自分が小学生のころ、僕の住んでいる日本という国はアメリカやヨーロッパの国々に比べ、ずいぶん生活水準は低くそれらの国のことは夢のようなものだと子供ながらに感じていたと思います。
それがいつ頃のことなのか、もちろん大人たちが努力して、モーレツに働き、経済的に余裕ができてきて、さらにはほんの数年前の中国人の爆買いに似たようなことを、ニューヨークやパリで眼鏡をかけ一眼レフを首から下げで行っていたと思います。あの頃の欧米人が感じていた日本人への感情は、少し前の日本人の中国人への嫌悪感と同じものだったのでしょうね。
私自身、そのころには電車の駅から徒歩10分ぐらいのところに住んでいたのに、梅田や三宮からはタクシーで帰るというものでした。決して私がバブルに乗っかっていたわけじゃないのに、周りが皆そうだったのですね。
そのころには子供のころとはちがい、自分たちの住む日本って技術に優れ、お金もあり、人間性も大震災の時でもちゃんと列を守りじっと順番が来るのを待っている素晴らしい国と国民だと皆が思っていたと思います。
今の若者は、それほど豊かじゃなくなった日本で子供から成人までを過ごしてきているので、僕たちより冷静です。僕たちの世代以上は昔のことを経験してますから、今でも妙な誤解を続けてきていたと思います。
何が言いたいんだと思われるでしょう。もちろん今回のコロナ騒ぎです。これに対する日本の技術なんか全然優れていないし、政治的な見透しも判断も全くだめでしょ。一番残念なのは、我先にワクチン接種をといろいろなところで騒ぎになっていること。あの震災の時に冷静に行列を作っていた人達の様子とは違ってしまった。
テレビである評論家が言っていたこと、「今の総理は官房長官として国のナンバー2の時はそこそこ無難に仕事をこなしていたけれど、総理になっては全くダメ。リーダーシップを担う能力はまったくなく、やっぱりナンバー2どまりの人だ」との意味のお話だったと思います。
今の閉塞感、幸い私は仕事を失ってしまうような事にはなっていないので、このようなことも書くことができるのですが、いつまで。