地底人の独り言

いつまでもみずみずしい感性を持ち続けて生きたいと願いつつ、日々の思いや暮らしを綴っていきます

劇団文化座

2011年11月18日 | 歌舞伎・演劇・バレー

 

市民劇場例会・劇団文化座公演「てけれっつのぱ」、久しぶりに佐々木愛を観た

 新劇の劇団と言えば、すぐに思い出すのは劇団民芸、俳優座、そして文学座。いずれも、ずいぶんと歴史のある劇団だ。その三つの劇団と並んで、私に記憶のあるのが劇団文化座。戦前から活動している。

 その文化座を結成当時から支えてきたのが鈴木光枝であり、その娘の佐々木愛。文化座と言えば、鈴木光枝・佐々木愛の母子の二枚看板で、今日まで活動を続けてきているように思う。

 さて、その文化座の「てけれっつのぱ」を、昨日市民劇場の例会として観た。久しぶりの佐々木愛の舞台であり、おばあさん役がぴったりきていた。

 佐々木愛は私よりも三つ年上で、初演の舞台は1961(昭和36)年というから、今年で舞台歴50年となる。まさにその風格を感じた。

 ところで、昨日の舞台は文明開化の時代。時代物の舞台だ。私は基本的には現代劇が好きで、あまり時代物を見ることがない。今、テレビでは時代劇は次第に製作・放映されることが少なくなっている。

 その象徴が、TBSテレビ「水戸黄門」の放送打ち切りだろう。1969(昭和44)年にスタートし、現在43部を放送中で、今年42年間の黄門様の旅を終える。

 こうした中で、「水戸黄門」の放送打ち切りで、NHK大河ドラマを除いて地上波から連続時代劇が姿を消すことになるのを受けて、京都府と京都市は、在京民放キー局5社に対し、連続時代劇の継続を求める要望書を提出している。その理由として、「時代劇には衣装や結髪などの専門的なノウハウがあり、途絶えれば日本文化を世界に発信するコンテンツを失う」としている。同感である。

 さてずいぶんと話が逸れたが、次回の市民劇場例会は、来年に1月の栗原小巻の「アンナ・カレーニナ」だ。佐々木愛同様に栗原小巻も、私が若い頃から観ている。いつまでもこうした俳優に頼っている現状に不安感がある。新劇を担う新たな女優が、そろそろ出現してもいいのではと期待もしている。

 そんなことも思いながら、今日は我が本棚にあった大笹吉雄著『女優二代 鈴木光枝と佐々木愛』を、少しだけ読んで過ごした。

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