TENZANBOKKA78

アウトドアライフを中心に近況や、時には「天山歩荷」の頃の懐かしい思い出を、写真とともに気ままに綴っています。

「テント背負わされケツはたかれて…」  

2016年02月19日 | SUWV
「新人哀歌・新歓登山」で、新入生歓迎登山の様子を紹介しました。
でも、あれは私が3年生の時の新歓です。

今回は、私が1年生の時の新歓の様子です。
九重の坊がつるにテントを張って2泊3日の山行でしたが、途中から雨になり2日目は沈殿でした。
結局、坊がつる往復で帰ってきたわけです。
残念というより、ホッとしたというのが正直な気持ちでした。

「新歓」の正式名称は「新入生歓迎ワンデリング」です。
歓迎とは名ばかりで、初めて背負うキスリングは新人泣かせでした。
「ワンゲルずんどこ節」という山の歌がありますが、そんな新歓登山の様子をよく歌い上げています。


  テント背負わされ ケツはたかれて
  アゴを出します胸つきながら
  登りゃ稜線頂上も近し ヤッホヤッホの声がする
  ドコズンドコ ステテコ シャンシャン


(初めてのキスリングを背負う新人達)


(三俣山山頂にて)



新歓で登った山は、初日の三俣山だけでした。
後は雨のため坊がつるに沈殿です。
でも、この時の九重登山が私の山登りの原点です。

印象に残っていること(長くなりそうなので箇条書きで)


・部室から佐賀駅までのキスリングを担いでのロード
・鳥栖駅での立ち食いうどん
・1日目の昼食のオープンサンド
・食器洗いの時、コッフェルに残ったご飯粒をビニール袋に針金で穴を開け濾し取ったこと
(この時の印象は超強烈!徹底して山を汚さないということを目の当たりにした瞬間でした)
・テントの中でのゲーム(バカ騒ぎ)
・テントの中でみんなで歌った山の歌(一転してしんみりと)
 とりわけ「坊がつる讃歌」 「ここではやっぱこの歌じゃろと」
・「ご飯の歌」と先輩達のカレーを食べる速さ。速く食べた者だけおかわりができるというワンゲルルール
・「ブキ」「キジうち」「キジ紙」などのワンゲル用語
・先輩方のテンションの高さと笑い声、そして絆の強さ(雰囲気として、驚くほどに…)



     「ワンゲルずんどこ節」

破れズボンにドタ靴履いて 肩で風切るおいらの姿
だてじゃできないワンゲル暮らし 山の男はつらいもの
ドコズンドコステテコ シャンシャン
  
汽車は出て行く佐賀の町を 可愛いあの娘がまぶたに浮かぶ
明日は南か九重の峰か 木の根枕の渡り鳥
ドコズンドコステテコシャンシャン
  
テント背負わされ ケツはたかれて アゴを出します胸つきながら
登りゃ稜線頂上も近し ヤッホヤッホの声がする
ドコズンドコステテコシャンシャン
  
嫌じゃありませんかワンゲル食堂 ガンタ キジメシ ヤキメシ オジヤ
今日もクジラのゲップが出れば ホームシックも無理じゃない
ドコズンドコステテコシャンシャン



あれから38年。
山登りの様相もずいぶんと変わりました。
今どき「破れズボン」で登っている人はいません。
山登りもファッションの時代です。
でも、山や、山に登る人の心は昔のままで変わりません。
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