TENZANBOKKA78

アウトドアライフを中心に近況や、時には「天山歩荷」の頃の懐かしい思い出を、写真とともに気ままに綴っています。

一つの源流として~不知火寮々歌巻頭言 

2013年04月27日 | 南に遠く(不知火尞)
在りし日の不知火尞


【寮訓】
仰げば星斗欄として永久の心理を囁き、頭を廻らせば不知火炎々として若人の熱を語る。自然の恵豊かなる此の筑紫野の一角天地の精気凝りて立てるもの実に吾が佐高不知火寮なり。抑抑(そもそも)吾が不知火寮の使命たるや吾人が学道練磨の一大道場となると共に又まさに吾が校風淵源たるに在り。されば此の寮に学ばんものは深く吾が寮生活の意義を省み各自誘掖切磋以て学道の純熱を力め毅然卓立混濁の世俗に超越して質実剛健の精神を把握して以て若き日の完成を此處に期せざるべからず。
   昭和戍春日
                紀堂 (生駒萬治:佐賀高校初代校長の雅号)

不知火尞々訓



不知火寮の寮歌やその巻頭言について調べて分かったことがある。
いくつかのパターンがあるものの、巻頭言は結構似かよっている。
ところが、いくつかある源流の一つに旧制佐高の不知火寮寮歌の巻頭言があるようだ。

例えば次の熊本大学の「武夫原頭に」の巻頭言は、地名等の固有名詞こそ違え文章としてはほぼ同じである。
旧制五校ではなく、新制熊本大学で下記の巻頭言が定着したとのこと。
(このあたりの経緯については「『北辰斜めに』の巻頭言について」http://www.sci.kagoshima-u.ac.jp/~dosokai/dosokai/shichaku/2006/hokushinnaname/kantougen.htm等を参考にした)

 仰げば星斗爛煥として
 永遠の真理を囁く 
 頭を巡らせば蘇山遠々として
 我等若人の情熱をそそる
 天地の恵み豊かなる肥後の一角
 立山の麓白川が畔(ほとり)
 これぞ我等五高健児の地なり
 いざや舞わんかな狂わんかな歌わんかな
 我等が剛毅木訥の調べを
 武夫原頭に草萌えて

他にも似ているもの見つけることができるが、制作された年代ではいずれも不知火寮のそれが先である。
このことは旧制佐高寮歌の巻頭言、ひいては初代校長生駒萬治氏の「寮訓」があまりにも名文であったということの証に他ならないであろう。

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1 コメント

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Unknown (suwv)
2013-04-28 12:55:31
熊本大学の巻頭言を見て、地名が熊本に入れ替わったものなんですね。不知火寮が先ということは、校長の名文に感嘆した他の大学が、「是非取り入れたい」と思ったのでしょうね。
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