日本の最高裁の限界を自ら大法廷を開いて見せつけた昨日の決定。
憲法に照らした判断を先送りして、時代に取り残され続けるという逃げ道を選んだ多数の判事たち。
もちろん、いつまでも主張し活動しつ続ける当事者がいるから、いつかは変わる。
ともかく、決定に批判的な方向で、報道のいくつかの冒頭などを記録しておくことにした。
いちおう、最高裁の決定の「全文」にはリンクをつけておく。
●夫婦同姓は「合憲」 最高裁の決定要旨、反対意見も紹介/朝日 2021年6月23日
●選択的夫婦別姓、自民内での賛否対立解消せず…結論は衆院選後に先送り<最高裁決定>/東京 2021年6月23日
●選択的夫婦別姓、認めずは「あまりにも尊厳をないがしろに」最高裁判事の痛快な反対意見とは?/ハフィントンポスト 2021年06月23日
●夫婦別姓却下で考えた「家族は一体」という大誤解 最高裁が再び夫婦別姓認めない民法合憲と判断/東洋経済 2021/06/24 5:40
●「実家の姓も大切」「柔軟対応を」 別姓望む声多く/日経 2021年6月24日 10:30
●「司法の限界」強調 夫婦別姓訴訟/時事 2021年06月24日11時01分
●「夫婦同姓、いずれは違憲に」 元最高裁判事が読み解く合憲判断/毎日 2021/6/24 17:19
◆最高裁判所判例集 事件番号 令和2(ク)102 事件名 市町村長処分不服申立て却下審判に対する抗告棄却決定に対する特別抗告事件
裁判年月日 令和3年6月23日 法廷名 最高裁判所大法廷 裁判種別 決定 結果 棄却 (全文へリンク)
なお、昨日6月23日の私のブログへのアクセスは「閲覧数3,080 訪問者数984」。
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●夫婦同姓は「合憲」 最高裁の決定要旨、反対意見も紹介
朝日 2021年6月23日
夫婦同姓を定めた民法750条の規定と、婚姻届に「夫婦が称する氏」を記載すると定めた戸籍法74条1号の規定は、憲法24条に違反しない。民法750条の規定を「合憲」とした2015年の最高裁大法廷判決の趣旨からも明らかだ。
15年の大法廷判決以降、女性の就業率の上昇や管理職に占める女性割合の増加など社会の変化や、いわゆる選択的夫婦別姓制度の導入に賛成する人の割合が増えるなど、国民の意識の変化があった。これらの諸事情を踏まえても、大法廷判決の判断を変更すべきものとは認められない。
なお、夫婦の姓についてどのような制度を採るのが立法政策として相当かという問題は、夫婦同姓を定める現行法の規定が憲法24条に違反して無効かどうかという憲法適合性の審査の問題とは次元が異なる。この種の制度のあり方は、国会で議論し、判断すべき事柄だ。
・・・(以下、略)・・・
●選択的夫婦別姓、自民内での賛否対立解消せず…結論は衆院選後に先送り<最高裁決定>
東京 2021年6月23日
夫婦別姓を認めない民法と戸籍法の規定が憲法に反するかどうかが争われた家事審判の決定で、
最高裁大法廷(裁判長・大谷直人長官)は23日、「合憲」との判断を示した。
最高裁は2015年判決の時点から立法府である国会での議論の必要性を指摘していた。
だが自民党内で賛成、反対両派の対立が続き、結論は秋までに行われる衆院選の後に先送りされている。
・・・(以下、略)・・・
●選択的夫婦別姓、認めずは「あまりにも尊厳をないがしろに」最高裁判事の痛快な反対意見とは?
ハフィントンポスト 2021年06月23日 國崎万智(Machi Kunizaki)
草野耕一氏は、「違憲」との意見を示した判事4人のうちの一人。「たとえ婚姻のためといえども氏の変更を強制されることは少なからぬ福利の減少となるであろう」
夫婦別姓を認めない民法と戸籍法の規定は憲法に違反すると訴えた家事審判の決定で、最高裁大法廷は6月23日、「合憲」との判断を示した。15人の裁判官のうち、11人の多数意見で、4人は「違憲」とした。
「違憲」とした判事の一人である草野耕一氏は、選択的夫婦別姓制度を導入しないことについて「余りにも個人の尊厳をないがしろにする所為であり、もはや立法裁量の範囲を超えるほどに合理性を欠いているといわざるを得ず」として、今回の決定に強い反対の姿勢を示した。
・・・(以下、略)・・・
●夫婦別姓却下で考えた「家族は一体」という大誤解 最高裁が再び夫婦別姓認めない民法合憲と判断
東洋経済 2021/06/24 5:40 阿古 真理 : 作家・生活史研究家
・・・(略)・・・この判断について、早稲田大学法学学術院の棚村政行教授は、取材に対して「問題を精査することなく合憲判断に終わってしまったことは、残念でならない。人権を守る最後の砦(とりで)としての、司法の役割を放棄するに等しい」としメールでコメント。その役割とは、「本決定多数意見は、憲法適合性の判断を避けて国会の議論にゆだねる」としたことと指摘する。
・・・(以下、略)・・・
●「実家の姓も大切」「柔軟対応を」 別姓望む声多く
日経 2021年6月24日 10:30
夫婦同姓を定めた民法などの規定を改めて合憲とした23日の最高裁の判断を受け、夫婦間の姓に悩む当事者からは落胆の声が上がった。通名として旧姓を使うことに伴う負担や、生まれ持った姓へのこだわりなど事情はさまざま。司法判断を待たず、国や自治体の柔軟な対応を求める意見も多い。・・・(以下、略)・・・
●「司法の限界」強調 夫婦別姓訴訟
時事 2021年06月24日11時01分
夫婦別姓を認めない民法の規定を再び「合憲」と判断した最高裁決定は、夫婦の姓についての制度の在り方と、憲法違反かどうかの審査は「次元が異なる」と指摘した。最初に合憲とした2015年の判決と比べても、違憲判断に高いハードルを掲げ、「司法の限界」を強調した内容といえる。
・・・(以下、略)・・・
●「夫婦同姓、いずれは違憲に」 元最高裁判事が読み解く合憲判断
毎日 2021/6/24 17:19 国本愛 山本将克
夫婦別姓を認めない民法と戸籍法の規定について、最高裁大法廷が23日、2015年12月の判決に続いて2度目の合憲判断を示した。別姓の実現はまたも遠のいたかにみえるが、15年判決で違憲の立場を取った元最高裁判事の桜井龍子さん(74)は「がっかりする必要はない。最高裁は、いずれ違憲判断が出るとのメッセージを送っている」とみる。
・・・(以下、略)・・・
◆最高裁判所判例集 事件番号 令和2(ク)102
事件名 市町村長処分不服申立て却下審判に対する抗告棄却決定に対する特別抗告事件
裁判年月日 令和3年6月23日 法廷名 最高裁判所大法廷 裁判種別 決定
結果 棄却
全文
令和2年(ク)第102号 市町村長処分不服申立て却下審判に対する抗告棄却決定に対する特別抗告事件
令和3年6月23日 大法廷決定
主 文
本件抗告を棄却する。
抗告費用は抗告人らの負担とする。
理 由・・・(以下、略)・・・ |
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