松崎町松崎に鎮座される「伊那下(いなしも)神社」。式内社・伊那下神社の論社。御祭神は『山神:彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)、海神: 住吉三柱大神(すみよしみはしらのおおかみ)、水神:龍谷水神(りゅうこくすいじん)』
「創祀年代は不詳。古来より牛原山を神をまつる場とした為に社殿はなく、嶺三本松と呼ばれる処が自然の祭場だった。年が移り土地の発展にともない、此処に神社がもうけられ、産業の守護神でもある彦火火出見尊を石火宮とたたえて尊崇。またこの神社を俗に唐大明神と称する起源は、四世紀の新羅征討の時、この国の人が皇后の御船を守り、長門の豊浦に留まり後にこの松崎に来て、ここに唐(新羅)征討の神功皇后ゆかりの住吉三神を鎮座した為であるといわれている。」公式HPより
濃い緑の葉陰に護られるように続く石段参道、その先正面に入母屋づくりの拝殿。
およそ200年前の文政元年に建立された朱塗りの拝殿
「拝殿前には目通り八メートル、枝張二十五メートル、樹高二十二メートル、樹齢約千年の母いちょうがあり、ほかの二本(父いちょう・子いちょう)とあわせて、通称「親子いちょう」といわれています。」公式HPより
大銀杏の下には、松崎にイグサの栽培を伝えた『正観上人』を讃える「琉球畳表の碑」。碑面には正観上人伝授の箴(おさ)と梭(ひ)が刻まれているとあります。
境内の緑豊かな一画、朱塗りの鳥居の奥に「長寿の泉」と伝えられる湧き水があり、由緒に「神やどる山、牛原山の麓には人の生活に欠くことのできない真水が湧き出しています。」
龍谷水神社
「神明水」と名づけられたその水は口に含むとやわらかく、かすかに深い山の香りが鼻腔をくすぐる。
神域に設けられた「精霊の森」に集う様々な鳥獣や名も知らぬ神獣たち。これらの彫刻は、何らかの理由によって伐採された木々を使って生み出されたものだそうです。切り倒されて朽ちる筈の木は、人の手によって新たな命を与えられ、森に集う精霊となって人々の営みを見守ってくれるのです。
何もかもが緑に染まってしまったかのような神域に立っていると、月並みな言い方ですが「心が洗われる」・・そんな風に感じられます。吸い込む息が磨かれて輝いてゆく・・ならば吐き出す息は少しでも汚れないものであるように・・
参拝日:2011年11月9日
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