空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

プントランドは憲法改訂に着手する:ソマリア

2007-08-08 18:24:25 | ソマリア関連
 ソマリア北東部プントランドは半独立国。ソマリアは再び国家の体をなすに至った暁には,モガディシュ政権と合併・統合の方針である―ということは,ソマリアの現状に触れるに当たっての基礎知識でありました。

 そのプントランドを,先ごろソマリア暫定政府大統領ユスフ氏が来訪,モガディシュに帰還しましたが,その際,プントランド大統領Adde Mussaをはじめとする代表団を伴いました(Shabelle.net Somali president returns to Mogadishu along with Puntland leaders Mogadishu 02, August.07 )。これはプントランド大統領との間で調印した事案について―天然資源や税制の問題―,ソマリア暫定政府当局者らと仕上げをするため,の様子です。

 つまり―例えばこの件(中国の石油探査計画について続報:ソマリア)について,話を詰めているところなのでしょう。
 中国にとっては朗報でしょうか。探査許可証の価値は,これから効いてくることでしょう。

 そんなプントランドは,こうした「変化の時」に合わせて変更される。そのための委員会も出来たという話です:

Garowe Online Somalia: State of Puntland to reform regional constitution 6 Aug 6, 2007 - 7:08:45 PM

 改訂は3段階に渡って行われる。草稿は最初,一般に公開され,意見聴取の役に立てる。次いで知識人,専門家,諸長老による委員会によって第二草稿を作成。改訂を経て,再び一般に公開される。

 これまで氏族ベースで行われていた政治を,非氏族ベースの,政党政治ルールで行うようにする。連邦政府とガローウェ政府のバランスを取るようにする。と,そんなわけです。

 そうして連邦政府の一員として―プントランドは新たな一歩を踏み出すことになるのでしょう。

 ちなみに女性の権利については,神は女性に権利を定めたのであり,それにつけ加える事はない。我々の憲法はイスラム法に基礎を置くものだ―と憲法委員会議長Mohamed Hassan Mohamedさんはお答え。


 いくら合併方針が既定路線だろうと,(暗黙の)了解と具体的な手続きを始めることとは天地の差があります。この新たな動きは,旧イタリア領ソマリア地域の統合への大きな一歩でありましょう。

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