空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

去るも留まるも辛し―ソマリア

2007-03-30 16:07:07 | ソマリア関連
 …一晩経つものの,エチオピア軍とモガディシュinsurgentsとの戦闘再開への日本語ニュースは見ない感じ。

BBC news, Africa Helicopters fire on Somali market 29 March 2007

 エチオピアがヘリ・ガンシップや戦車を投入,insurgentsの根拠地近くの市場に攻撃。市南部で戦闘。insurgentsは機関銃やロケットランチャで武装。エチオピア側に一定の損害がある模様―制服姿の死体が引きずり回されたりしている由。なんだか戦闘をするたびにThis is the worst fighting ... といわれてますね。投入される兵器も,だんだん”戦争”レベルになっていっていますし。
 エチオピア側は,ソマリア駐留の兵を2/3ほど引いたというのですが―早期に引き揚げるといった当初の約束には忠実ですが,時期がいささか早いのでは。8000の予定のAU軍は,まだ1700のウガンダ軍しか来てないのでは? というより,8000の確約はできましたっけ?

 とまあ,首都は大変で,巻き込まれるくらいならと国外脱出を図る人も相当あろうというものです。しかしこちらの道もいかばかり苦難の道か:

BBC news, Africa Smugglers 'drown' scores in Yemen 26 March 2007

 海が荒れれば,船が沈まないよう積み荷を軽くする。常識的な判断です。その積み荷が人間でなければ。ナイフを突きつけ,船の沈没を避けるため協力を要請。ご納得いただけない場合は棍棒で説得行動。最初から安全運行できる数だけ乗せればいいじゃない,という意見が通じるかどうかは不明。あるいは考えるだけ無駄。
 人間に厳しい業者等は,しかし海の生物には優しいようで,回収された死体にはサメに襲われた痕が。

 どっちみち苦難の道なら,せめて我が家の畳の上で死にたいものよ,と思うのは私が定住農耕民的精神の持ち主だからでしょうか。ただあの国では,ごく稀に家族団欒TV視聴の場が爆破されたりしますからねー…。

同日,22:40追記:エチオピア軍ヘリ・ガンシップ撃墜さる:
BBC news, Africa Helicopter shot down in Somalia 30 March 2007
 空港近くでミサイルを受け,墜落。乗員戦死の模様。…ヘリが墜ちれば,脱出できますまいが。市内の戦闘激しく,負傷者の病院への輸送も難しい様子。死体は放置。この調子では,4月に国民和解会議が,というのは何かの悪い冗談かと思えてきます。未来の話は,首都の混迷を克服してから,でしょうか。

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