山口市上竪小路にある擬洋風建築の「河村写真館」。白い下見板張りの外壁と赤い屋根、そして夢見る子供たちが憧れる小さな塔屋。
更に2階北側には3連続アーチのベランダ・・と、夢見る子供の年齢をはるかに超えた良いお年頃の女子の心も多いにくすぐってくれます。明治初期の居留地の洋風建築に通じる特色を持つ建物は、諸資料から明治20年(1887)前後に旧士族の松原繁が写真館として建築したと考えられ、地方における市民生活の近代化を象徴する貴重な建造物の一つとして有形文化財に指定されました。
通りの一画で見つけた洒落た造詣の「堅小路」案内
山口市後河原:琴水橋の側に建立されていた、旧制山口高校の寮歌「鴻南に寄する歌」碑。【柳桜をこきまぜて 春も錦となりくれば 後河原の枝並みに 若き思も寄する哉】
山口市下竪小路に位置する「十朋亭」。
私たちが訪問してから12年・・マップ上に該当する佇まいの写真も、紹介されたHPも全く別物の感を否めません。改めて過ぎ去った歳月に驚くばかりです。
最新のHPには、明治維新への扉を開いた「明治維新策源の地 山口」の歴史にふれるミュージアムとして整備。幕末・明治維新期の長州藩と山口地域の歴史が、資料、映像、グラフィックパネルで紹介されているとありますが、当時は何枚かの写真が並んでいただけだったと記憶しています。
子供の頃、何故か大好きだった勤王の志士『高杉晋作』(^_^;)
ともあれ、当地で醤油の商いを営んだ萬代家の史跡・十朋亭。その佇まいは充分に私たちの好奇心を満足させてくれました。
案内の方はとても温かく親切で、部屋の説明なども細部にわたってお話しいただき、また、要所要所での記念写真・・思いがけず長居となったのも、忘れ難い思い出です。
中庭を背景に
昔の家は座敷に面して縁台があり、こんな風に腰かけて涼んだり、また訪問客は気軽にここに腰かけて主との会話を楽しんでいたのでしょう。
訪問日:2012年11月18日