神々のふるさと山陰を代表する名水として広く知られる「天の真名井(あめのまない)」。米子市淀江町高井谷、古来より、人々の生活を潤す清らかな湧水は、大山の神々からの贈り物として大切に守られてきました。
「天の真名井」とは、古事記・日本書紀において高天原の「神聖な井戸」を意味し、神聖な水に付けられる最高位の敬称。高井谷の氏神でもある下津守神社の棟札にも、「天乃眞名井乃清久潔幾与(あまのまないのきよくいさぎよき)元水於降玉布(もとつみずをくだしたまう)」と古くから記されている。」現地案内より
日量2500トンの湧水を誇り、蕩々と湧く水は周辺の生活や農業、ニジマスの養殖になど住民とも密接した湧水として活用されています。
「天の真名井」の近くには苔むしたカヤ葺きの水車小屋。一年中休まず回る水車が運ぶのは霊峰大山からの恵みの水。
マンホールのデザインにも使われた水車。清らかな水の恵みと共に優しく歴史を物語っています。
水車小屋の壁に貼られていた紙は、昭和7~10年頃の小学校唱歌「五一じいさん」の歌詞。【ざぶざぶ落ちる 水の音 とんとんひびく きねの音】 鳥取県では、童謡・唱歌のイメージにあった県内80か所の風景を、童謡・唱歌百景として選定。「真名井の水車小屋」、唱歌「五一じいさん」にふさわしい場所なんですね (*´꒳`*ノノ゙
「天の真名井」の近く、樫の木の根元に注連縄が掛けられた自然石。思いがけずに「双体道祖神」に巡り合いました。「元冶元年(1864)」の作。
苔に縁取られた岩の中央にうっすらと浮き上がる神祇像。衣冠束帯姿の男神。長い髪を大垂髪(おすべらかし)に結った小袿姿の女神。
穏やかで、何処までも優しく穏やかな景色の中。耳をすませば聞こえてくるのは流れ行く水のせせらぎ・・・そこかしこにおわす悠久の神の息吹
訪問日:2012年4月21日
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