月刊の茶道誌に「淡交」というものがあるそうですね。ここに連載していたショートストーリーに中編小説を書き加えて出された「飛石を渡れば」という単行本です。
普段は左側のような、ハードボイルドな刑事ものなど事件を解決していく推理小説ばっかり読んでいます。そこに書かれたストーリーを追っているだけで、せっかく作者が書かれた季節や景色の描写などは読み飛ばしている感じ。これじゃ、刑事ものドラマをテレビで見ているのと変わりません。
この一色さおりさんの小説は、ある方からいただきました。この作家は実はミステリー小説を何冊も出していて、ある大賞も受賞しています。題名からしてこれまでのとは違うなとパラパラとめくり始めたら、もちろん推理小説に不可欠の事件とかじゃなくて、若い女性が日常生活を送りながら、祖母が先生をしていた茶道を学び始める。なんとも「のほほん」とした描写に引き込まれました。
本のはじめが中編小説で、そのあとに短編が12編収められているのですが、まだその中編の途中。久しぶりにゆっくりとかみしめながら読み進めたいと感じる一冊です。
少し暖かさも感じたこの数日。うちの梅の花のつぼみはまだ固そうですが、一部だけこのように開いているのが確認できました。桜でいう開花宣言の条件を満たしていますね。