昨日は芥川賞受賞作の西村賢太著『苦役列車』を読む予定だったが、玄関に置いたままの外出となってしまった。なので、昨日は今年の芥川賞・直木賞の受賞者などを報じた新聞の切り抜きを読んだ。
今年の芥川賞受賞作家は、元自衛官で現在は区役所職員の砂川文次さん。受賞作品は『ブラックボック』(文学界新人賞受賞作品)。
1月25日付山陽新聞にはその「選考経過」が掲載されている。「格差社会の底辺を生きる自転車配達員を主人公に、新型コロナウィルス禍の息苦しさも映した作品を『現代のプロレタリア文学』と表する向きもあったという」。私はまだ読めていないので、2月10日に芥川賞受賞作が掲載された雑誌「文藝春秋」3月号の発売を待っている。
今日の格差社会の下で、かつコロナ禍の中で、生活苦にあえぐ国民の暮らしの様を赤裸々に描く、そんな小説の登場を私は願っている。その意味でも、西村賢太さんの死はあまりに悔しいし残念で鳴らない。