TENZANBOKKA78

アウトドアライフを中心に近況や、時には「天山歩荷」の頃の懐かしい思い出を、写真とともに気ままに綴っています。

激流なれど濁流にあらず

2022年06月26日 | 山にまつわる話
毎日新聞に興味深い記事が載っていました。

「今週の本棚」という欄に、「土を育てる 自然をよみがえらせる土壌革命」という本の書評を養老孟司氏が書かれていましたが、その中の一文です。

「豪雨が降っても屋久島の川は濁らないんだよ」

屋久島の清流も豪雨も経験済みですが、豪雨のときに川が濁っていたかどうかは記憶にありません。
もっとも、豪雨のときに川には近づかないし…

屋久島の清流(42年前)


あまりの透明感に川底をのぞき込む後輩Y



清流といえば大崩山の祝子川もそうです。
前日が雨で、川は水量を増し、轟音をたてながらの激流でしたが確かに濁ってはいませんでした。



激流の祝子川(2012年8月24日)









あの時はわく塚コースだったのですが、鉄橋があったので川を渡ることができました。
(橋にたどり着くまでが大変でしたが)

あの日は途中から天気が崩れました。雨の中、坊主尾根を下り途中から林道にエスケープしました。


林道コースの終着点、大崩橋から川を見たところです。






激流ですが濁りは見られません。
大崩山も「豪雨が降っても屋久島の川は濁らないんだよ」と同じでした。

記事のよると
手つかずの豊かな自然は、土が流出しないメカニズムを長い年月を掛けてつくり出しているとのことです。

「人がかく乱しない土地では、土は流出しない」

本には、そのメカニズムを農業に応用し実際に採算が取れるに至るまでの考え方といきさつが記してあるとのことです。


実はこの梅雨の時期、裏の畑の土が雨が降る度に流れて困っていたところです。

記事の中に、「土の健康の5原則」が紹介してありました。
①土をかく乱さない
②土を覆う
③多様性を高める
④土の中に「生きた根」を保つ
⑤動物を組み込む


紹介されている本を読めばもっと具体的に分かるのでしょうが、書評のこの「土の健康の5原則」だけでも十分ヒントになりました。

屋久島も大崩山もあれだけの原生林があるのだから、それを育む豊饒な土があるはずです。
そしてその土を流出させない自然のメカニズムが備わっているから木々が育つわけです。


よし、私も雨が降っても土が流れない「土壌革命」にチャレンジしようと思います。
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2 コメント

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Unknown (後輩Y島)
2022-07-01 12:55:15
川に頭を突っ込んでいる後輩のY島です。卒業後、2回ほど仕事で屋久島を訪問しました。いつ行っても素晴らしいところと感激して帰ってきます。流石に社会人になると裕福で、鹿児島から飛行機を利用しています。大川の滝は今も風景は変わっていなくて、サバイバルした頃の面影が残っています。H先輩に非常食を濡らして叱られたことが良い想い出となっています。
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Unknown (tenzanbokka78)
2022-07-15 05:44:55
Y島君へ
非常食の件は忘れたな…
渓流でのことはよく覚えています。
水から顔を上げ開口一番
「Hさん魚いませんよ!」

屋久島では大変な雨に見舞われたけど、みんなでよく乗り越えた思いでの山です。

屋久島はあの時以来だけど、機会があればもう一度登りたい山です。
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