江津市江津町に鎮座される「山辺(やまのべ)神宮」。延喜式神名帳石見国那賀郡に記載される「山辺神社」に比定される神社。御祭神は『布都御魂(ふつのみたま)、素戔嗚尊、稲田姫命』。さらに天照と素戔嗚の誓約(うけい)によって生まれた『五男三女神』を配祀。
社伝に【白雉3年(652)に「石上神宮」の分霊を勧請したとされる。祇園信仰はのちに習合したものとされ、「東向寺」の僧侶が別当を務めた。明治6年(1873)に村社に列格。】
参道の左右より神域を守護されるのは「安政五歳 戌午六月吉日建立」の狛犬さん一対。
浪花でもなく出雲でも丹後でも無い・・独特の風貌はご亭主殿には嬉しい遭遇だったらしく、二度とも、実に沢山の枚数が残されています(笑)
参道を真っ直ぐ、一の鳥居を更に進むと神門があり、その先に二の鳥居と拝殿に至る石段が見えてきます。
石段下左右より神域を守護されるのは、真横に尖った耳と大きな玉を抱えこむ、とってもスレンダーな宝暦四年(1754)建立の尾道型狛犬さん一対。
手水社の横に奉られる井戸神様。蓋の上にはどこかの屋根の留め蓋にいたと思われる一対の獅子。
手水舎と石段参道を挟んだ一画に保存されていた「災害保存太鼓」「この大太鼓の悲惨な姿は、昭和47年7月11日の夕方、山陰代豪雨災害の際、拝殿倒潰により梁が落下した痕跡である。想像を超えた激しい災害の跡を物語っている。山邊神社はこの災害太鼓を永久保存し、後世に残すことにした。」。ここで初めて、井戸神様の獅子は、拝殿の屋根を守護していた留め蓋獅子ではと思い至りました。
いかにも現代的な拝殿は、昭和47年の豪雨災害で倒壊した拝殿に替わって建てられたもの。
それほど広くはない拝殿の一画に祀られる境内社「四柱神社」。御祭神は『天之御中主神、高皇産霊神、神皇産霊神、天照大神』。
拝殿近くには、白龍が霊石に姿を変えたという「ねがい石」が鎮座されており、手に抱いて一願成就を願います。
二人それぞれ、言葉に出さない願いが何だったのか・・聞く事はありませんでしたが、多分わかるような気がします。
参道途中にあった神輿庫
収蔵されていた「御神輿」と三種の獅子がとても印象的。おそらくそれぞれに役どころと謂れがあるのでしょう。
本音を言えば祭礼と名の付く物が大好きな二人、地域色豊かな獅子舞なんてものに出会った日にはもう舞い上がるくらい嬉しいモノ。出来れば間近に生で見たいものです。
見所一杯の「天領江津甍街道」明日はご亭主殿が憧れてやまない「石見左官の技術の粋」を紹介します。
参拝日:2011年5月15日&2019年4月16日
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます