山口市滝町にある「山口県政資料館」、大正2年(1913)に起工し、大正5年(1916)に完工した「旧山口県庁舎」。
設計者は、大蔵省臨時建築部長であった『妻木頼黄(つまきよりなか)博士』指導のもと、後に国会議事堂の設計スタッフとなった『大熊喜邦(おおくまよしくに)・武田五一』ら。
「玄関口の車寄せはスロープになっており、馬車で乗り付けられるように設計。中央部の屋根に施されている半円形の飾り窓、その後部の突起物の装飾は、庁舎正面のアクセントになっている。」公式HPより
「また、細部意匠には日本及び東洋の伝統と欧米最新のデザインが大胆に採用され、特に、主要室に見られる天井中心飾り、曲線・局面を用いた彫塑、出入口枠や天井回りの木工技術は、工芸品的な趣きがあり、安定的、静的な感覚を表わしています。」公式HPより
豪華なシャンデリアをはじめ、古典的なモチーフの意匠が随所にみられる正庁会議室。
もう少し芸術的に、それが無理なら写実的にカメラを駆使できれば良いのですが・・才能の有る無しは如何ともし難く・・(-"-) という事で雰囲気だけ、後は想像で補ってください💦
木製腰壁を廻し、洋風と和風のデザインが融合した旧知事室。天井も木製格縁にし、シャンデリアはシックで落ち着きのあるデザインに。
磨き込まれた床に映る窓の明かり。そこに立っている自分の存在が不思議に思えるような空間。
不可思議にも見える直線で区切られた格天井に、控えめに揺れる小ぶりのシャンデリア。
スッキリとしたデザインの、漆喰のランプ掛け。
旧県庁舎の天井に用いられた木製格縁は、部屋ごとに異なったデザインになっており、シャンデリアもそれに合わせたものが使われています。そして何度も同じことを繰り返しますが・・とにかくどれもが只素直に美しい。
身だしなみを整えられるように、姿見の付いたコート掛け
かって建物に風格と威厳を添えていたモノたちは、今、県庁舎の一等席で来庁舎の好奇に満ちた視線に応えています。
廊下でさえも立ち去りがたい空間を生み出し、このまま外に出るのが惜しいような・・
明日は「山口県政資料館:旧山口県会議事堂」の紹介です。
訪問日:2012年11月18日