東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

ようやくぐっすり眠れます

2018年07月13日 18時35分23秒 | 通常練習

こんにちは。
4年主将の浅川です。
2週間前に関東学生ヨット個人選手権大会のスナイプ級のレースが行われました。
レースが終わった3日後くらいにブログを書きあげたのですが、あまりに長くなってしまったので一晩おいてから投稿しようと思っていたら、1週間以上寝かせてしまいました。
以下リザルトです。

7レース実施(1レースカット) 全97艇

31418 高山・田原 37位
36-31-46(cut)-31-31-38-41 208点
31308 浅川・多賀谷 19位
16-32(cut)-22-16-10-20-26 110点
30785 吉武・野村 34位
39(cut)-37-35-34-30-35-25 196点
30563 戸沢・阿部 82位
76-98(cut)-72-81-68-85-72 454点

詳細は関東学連のHPを参照ください。
https://kantogakurenyacht.jimdo.com/成績表/2018年/

今年は全日本学生ヨット個人選手権大会が若洲で行われるため、関東水域は20位までが全日本個選に出場する権利が与えられます。
今回のレースで僕と多賀谷の艇が19位になったため、470の西坂・天木組に続き全日本個選への権利を獲得することができました。
ご声援ありがとうございました。
詳しくは後ほど改めてご報告させて頂きます。

今回のレースは先週の470個選とは打って変わって、風向の安定した7m以上の強風がコンスタントに入り続けるコンディションでした。小松コーチ曰く、6月末に吹く安定した南風を白南風といい、セイラーにとっては絶好のセーリング日和とのことでした。
当初の予定ではレースができるか危ぶまれましたが、予報ほど吹き上がらず、初日に4レース、2日目に3レース実施することができました。
今回のレガッタではあらかじめ風が大きく振れることはないと分かっており、ボートスピードとスタートでの勝負になると思っていました。
ただ、ボートスピードに関しましては当初の予報の風(平均10m弱)の中では帆走した経験があまりないため、どうなるのか不安で小松コーチなど多くの方にご相談にのって頂きました。また、スタートが最大の懸念材料で、今までスキッパーに転向してから大きなレースでまともにスタートできたことがほとんどありませんでした(春インではスタート5秒前にバックしてしまったり…)。
また、僕らのペアの体重が二人合わせて120キロ弱しかないといった点も懸念材料の一つでした。

初日の第1レースは上10くらいの位置からスタートしました。若干被せられながらもそこまで走りに影響はなく、ある程度間引かれるまで待ってからタックをして、ある程度の艇の前を切っていく。幸いなことに初日はボートスピードが悪くなく、クローズを走っているだけで何艇か抜くことができました。2-4レース目も下5-10で絶対に出ていないという位置から出て、フレッシュを走ってクローズで前に出るといったほとんど同じレース展開をし、初日を終えて19位。
16-25位くらいの間に大量に船が密集しており、2日目を初日と思って点差を考えずにレースに臨もうと思いました。ただ、2レース目にはマークルームで波に乗ってねじ込んでしまい2回転、3レース目には42条で2回転していたのにもかかわらず19位で、ボートスピードは20位以内には間違いなく入っている実感があったので、ミスなくやれば20位以内に入れると思っていました。同時にこのミスで全個にいけなかったら、多賀谷に申し訳ないから明日は絶対にミスなくやろうと思いました。

2日目もレースプランとしては、初日と同様に下5-10からスタートし、ボートスピードで前に出るといったものでした。ただ、初日ほどスピードがよくなく、思うように前に出ることができませんでした。
事前の多賀谷との会話として、同点になった時に自分たちの最も良い順位が16だと心もとないから、一度はシングルをとりたいと話しておりました。そして、精神的に2日目の5レース目でシングルをとれたら後が楽になるとも。
5レース目は、初日のレースをふまえて気が急いた船が多かったからか、ゼネリコを繰り返し、10艇強がBFDになっておりました。そのため、シングルをとるならここしかないというつもりでレースに臨み、結果は10位。途中までは間違いなくシングルだったのでしたが、やはりここにボートスピードの壁を感じました。ただ、こういったときに絶対焦らないようにしようとは思っていたので、そこは仕方ないと思って冷静にレースに臨むことができました。
6,7レース目はスピードがそこまでないなりに、冷静にレースをすることができ、順位を前にあげていくことができました。ただし最後のレースがよくなかったため、20位以内に入れたかはわからずドキドキしましたが、何とか20位に入ることができてよかったです。

全日本個選への出場は僕にとって今年絶対にクリアしたい目標の一つでした。
大学でヨットを始めたときから昨年の11月までずっとクルーとしてヨットに乗ってきました.
全日本インカレ後にスキッパーに転向し、約8か月、練習日にして68日。全日本個選に出場できたことで、今までクルーとして先輩方と一緒に乗ってきた時間が、自分の糧になっていると強く実感できました。
まずこれが絶対に全個に出たかった一つ目の理由です。
もう一つは、多賀谷を全個に連れて行きたかったということです。もちろん多賀谷と一緒に乗っていたからこそ全個行くことができましたし、多賀谷以外なら行けなかったとも思うので、一緒に行くという言い方が正しいのは重々承知ですが、ここは先輩としてあえて連れて行くと言わせてもらいます笑
僕は昨年菅原さんに全個に連れて行ってもらって、今までよりもハイレベルなレースを経験する中で非常に成長できた実感がありました。
だから来年スナイプでただ一人の最上級生になる多賀谷にもその経験をさせてやりたいと思っていたので、全個に出ることができて本当にホッとしました。
今年の全個では多賀谷と一緒に菅原さんの14位を超えられるように頑張りたいと思います!

今回のレースではスタートでエンドから絶対に出ていないという確信をもってスタートできたことや、レガッタを通したレース運びなどは自信につながりました。
現状の自分の実力を考えたときに、トータルで見て今回のレースの出来は十分だと思える一方で、ハンドリングなど自分に足りない部分が改善できていたならもっといい順位がとれたのにと悔しい気持ちもあります。
まだまだ下手くそですが、スキッパー歴の浅い自分は他の人より伸び代が大きいと捉えて、全個に向けてまた練習していきたいと思います。

正直、今回はレース以外の部分で精神的にかなりきつかったです。
レース1か月前から個選の事が頭から離れなくなってしまい、勉強等が手につかなくなりました(いつも勉強しているかというと別ですが)。
そして1週間前くらいから、胃のあたりがフワフワして、気持ちが高揚しておなかは減らない、夜は眠くならない…。
しかもクローズの走らせ方やルールの知識など自分に足りないことが多すぎて気になって、様々な方面に電話やメールで突然質問してしまいました(その節はお手数おかけしてすみません)。
ただこの1か月の間ひたすらヨットの事を考え続けたことで色々とイメージトレーニングすることができましたし、レース前日にはある程度自分のレースに対するスタンスを決めることができましたし、そのためレースにおいてはそこまで緊張することなく、精神的には落ち着いてレースすることができました。
ただ関東個選でこれだけ大変だったので、秋インカレや全日本インカレ前ではどうなるのか想像がつかなくて怖いです笑

最後に。
今回未熟な自分が全個に出ることができたことは、自分のいる恵まれた環境によるものだと強く実感しております。
小松コーチの御指導、LBからのご支援による整った環境、一緒に練習して様々な疑問を解消してくれる早稲田の方々・今まで僕と乗ってきてくださった先輩方、いつも競い合っている高山艇・吉武艇、艇種は違えど意識しあっている470チーム、レースメンバーのサポートをしてくれる下級生、応援してくれる家族、などなど…
挙げるときりがないですが、残りの4か月、自分の恵まれた環境に感謝しながらヨットを楽しみたいと思います!

まずは今週末の七大戦、優勝目指して頑張ります!

応援よろしくお願いします!