1月26日(火)、治療のために放射性物質・ラジウム233を腕から注射した。要した時間はほんの1分ほど。
目的は、身体に広く骨転移した前立腺がん、その「骨転移した癌」を放射線でやっつけるため。
ラジウムは、★≪注射で体内に送られると、代謝が活発になっているがんの骨転移巣に多く運ばれる≫というから。
実際に、注射を受けた患者側の感覚で振り返ると、翌日から「肩や肩甲骨のあたりは、それ以前より軽くなった」という印象。この受け止め、つまり身体の軽さの実感は今も続いている。
ところで、12月1日の一回目の抗がん剤、28日の2回目の時もそうだったけど、10日ほどは副作用の「骨髄抑制」が悪く出ないか一応注意してきた。今回のゾーフィゴも、抗がん剤よりは少ないけど、副作用としての「骨髄抑制」が懸念されているから、それなりに気づかいしている。
ま、それも、そろそろ良いかと思う。
今は、ウォーキングも毎日しているし、日差しの弱い日は庭仕事でもしようかと思う。
ともかく、今日は、その「癌の骨転移」について、基本情報を整理しておく。私のことや、前立腺がんのこととともに、他のがん一般に共通することもあるし・・・
●-1 まず、「ゾーフィゴ」による骨転移がんの治療での放射性物質の動き
参考までに、放射性物質・ラジウムの身体の中での動態は、
★骨中放射能残存率 ⇒「骨への放射能の取り込みは投与 2 時間後までに最大となり、投与放射能に対する割合 52%」、一週間後には10%位。
★全身放射能残存率 ⇒「 7 日後の全身放射能の残存率の平均値は 22%」。
★血中放射能濃度 ⇒「投与直後に速やかに減少」、一日後にはほぼゼロに近い。
※ 1月27日ブログ ⇒ ◆ゾーフィゴ /体内でカルシウムと同様に骨転移など骨代謝の亢進した部位に集積する特性
この治療法が日本で認可されたのは2016年。
※「塩化ラジウム223は、前立腺癌の骨転移巣に対する治療薬である。商品名ゾーフィゴ。日本で初めての『α線を用いた癌治療薬』である。2016年3月に承認され、6月に保険適用となった」(後記・バイエルの解説)
米国やEUでは2013年から使われている。
●-2 前立腺がんの骨転移は痛い、という
※「前立腺がんは、進行すると骨に転移しやすく、去勢抵抗性前立腺がんにおいては、およそ80%もの高い頻度で骨転移が起こる」(同上)
私は、今は、骨転移の痛みは感じていないけれど、癌が進行した時、骨転移の痛みが出始めると、厳しい状況になるという。要注意だ。
●-3 私の骨の痛みは
思い起こすに、心当たりはいくつかある。
昨年の2月12日に告知を受けて治療を開始。3月頃に、朝、ベッドから起きると時、左側の肋骨(ろっこつ)に変なチカラがかってしまった。たったそれだけのことで、不快な痛みが発生した。骨にひびがはいったかと思った。骨が弱っているのか、と反省した。その時、「痛い部分が腫れている」ことに気づいた。
その後、マイクロ波治療の時、そこにも意識的に余分に照射してもらったりして、1か月ほどで痛みはなくなっていった。
ところが、うかつにも7月頃にも、同じ部分で痛みを感じた。
骨転移が原因かとの不快な軽い痛みだった。そのときも、マイクロ波を余分に照射してもらったりして、回避できた。今は、まったく何ともない(もちろん、2回同じことがあったから、身体の姿勢には慎重になっている)
もう一点。5年以上前から、腰を曲げての姿勢で仕事をすると、腰が痛くなることがフツウになっていた。年ごとにその痛みが早く発生し、しかも強く出るようになってきた。が、本人は単に「としのせい」と軽く考えていた。
しかし、今はまったくその痛みがない・・・・ということは、ずっと前から、前立腺がんが腰の骨にも相当転移し、定着・蔓延していたと考えると、理解・納得できる身体状況だ。
●-4 そんなこともあり、今日は「前立腺がんの骨転移」について整理しておく。
癌の中でも、前立腺がんは、特に骨を新しく造くる「造骨型」という性質の癌が増殖するので、痛みがはげしいのだという。
そこで、今日は、「骨転移のこと」を確認しておく。
一般に、癌は骨転移しやすいとされる。
骨転移には、二種類がある。
骨を溶かす「溶骨型」の転移し、骨を新しく造ってしまう「造骨型」の転移。もちろん、「混合型」もある。
想像するに、骨が溶ける方が痛みがありそう。確かに、骨が溶けると骨折などの不可抗力の事故につながり、二次的にはつらいアクシデントの状況に陥るから、それはツライ。
とはいえ、実は、造骨型の方が、痛みが激しいという。今まで、骨がなかったところに、骨をつくるからい造骨の痛みは激しいという。
●-5 では、どういう癌が「溶骨型」「造骨型」なのか。
それも分かっているから、下記に図解などの解説にリンクし、抜粋しておく。
ちなみに、骨転移のタイプは次。
肺がん/溶骨型、混合型 乳がん/混合型、溶骨型 胃がん/造骨型、混合型
前立腺がん/造骨型 腎がん/溶骨型 大腸がん/混合型、溶骨型
●-6 骨転移治療ではALP値にも注目を 去勢抵抗性前立腺がんでは約9割に骨転移/がんプラス
血液検査で、アルカリホスファターゼ(ALP)という数値があり、肝障害などを疑う数字でもあるが「骨」にもかかわる。癌の骨転移の目安にもなる。前立腺がんの放射線「ゾーフィゴ」治療では、PSAよりもこちらで見ると、という考え方もある。
ちなみに、私のこの一年のALPの変化は以下。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/8e/2b6f9e8d8a7142d04ee8e9f01054765d.jpg)
癌を発見した時の数値より、翌月の3月の方がはるかに悪い。なんと基準の4倍だった。
それも夏には基準に納まった。今はだいぶ低い値にまでなっている。
ということで、上記の飲用も都のもっと詳しいことは下記でリンクし、図なども抜粋しておく。明日も、癌の骨転移についてみたいと思う。
なお、昨日2月6日の私のブログへのアクセスは「閲覧数9,233 訪問者数866」。
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★前立腺がんの 骨転移について 「去勢抵抗性前立腺がん」
●去勢抵抗性前立腺がん・骨転移について
ゾーフィゴ 静注の情報サイト|患者さんとご家族向け|放射性医薬品・抗悪性腫瘍剤 バイエル薬品
「去勢抵抗性前立腺がん」とは。
医学的には「男性ホルモンを抑える治療(手術療法やホルモン療法)が行われ、
血液中の男性ホルモン(血清テストステロン)の値が50ng/dL未満と非常に低いにもかかわらず、
病勢が悪化したり、腫瘍マーカーであるPSAの値が上昇している状態」
と定義されています。
前立腺がんの骨転移が起こりやすい部位
前立腺がんは、
進行すると骨に転移しやすく、
去勢抵抗性前立腺がんにおいては、
およそ80%もの高い頻度で骨転移が起こる
ことが知られています。
転移が起こりやすい部位は、
脊椎、肋骨、骨盤、大腿骨など、
からだの中心付近にある骨です。
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★癌全般の 骨転移の解説
●がんの骨への転移について
サバイバーシップ がんと向き合ってともに生きること
内臓など骨以外の所にできたがんの細胞が、血液の流れにのって骨に到達し、そこで増殖することを「骨転移(こつてんい)」と言います。「がんの転移」と言われると、多くの患者さんやご家族が「末期状態である」、「もうあまり生きていられない」と考えてしまうかもしれませんが、「骨転移(こつてんい)」は直接「余命」には影響しません。
しかしながら放置しておいて良いものではありません。なぜならがんが骨に転移をすると、痛みが出現したり、骨折が起こったりするため、患者さんの生活の質(Quality of life:QOL)を低下させる大きな要因になるからです。
また骨が壊され、骨に蓄えられていた栄養をがんが吸収すると、がんが活性化してしまうことも問題になります。
骨転移(こつてんい)は全身のどの骨にも発生します。
一般的に骨転移を起こしやすいがんの種類は、肺がん、乳がん、胃がん、前立腺がん、腎がん、大腸がん(結腸がん・直腸がん)などです。そして、痛みや骨折、下半身麻痺などの困った症状を起こしやすい部位は、背骨(脊椎)、二の腕の骨(上腕骨)、太ももの骨(大腿骨)、骨盤(こつばん)です。「骨転移の好発部位とその症状」(下表参照)に部位による主な症状を示しましたので参照して下さい。
●骨転移(こつてんい)のメカニズム
サバイバーシップ
骨転移(こつてんい)の分類 がん細胞が骨に住み着いた後の骨の反応により、骨転移は大きく3種類に分類されます。おのおの、起こりやすい症状や治療法が異なってきますので、簡単に説明します。
溶骨型転移 /転移部で骨が溶けてしまうタイプ。骨の強度が低下するので骨折を起こしやすくなります。レントゲンやCTでは病巣部が黒く写ります。
造骨型転移 /骨を造るタイプですが、造られた骨は正常な骨組織ではありません。骨折は少ないのですが、骨痛を訴えることが多くなります。レントゲンやCTでは病巣部が白く写ります。
混合型転移 /溶骨型と造骨型が混在しているタイプです。
実際には、純粋な溶骨型転移や造骨型転移は少なく、混合型転移が多いと言われています。がんの種類別のまとめは下の表を参照して下さい。
がんの種類 骨転移のタイプ
肺がん 溶骨型、混合型
乳がん 混合型、溶骨型
胃がん 造骨型、混合型
前立腺がん 造骨型
腎がん 溶骨型
大腸がん 混合型、溶骨型
●骨転移(こつてんい)の治療法
サバイバーシップ
痛みを緩和させる治療と骨への直接的な治療があります。
痛み止めの薬
鎮痛剤を使用して、痛みを和らげる治療です。痛みの程度によって使用する薬剤を選択します。複数の薬を用いる場合もあります(詳細をお知りになりたい方は静岡がんセンターのサイトの「痛みをやわらげる方法~おくすりのお話~」をご覧下さい)。
骨修飾(しゅうしょく)薬
がん細胞は破骨(はこつ)細胞による骨吸収*の働きを利用して骨に転移します(骨転移のメカニズムを参照)。がんの骨転移の治療では、この破骨細胞の働きを抑えて骨転移を進行させないことが重要です。
骨転移の進行を抑制する薬のことを「骨修飾(しゅうしょく)薬」と言い、代表的ものには、骨表面に吸着し破骨細胞に取り込まれることで内側から細胞を壊す薬(ビスホスホネート製剤)と、細胞を活発にする外からの刺激をブロックして、破骨細胞を動けなくする薬(抗RANKL抗体製剤)があります。
*骨吸収・・・古くなった骨を溶かす働きのこと(骨のリモデリング(骨の代謝)を参照)
放射線治療
放射線治療は、放射線を当てた範囲のがん細胞の量を減らし、痛みをやわらげたり、骨折や脊髄圧迫による下半身麻痺を予防することが期待されます。がんの種類によっては、放射線を当てた範囲のがん細胞が完全に消える場合もあります。
手術に比べて体の負担が少ない治療法で、痛みがあり画像検査で骨転移の診断がついた場合は、第一選択になる場合が多い治療法です。・・・(以下、略)・・・ |
●ゾーフィゴ®静注とは、どのようなお薬ですか?
バイエル薬品 ▶骨に転移した去勢抵抗性前立腺がん※に対して抗がん作用を持つ、治療用の放射性医薬品(注射薬)です。ゾーフィゴ静注には、アルファ線と呼ばれる放射線を出す「ラジウム-223」という放射性物質が含まれています。このラジウム-223には、骨の成分であるカルシウムと同じように骨に集まりやすい性質があり、注射で体内に送られると、代謝が活発になっているがんの骨転移巣に多く運ばれます。
そして、そこから放出されるアルファ線が、骨に転移したがん細胞の増殖を抑えます。
こうした作用によって、骨転移した去勢抵抗性前立腺がん(※)に対して治療効果が期待できるお薬が、ゾーフィゴ静注です。
※男性ホルモンの分泌を抑える治療を実施しても症状が悪化する前立腺がんのこと
ミニ知識(1)〈アルファ線の特徴について〉ゾーフィゴ静注の治療で要となるアルファ線は、エネルギーが高く、細胞を破壊する力が強いという特徴があります。
しかし、アルファ線の力が届く距離は0.1ミリ未満(体内)と短いことから、正常細胞に影響を及ぼすことは比較的少ないとされています。
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