空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

中部ソマリア情勢 2009年5月中旬 +スリランカ記事メモ

2009-05-17 22:21:10 | ソマリア関連
Garowe Online Somalia: Islamic Courts governor of Hiran 'survives blast' May 16, 2009

 イスラム法廷側Hiran統治者Sheikh Abdirahman Ibrahim Ma'owが路肩爆弾によるテロに遭う。負傷の程度について述べてないようで,テロは失敗。容疑者2名拘束。犯行声明はないものの,アルシャバブ(ないし「イスラム党」)以外にはまずあり得ないところ。

Garowe Online 16 killed in central Somalia clashes among Islamist rivals  May 16, 2009
 ソマリア中部Galgaduud。El bur区の支配権をめぐってアルシャバブとAhlu Sunnah Wal Jamee'aが戦闘,16名の死亡が数えられる様子。中心都市Wabhoはこのスーフィ/氏族勢力が確保しており,ここにアルシャバブが土曜朝,攻撃を仕掛けてきたものとSheikh Abdirisak Ashariは述べる。

 モガディシュ方面のアルシャバブ・メンバーはガルガドゥドの戦闘について語らないそうですが,指揮系統が違うのか,比較的末端よりにインタビューしたのかは謎か。以前のガルガドゥド情勢については,バイドアからコメントが出てましたが。

 トップランクの人々の発言の微妙な色合い等々から見るに,反政府派には同床異夢の気配がまとわりついており,『誰が/どの系統がどの地域の上級支配権を握っているのか』は微妙な点がありそうなー。

 少なくともキスマユとバイドアは事情が違おうし,キスマユ指導部とAweysとの,AMISOM駐留に関する見解もちょっと違うしー。

BBC Tamil civilians 'out of war-zone' 17 May 2009
 スリランカ(シンハラ人)政府は事実上勝利。タミルタイガース支配地域から5万人ほどの避難民を見たとのこと。ついこの間まで2万人くらいしかいないよ?みたいなこと言ってたはずじゃないですかあなたたち,ということで実数等々は不確定ながら,『ものっそたくさんの避難民を保護したよー』という報告と思えばさほど気にはならないかもしれない(微妙になげやり)。

 ともあれ熱い内戦は事実上終結,といえよう。政府公称5万人というのは,タミルタイガース支配地域内に取り残された最後のタミル人民間人の数に等しい(あくまで概数)。つまりすでにタミルタイガースはさしたる数の人質ないし人間の盾またはその独立と尊厳のために身を投げ出して戦い保護しつづけるところのタミル人を持たないわけで。

 付随的犠牲はもはやほとんどありえない,ということにもなるわけで。

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