南あわじ市賀集八幡にある高野山真言宗「賀集山・護国寺」。国指定重要文化財で、平安時代後期の作とされる丈94cmの『木造大日如来座像』を本尊とします。
由緒「京都の石清水八幡宮を開いた行教により開創されたと伝える。明治の神仏分離以前は、賀集八幡宮(賀集八幡神社、淡路国府八幡宮)の神宮寺であった。賀集荘は、貞応2年(1223)の淡路国大田文には高野山宝幢院領とある。賀集八幡宮と護国寺は、中世には淡路守護細川氏の庇護を受けていたが、至徳3年(1386)の火災で焼失、寛永8年(1631)に再興された。」Wikipediaより
遠目からでもひときわ鮮やかに目立つ朱塗りの仁王門。門の左右には一対の仁王様が境内一帯を守護されています。
仁王様の前に奉納された大草鞋は、お寺に侵入しようとする魔物へのデモンストレーション😅 「こんな大きな草鞋を履く人間がいるのか!!」と恐れさせる魔除けの意味だそうです。ひるがえって足腰の健康を祈願するまじない的な意味も持っています。
淡路島七福神巡りの第七番札所「布袋様」。〜家庭円満・和合を授けるみ寺〜護国寺。和合の神:布袋様をお祀りしています。1996年に再建された「本地堂」の屋根には淡路細工瓦の「布袋様」がにこやかに参拝者を見下ろしています。
布袋様をお守りするように、左右には一対の竜の細工瓦
迫力満点の龍の表情、アップで!
うっかりすると見落としてしまいそうな場所にも・・・
素晴らしいのは瓦ばかりでなく、大好きな寺社彫刻も見逃せません。紫雲をまとったような鳳凰、波間を駆ける龍・・本当に眼福です。
「「この世の中には五濁悪世」と嘆いてばかりおれはせぬ。清濁も合わせ呑みこむ腹をもち、背負った袋は宝物、だけど自分のものではありませぬ。困った人への贈りもの。年に一度のサンタどころではありませぬ。左右の大きな耳朶は、他人の話を聞き分けて、言ってはならぬ事は耳朶へ、貯めて大き
くなりました。布袋尊は仲良く暮らせる人間の理想の姿をあらわせられたものです。」公式HPより・・・さり気なく花柄の着物をお召しです😊
境内に建立されていた弘法大師像。右は鐘楼、後方に本堂が見えます。
阿波蜂須賀家の菩提寺でもある護国寺。ここには江戸時代初期の作で、淡路島最古の庭園として南あわじ市指定文化財(名勝)に指定された、池泉回遊式の庭園があり見学もできます。
五代徳島藩主・蜂須賀綱矩公の妹『久米(くめ)姫』が阿波に里帰りした際、京都に戻る途中に護国寺を訪れて詠んだ歌。
【清濁る(すみにごる) うき世のほかの 山寺に 心を雪(すす)ぐ 滝の白糸】
護国寺のラストは、「本地堂」屋根の飾り瓦の獅子たち、塀の屋根においでだった布袋様。
御詠歌【限りなき 宝の布袋みてはげめ 笑う門には福来たるなり】
参拝日:2010年9月18日
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