車泊で「ご当地マンホール」

北は山形から南は大分まで、10年間の車泊旅はマンホールに名所・旧跡・寺社・狛犬・・思い出の旅、ご一緒しませんか。

加古川町公会堂&多木浜洋館 in 兵庫県加古川市

2023年11月01日 08時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・兵庫県

加古川市加古川町木村に所在する「加古川市立加古川図書館」。これが図書館??と思わず看板を見直してしまう白亜の建物は、昭和10年(1935)、「加古川町公会堂」として竣工。完成当時は演劇や各種の講演会が開催されるなど、地域の文化において中心的存在であったと言います。

豪華に飾られた正面ファサードやスクラッチタイル張りの1階正面部分、シンメトリーの中央に聳える塔屋等々、いづれもゴシック様式の重厚なデザインで、こんな素晴らしい建物の存在を今まで知らなかった事が悔やまれます。

中でも圧巻は、車寄せの上に造られたアールデコ風の幾何学模様にデザインされた、ステンドグラスの大アーチ窓。

内から見るとこんな感じ、画像には残し損ねましたが、日差しが差し込んだ一瞬は、思わず頭の中で柄にもなく「ハ~レルヤ!」(笑)

元兵庫県営繕課長の『置塩章(おしお あきら)』によって設計された西洋建築の「旧加古川町公会堂」は、2008年、兵庫県の景観形成重要建造物に指定されました。・・あ、そう言えば、画像の右にちらっと見える松の木。あそこで『三島由紀夫』が昭和19年に徴兵検査を受けたそうで、案内によれば当時と変わらない枝ぶりだそうです。

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加古川市別府町別府、別府住吉神社のすぐ近くに、「多木製肥所」の迎賓館として昭和8年に建てられた「多木浜洋館」、通称「あかがね御殿」があります。

屋根や外壁全面が銅板葺で出来ており、まさしく「あかがね(銅)」色に輝く御殿。一見したとき黒っぽく見えたのは、建物全体に葺かれた銅が錆び、緑青に覆われてしまったからとの事。

確かに可能な限り近づいて目を凝らせば、緑青に覆われた部分が、まるで芸術家の筆跡のようにくっきりと見えます。

内部は大理石敷、壁面赤漆塗、彩色彫刻やステンドグラスなどの華麗な装飾がなされ、木造の階段は国会議事堂を模しているとか。また、1階大広間の天井は桃山風の格天井に極彩色の彫刻をはめこみ、柱はマホガニーやチーク材が使われているとの事。この時は見学不可だった為、遠目からの外観のみだった事が今も心残り。

加古川市に本社を構える多木化学の創業者である『多木久米次郎』が、迎賓館として別府川河口に面する現在地に15年の歳月をかけて建築した4階建ての洋風邸宅建築。2002年8月21日に、主屋、石造門、煉瓦塀、記念碑が国の登録有形文化財(建造物)に、2020年1月21日には、兵庫県景観形成重要建造物に指定されました。

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加古川市別府町緑町、たまたまタンデムで通りかかった場所なのですが、黒壁二階建ての、洋館でも和風建築でもない素敵な建物を見つけました。フェンスの看板に「多木化学株式会社」と書かれている所を見ると、どこかの社屋のようです。

そのまま通り過ぎるには惜しく、バイクから降りてじっくりと鑑賞させて頂いたのですが、ふと・・・、建物に並んだ紋章に気がつきました。

どこかで見た事があるあのマーク・・あれは園芸店の・・そう、肥料コーナーでよく見かける「神代鍬(じんだいくわ)」!!(笑)

実はこの建物「多木製肥所:本社」として、創業者の生家傍に大正4年に建てられたものだったのです。

先の建物からさほど遠くない場所で見かけた、やはり「神代鍬」の社標がある家屋。おそらく多木製肥所と何か関連がある建物だと思うのですが、こちらに関しては特に情報は得られませんでした

訪問日:2010年5月8日

 

コメント (2)
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