東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

台風が来る前に

2024年08月28日 17時43分43秒 | 通常練習

お世話になっております。
クルーザー班3年の杉山です。

気付かぬ間に8月も終わりを迎えつつあり、長いはずの夏合宿も折り返し地点に到達しました。
夕暮れ時刻も遅くなり、夏らしい入道雲が広がり夕立を降らせることも多くなりました。


さて、今月は主将の関根さんが不在で、特にセールシェイプやヘルムスマンの走らせ方について、艇全体として様々意見を出し合いながら試行錯誤を繰り返し、理想の走りを追求する機運が高まっていました。セールを主には扱わないフォアデッキメンバーであっても、セールシェイプや舵の動きに応じてヒールトリムやコンディション共有などで艇速に貢献することはできるはずで、全員が総合力を高めることは艇全体としてのスピードアップに繋がると思います。
この期間はそのような練習ができ、今後フルメンバーに戻ってからも、意識すべき視野が広がった状態で各ポジションでの動きを練習できる契機となったように感じます。

そうは言っても、理論的な考えと実際の船の挙動・スピード変化が一致しない場合も多く、まだまだ分からないことだらけです。先輩や仰秀OBの方々に教えを請いながら皆で追及を続けたいと思います。

この期間は、ヘルムスマンとしてだけでなく、先輩に頼っていた部分がたくさんあることを実感しました。安全管理や整備にとどまらず、部としての活動を行うという面で、海で活動するにあたっての常識や経験が自分にはまだまだ足りていないと感じます。あと数ヶ月で先輩がお2方とも引退してしまうので、代替わりに備えてスキルアップを目指したいです。


個人的には、先週に引き続き社会人チームの船に乗って練習をさせていただき、様々教えてもらった中で猛者の観察眼の鋭さと経験に基づく理論に圧倒されました。
コーチがいないというクルーザーチームのデメリットを補うには、社会人チームとのつながりというメリットを利用して成長するのが最も効率的だと思います。嬉しいことに新入生もプレーヤー2人・マネージャー1人が入ってくれて、船に乗るメンバーが8人になり社会人チームに乗っても仰秀を動かせる人員数となっています。
皆さん暖かく迎えて下さるので、積極的に他チームに乗らせてもらい、学んだことを仰秀チームに還元していきたいです。


新入生もすっかりチームになじみ、色々質問してくれて今後がすごく楽しみです。動作で精一杯だった去年の僕と違い、皆に交じってセールシェイプについての話を一緒に考えることもできています。春合宿と比べて新しい雰囲気が入っている感じがしており、その点でも嬉しく思っています。


来週は愛知県蒲郡にて、外洋学連の合同練習会が実施される予定でしたが、世間を騒がせている台風により開催取りやめとなってしまいました。
台風で練習もできないということで、予期せぬオフが生まれてしまいました。僕はこの短い期間に帰省をして、実家で過ごすことにしました。

一人暮らしにとって、台風の日は1日中部屋が薄暗く、虚しく感じてしまいます。ゆっくり起きて本を読み、YouTubeを見てバーチャルレガッタをし、変な時間に料理を作り、変な時間に食べ、変な時間に居眠りをし、さすがに寝すぎだと起き出してやるべきことをやり、気付けば夜も遅くなり、残り物を食べて、洗い物をストックしたままベッドに横になるも眠れない、そんな1日が数日間も続くのは正直耐えられないです。意志の強い人間になりたいなとつくづく思います。
そんな話を同じく一人暮らしのリョウマにすると、リョウマはこの台風期間、一人暮らしの家で謹慎すると言っていました。どんな生活をするのでしょうか…?


そんなわけで大阪に到着した夜行バスを降りてこの文章を書いているのですが、歩き続けた難波の街並みが大きく変わっていることを実感します。
オレンジ色のフェンスと灰色のシートで隠されていた工事現場がそれらをすっきりと取り払い、新しいビルやオープンスペースを形成していました。
工事はスパンが長く、中高生の時には一向に進んでいないように見えていつ・どんなふうに実現するんだろうと思っていたスペースも、10年と経たないうちに形になっているのを見ると、街は変わっていないように見えてゆっくりと、着実に変化していっているのだと実感しました。

↑なんばスカイオから見たなんばパークスの全景
表題写真はかつて工事中であった御堂筋と南海難波駅前広場です。


今年の夏は天気の急変とそれに伴う落雷がとても多く感じます。東京の夏ってこんなもんなのなのでしょうか?
地震も頻発している中、落雷しやすい海上でマストを高々と掲げた船に乗る上で、周囲の観察と安全管理への意識は何よりも重要に捉え、活動していきます。 
雷はすごく怖いですが、安全圏から見る稲光はとても綺麗だと感じます。
今クールでは最終日を迎える夜、千葉かそれより遠くで光る稲妻を小網代湾から観察していました。
雷が地上から天に昇っていく雷樹という現象も冬には見られることがあるらしく、一度は見てみたいと思っています。


なんだかすごく脱線してしまいましたが、夏合宿も折り返し、生き急ぐことなく後半も頑張っていきたいと思います。


最後に、仰秀チームとして、1ヶ月後に迫った世界選手権への準備は着々と進めております。
ぜひとも、応援いただけるとありがたいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。