降って来るもの

写真と散文とぽえむ

唯-TADA-

2022-07-20 05:50:20 | SI27

      唯-TADA-

 

僕は唯,アナタの情感を圧倒したかったのだ

 リルケのように紡ぎ

 ショパンのように弾き

 広重のように描き

そうして

僕は唯,束になって

アナタの心の弦を震わせたかったのだ

 

流星のようにアナタの空を横切り

宝石のようにアナタの胸に留まり

同じ時代と時間を生きる

”同じく”の同志で居たかったのだ

そうして

僕は唯,アナタと仄かに頬笑みたかった

 

少年少女に戻り

情念の炎ほむらを抱きたかった

刹那のinichiを

燦燦と散華させたかった

 

僕は唯,一人になりたくなくて

虚空に吼え続け

心を繋ぐ糸に巡り会いたいと

夢中を漂泊する

そうして

僕は唯,アナタをまるまる愛撫したいと・・

僕は唯,愛の陽炎かぎろいを知りたいと・・

僕は唯,情を燃やし尽くしたいと・・

僕は唯,感涙の嗚咽を漏らしたいと・・

 

僕は唯,唯,愛していたいのだ

あらゆる愛というものの懐で

 眠り,起き,考え,動き,書き,伝え,etc

僕は唯,そのように僕を生きたいのだ

コメント (4)
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