一昨日8日に書いた「癌ゲノム検査の話-(1) なぜ遺伝子まで調べるのか」ということを「ブログにまとめる理由」を端的に要約すれば次のようになる。
≪私の癌は極めて「たち」の悪いがんで、次の治療に移っても、癌はすぐに私の想定よりずっと早く「悪性度が進んでしまう」。治療法が少なくなり、「私の癌遺伝子に対応する新しい治療薬に適合するか、しないか」の可能性を探るために遺伝子の検査をする≫
今日は、「癌ゲノム検査の話-(2)」として、「(2) 私のかかっている名大病院による、ゲノム医療、検査についての説明」を整理しておく・・・つもりで書き始めたけれど、以下の通り、そこに至るまでが長くなってしまった。
どうしても、具体的な現状を書かないと話が進まないので・・・・
そこで今日は、「(2) ハイリスク患者の場合は、いずれ手段がなくなる=癌難民。抗がん剤にも抵抗性があつた私の癌」、として次をブログにすることにした。
その今日載せることの目次は以下。
●-1 現代医学の標準治療
(1) 標準治療
(2) 時代が進んで 2020年ごろから癌治療が変わるといわれていた
(3) ハイリスク患者の場合は、いずれ手段がなくなる=癌難民
●-2 抗がん剤が効かなかった私の癌
(1) 前立腺がんの化学療法の概略
(2) 抗がん剤にも抵抗性があった私の癌
ということで、「(2) 私のかかっている名大病院・・」は、明日「(3) 私のかかっている名大病院による、ゲノム医療、検査についての説明」として載せることにする。
なお、昨日1月9日の私のブログへのアクセスは「閲覧数4,803 訪問者数802」。
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●-1 現代医学の標準治療
(1) 標準治療
①手術 ②放射線 ③化学療法(薬、抗がん剤など) であり、
これら治療を施して、
なお、癌が転移、再発、再燃などして腫瘍が進んでいくと、
あとは緩和医療でどうぞ、となる。
緩和医療とは、終末の対処、ホスピスなど・・・ということになる。
具体的には、(きわめて大雑把にまとめると)
癌のステージ1とか2なら ①手術 ②放射線などで根治を目指す、
癌のステージ3なら①手術 ②放射線に一部は③化学療法(薬、抗がん剤など)を
ミックスする治療で根治を目指す、となる。
(2) 時代が進んで 2020年ごろから癌治療が変わるといわれていた
いずれにしても、癌治療は標準治療だけではないと考える人たちも多い。
そのように考える私は、現代医学の標準の治療法の延長では、上記の3つに続くのは、④免疫療法 ⑤ 遺伝子に対応した治療、だと思う。
今回の遺伝子を調べるための血液検査は その ⑤ の方法にあたる。
(3) ハイリスク患者の場合は、いずれ手段がなくなる=癌難民
私のような告知時点ですでにステージ4=ハイリスク患者の場合は、もはや、根治を目指すことはできなくて、転移、再発、再燃などを極力少なくして、長引かせることになる。つまり「延命」という言葉が基本線として使われる。実際、(後日載せるけど)私の抗がん剤の同意書には「どの薬も効かなくなった、延命のために抗がん剤をする」との旨が明記されている。
ともかく、現代医療で治療法が尽きた「あとは緩和医療で」という段階になると、「癌難民」という表現がされる。緩和医療をすんなり受け入れて、何もしない、痛みや苦痛を和らげることだけの対処を選ぶ人もいるけど、そうでない人もいる。もちろん、そのとき、私は後者を選ぶ。だから、いろいろ、効果があると推測できる治療を試みている。
このことは、すでにいろいろと実行しているので、改めて書くつもりでいる。
●-2 抗がん剤が効かなかった私の癌
(1) 前立腺がんの化学療法の概略
標準治療で、ステージ4の患者は、③化学療法(薬、抗がん剤) が主となる。
化学療法は、3つの段階に分けることができる。薬は「第1次ホルモン療法」「第2次ホルモン療法」に分かれ、あと「抗がん剤」である。
化学療法は、癌が発見されたとき、まず「第一次ホルモン療法」が行われる。これは劇的に効く。しかし、このホルモン療法は、半年くらいで効かなくなる人(癌が再燃してくる)、数年で効かなくなる人(癌が再燃してくる)、5年くらいで効かなくなる人(癌が再燃してくる)、いろいろとあり、中には10年経っても何ともない人((癌が再燃しない)、いろいろとだと、医師らも説明され、書物にもそう書いてある。
次は、「第2次ホルモン療法」。2014年頃以降に新しい薬、何種かが開発、認可された。
ともかく、この「第2次ホルモン療法」も、「第一次ホルモン療法と同様で、短期に再燃するひと、数年持つ人・・・と人さまざまだから、いずれは再燃する。
これで再燃したら次は、抗がん剤。前立腺がんに認可されている抗がん剤は2種。
ドセタキセルとカバジタキセル。
ドセタキセルも多くが、いずれは再燃する。再燃までの期間は短いのがたいていの例。
カバジタキセルもまた、いずれは再燃する。
ここで、先に書いたように標準治療は、終わりとなる。あとは緩和医療へどうぞ・・・
なお、これらに、放射線治療の一部に入るところのラジウムを点滴治療する「ゾーフィゴ」を加えることもある。
また、外国では広く行われながらも、日本では認可されていない他の放射性物質を点滴治療する方法もあり、一部の人はその治療を受けに日本から海外に出掛けるらしい。
(2) 抗がん剤にも抵抗性があった私の癌
私の場合、前記の「第1次ホルモン療法」は2月から5月まで良く効いて腫瘍マーカーは一気に下がった。
4カ月後の6月にはちょと上昇したので「第2次ホルモン療法」に入り、7月には基準値以下になった。
しかし、7カ月目の8月には、腫瘍マーカーは増加し始めた(再燃)。
主治医からは「抗がん剤」を急いで始めるべき、と指摘された。
あっという間に、「抗がん剤」の段階にまで進んでしまった。
その抗がん剤は12月1日に最初のドセタキセルを投与した。
12月28日に検査したら腫瘍マーカーの値が11月の5倍にまで上昇していた。ともかく、この日は、2回目の抗がん剤の投与の予定日だったので、とりあえずは投与した。
一週間後の1月4日に血液検査して再確認しても、腫瘍マーカーは同値だった。
主治医は、「抗がん剤が効いていない」「抗がん剤は、これでやめよう」と結論付けた。
つまり、私の癌にはかの抗がん剤も効かなかった。
標準治療では、あとカバジタキセルが残るだけ。そのあとはない。
※ この「癌ゲノム検査の話」シリーズの投稿データ
● 2021年1月8日ブログ ⇒ ◆癌ゲノム検査の話-(1) なぜ遺伝子まで調べるのか/現代医学の標準治療では手段がなくなりつつあるから/検査の意義/去勢抵抗性前立腺がんに対するPARP阻害剤リムパーザの承認(12月25日)
ちなみに、上記投稿中の本文の小見出し。
●-1 まず、なぜ「まとめる」ことにしたのか
(1) ブログに書くことの一般的な意味
(2) 私の実例、事情
(3) 実際の反応も。
●-2 癌の細胞の遺伝子検査に関して、3回に分けて整理するつもり
(1) そのことの意味や現状をまず、整理してから
(2) 私のかかっている名大病院による、ゲノム医療、検査についての説明
(3) 具体的な私の場合についての医師とのやりとりやこちらの思い、捉え方など
●-3 「癌の細胞の遺伝子検査」意味や現状
●-4 ≪遺伝子検査について/国立がん研究センター中央病院の解説≫
●-5 ≪自由診療について/同上≫
●-6 ≪先進医療機関/同上≫
●-7 ≪家族性腫瘍の可能性がわかるか/同上≫
●-8 ≪PARP阻害剤の効果とBRCA遺伝子変異が関係あるか/同上≫
●- 9 ≪なんと、昨年12月25日に新しい薬が日本で認可されたから≫
≪前立腺がんの遺伝子変異に関する新しい治療薬、しかも、前立腺がんとしては初めて「遺伝子変異」関係の薬が認可された。それは、私の治療としての抗がん剤投与が進行中の昨年末12月25日。≫
(寺町の補足-1) PARP阻害薬(オラパリブなど)の解説|
(寺町の補足-2) 前立腺がんに対して日本で初めて承認されたPARP阻害剤 リムパーザ(オラパリブ) |
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