明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(148)災害救助法適用範囲の縮小を許してはならない

2011年06月13日 16時30分00秒 | 明日に向けて6月1~30日
守田です。(20110613 16:30)

611後を考える上での重要な提案が次々と出て来ています。
その一つが、今回の震災・津波被害・原発災害からの避難に対する公的支援の
縮小への批判です。
「京都・避難者サポートネットワーク」の北野さんから発信されています。

それによると、避難者に対する「雇用促進住宅」の受入れが、6月13日により
福島県内からの方のみに限定されてしまいました。
「6月3日付けの厚生労働省の通達で、災害救助法適応範囲が「青森から千葉の
一部自治体を含む」から、福島県内のみに変更されました」とのことで、
明らかな被災者、避難者切り捨て政策、避難妨害政策が行われようとしています。

そもそも福島第一原発事故はなんら収束の展望を見せておらず、相変わらず
たくさんの放射能が漏れている事態が続いています。
これらが食品を汚染するとともに、各地で汚泥の中に超高濃度で集まってしまい、
それが周辺地域を汚染する結果などももたらしています。

そのため、福島県に限らず、東京の一部などでも、高い線量が確認されだしており、
マスクの着用に始まる放射線防護のしにくい夏が近づいてきていることもあって、
今後、子どもや妊婦さんなどなどの避難は、むしろ拡大しつつある傾向にあります。

にもかかわらず、災害援助法適用範囲を狭めるのは、あまり非人道的だと
いわざるをえません。むしろ千葉県以南の地域にも拡大してしかるべきです。
みなさん、一緒に抗議の声をあげていきましょう。

以下、北野さんの文章を貼り付けます。

***********************

関係各位さま

京都・避難者サポートネットワークの北野です。

ご承知の件ですが、雇用促進住宅への受入れが今日6月13日(月)より福島県内
のみに限定されました件で、確認事項併せてお知らせします。

文末「そもそも」以下はご自身で厚労省へ電話確認された用件などを各自加筆して
お知らせいただければと思います。宜しくお願い致します。

6月3日付けの厚生労働省の通達で、災害救助法適応範囲が「青森から千葉の
一部自治体を含む」から、福島県内のみに変更されました。この範囲縮小を受けて、
大阪府の雇用促進住宅の受入れが以下のように変更されています。(文面は、
先週時点)
(北海道、佐賀や広島他での雇用促進住宅への積極的な受入れをされていた
自治体でも 同様の変更です。)

--------------
大阪府内にある雇用促進住宅における被災者の受け入れ
http://www.pref.osaka.jp/jumachi/hisaisya/koyosokushin.html 

厚生労働省の制度変更により、福島第一原子力発電所の事故により避難している
方のうち、福島県以外から自主避難をされる方が 申込できる期間は、平成23年
6月10日(金曜日)までとなり、平成23年6月13日(月曜日)からは福島県に
居住されていた方に限ります。ご注意ください。

■ 使用期間 原則、平成23年9月30日(金曜日)までとします。ただし、上記(1)に
該当する方及び(2)の福島県内から自主避難される方で、希望される方は、6か月
ごとに最長2年(平成25年3月末日)まで更新可能とします。
----------------

使用期間について、当初は最長2013年3月末日としておきながら、現在入居の
福島県外からの方については今年9月30日以降の更新は無くなるという事です。
民間であれば、詐欺的だと思います。今後の個別対応は雇用振興協会が
行うそうです。

この通知を受けて、避難を予定されていた方、全国で受入れをしているグループに
大変な動揺が起こっています。大阪府災害支援本部や振興協会でも「現場は
かかっていたはしごを抜かれるようなもの」と表現されています。

なお、上記の件で厚労省職業安定局は当初、決定は内閣府の災害対策本部
(会議名)だと伝えてきていましたが、会議を持たれたかも疑わしく、6月3日付け
厚労省職業安定局総務課課長補佐名(3名在籍)での通達となっていることが
現時点で判明しています。というのも、発端は独立行政法人雇用振興協会や
財団の方から災害救助法適用全域からの自主避難については「やり過ぎ」の声が
あり、厚労省からは、「避暑目的に使用されている懸念」の声などもあったというの
です。怒りに震えます。

そもそも収束にも向っていない放射能被害の中、救助法の適応範囲から福島一県
に支援を縮小するのか。福島第一原発の放射能被害は福島だけに留まらず、
隣接県内でも高い線量が確認されているのに、なぜ福島県という線引きをするのか。
当初は原発被害の範囲が分からず、災害救助法適応範囲から受入れをしてきたが、
3月22日には国の避難計画区域が設置され、避難必要な地域が明らかになってきた
ために、福島を最大限に助けるためだとされていますが、そもそも当時の事故レベル
は4で、現在は7ともそれ以上とも言われているので、3月末日の決定を事故レベルが
変わっても保持されるというのは、まったく現状認識の見誤りだと思います。

また、福島を最大限にと言うならば、保有が多い大阪府でさえ800戸だという雇用促進
住宅で受けるのでなく被災証明を出して普通に市営や公営住宅への受けるべき
です。子供だけでも28万人という福島県内の子供を受入れる容量に雇用促進住宅
では全く容量不足です。

厚生労働省の職業安定局総務部課長宮川さん 0335025352
内閣総理大臣官邸 0335810101
上記へ声を届けてください。

以上長くすみません。

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明日に向けて(147) 私たちの食べものに何する気?(映画上映・講演会のお知らせ)

2011年06月13日 10時30分00秒 | 明日に向けて6月1~30日
守田です。(20110613 10:30)

先日、京北と和知に僕を招いてくださった「おむすびマーケット実行委員会」の
方たちが、「私たちの食べものに何する気?」と題して、食の安全に関する
映画上映会と、講演会を、緊急に行う事になりましたのでお知らせします。

僕自身は、前から約束があり、残念なことにどうしても行けないのですが、ぜひ、
近隣のみなさんにご参加していただきたいなと思っています。

映画もさることながら、ぜひお勧めしたいのは、平賀緑さんのお話です。
平賀さんは、食の問題を、生産者の視点よりも、消費者の視点に立って分析して
こられました。ただし自ら京都・丹波で自然菜園を開き、鴨を育てるなど、
生産にも深く携わり、「作る」側の立場も良く知りながら、食べものを得る側にとっての
安全とは何かという考察を深めてこられています。紙の上で読んだ知識だけ
でなく、自らの五感を通して得てきた深い知恵を持たれている方です。

僕も311以降の流れの中で平賀さんと知り合いになることができたのですが、
食べものに関する深い洞察に多くを学ばさせてもらっています。
先日も京都・出町柳での講演会を聞きにいき、感銘を受けました。今回も貴重な
お話をしていただけるのだろうなと思っています。

お近くの方以外には申し訳のないお知らせになってしまいますが、ぜひ平賀さんの
サイトもご覧ください。
緑の情報サイト~持続可能な食とエネルギー http://midori.info/

これほどの放射能が漏れだしてしまった今、放射能時代を能動的に生きていくしか
ない!というのが僕が思うことですが、そのために大事なことの一つが、
放射能だけでなく、他のさまざまな危険物質もまた出来るだけ排除していくことです。

そのためには、私たちの食べものがどのようになっているのか。
またどのようなものにされようとしているのか。まさに「私たちの食べものに何を
する気?」という視点を深めてゆくことが大切です。

私たちとは、私たちが食べているものそのものです。
平賀さんは、私たちの食べているものが、私たちの心を作っていると
おっしゃていたのですが、まさにその通り!
だからこそ、世の中を良くしていこうとするならば、食の安全を守り、私たちの
食べものを良くすることから、私たちの心の安らかさを育んでいくことが
大切だと思います。

・・・というわけで、みなさま。
ぜひ15日にご参加ください!

以下、案内を転載します。

****************************

おむすびマーケット実行委員会です。

急遽下記の無料上映会をすることとなりました。
農林水産省の遺伝子組み替えに関するパブリックコメントの募集に
対して、本当の民意が反映されることを願い急遽下記企画を行うこ
ととしました。今回のパブリックコメントの結果次第では今後大量
に国内へ遺伝子組み替え作物が入ってくる可能性があります。
そのことによる影響は学識経験者の想定内で納まるのでしょうか?
一度、自然界へ放たれた遺伝子組み換え作物は他の作物には影響が
出ないのでしょうか?

ここ数年の世界の状況を客観的に記録した映像とおはなし会を通し
て私達の考える未来を政府に語りかけましょう!

農業と畜産への影響・農薬と組替え遺伝子の拡散・環境への影響・
多様な生態系の破壊・多国籍企業による食料支配・遺伝子特許問題

京都近郊の農業関係者、産直関係者、畜産関係者の方は必見です。
メール転送・ML転送・ブログ記載・ツイート 拡散歓迎
─・─・─・─・─・─・─・─・─・─・─・─・─・─・─・─・
私たちの食べものに何する気?【遺伝子組み換え作物編】
遺伝子組み換え作物は安全なの!?環境へ影響があるって聞いたけど?
そもそも何のために遺伝子を組み換えてるの?多国籍企業による食料支
配ってどういう意味?食料危機?経済活動?

そんなハテナだらけの遺伝子組み替え作物の問題を【食の未来】の上映
を通して理解してみませんか?今食べてる穀物や野菜をこれからも安全
に食べていきたい。家畜を育てるエサにも関係あるよね。

いま、農林水産省が遺伝子組み替え作物を入れるべきかどうかの是非を
国民に問いかけています。「学識経験者からは、生物多様性への影響が
ある可能性はないとの意見を得ました。」とありますが、本当でしょう
か?それは本当に私達が求めているものなのでしょうか?

誰でも簡単に答えられる回答期限は6月21日!!もう想定外だとは言
わせない為にアクションを!未来の自分ために筆を執ろう!
持続可能な食に関して平賀緑さんにお話していただきます。子供からお
年寄りまで、私たちが目指すべき食のあり方を一緒に考えましょう。

■日時 6月15日(水)18:00~21:00
■場所 東山いきいき市民活動センター
    京阪三条駅から若松通を東へ5分
    (京都市東山区花見小路通古門前上る巽町450番地)
■参加 入場無料(カンパ歓迎)【軽食持込可】

─★─・─★─・─★─・─★─・ ─★─・─★─・─★─・ ─★─・

■映画「食の未来」上映会
遺伝子組み換え食品について科学、経済、文化、政治、倫理の分野に
わたり深くその本質を淡々と客観的に捉えて見るものに迫るドキュメ
ンタリー。

米国で04年3月の選挙前にカリフォルニアで上映され、この地域での
遺伝子組み換え作物(GMO)栽培禁止法案を通過させる力となった。
米国企業の強引なビジネスを押し付けるのは他の産業でも見られると
おり。生き物に特許を付け私物化しそれに基づいた訴訟という手法で、
農家を支配しようとする仕組みをわかりやすく解説。

アルゼンチンはじめ世界中で問題になっているように、先祖代々のか
けがえのない大地が、米国の圧力によって認可されようとしています。
汚染されると永久に元に戻すことは出来ない。世界の農業、食料事情
の最前線でいったい何が起きているか。

■平賀緑(ひらが みどり) おはなし会
[緑の情報サイト~持続可能な食とエネルギー] http://midori.info/
京都・丹波の手づくり企画「ジャーニー・トゥ・フォーエバー」にて、
有機菜園と鴨たちを育て、手づくりバイオディーゼル燃料でワゴン車
を走らせてました。今は下鴨にて、持続可能な食とエネルギー問題に
取り組んでます。

主催    :おむすびマーケット実行委員会
お問合わせ :080-3834-0631 / omusubi@keihoku.jp
ホームページ:http://omusubi.keihoku.jp/
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明日に向けて(146) 「福島の子どもたちを守るための緊急署名」にご協力を!

2011年06月13日 09時00分00秒 | 明日に向けて6月1~30日
守田です。(20110613 09:00)

611全国行動を超えて、どう歩みを進めて行くかですが、最も大事なことの
一つにあげられるのが、原発周辺の方たちをいかに被ばくから守っていくか
だと思います。とくに子どもたちを守るための努力を重ねていくことが大切です。

そのための署名、「福島の子どもたちを守るための緊急署名」が呼び掛けられて
いますので、ご紹介します。

FoE Japan、子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク、福島老朽原発を
考える会(フクロウの会)、グリーン・アクション、美浜・大飯・高浜原発に反対する
大阪の会(美浜の会)、国際環境NGO グリーンピース・ジャパン
によるもので、掲げられているのは、すべてすぐにも実行されるべき要望だと
思います。

みなさま。どうかご協力ください。
以下、署名の呼びかけを転載します。

********************************

福島の子どもたちを守るための緊急署名
避難・疎開の促進と法定1ミリシーベルトの順守を
2011年6月10日

FoE Japan、子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク、福島老朽原発を
考える会(フクロウの会)、グリーン・アクション、美浜・大飯・高浜原発に反対する
大阪の会(美浜の会)、国際環境NGO グリーンピース・ジャパンは、以下のような
署名を呼びかけています。ぜひご協力をお願いします。

>オンライン署名フォーム
https://spreadsheets0.google.com/spreadsheet/viewform?hl=ja&formkey=dDl1ZG52UnhQX1FscF9PbWhVQWJPWEE6MQ#gid=0

>紙の署名フォーム[PDF]
http://www.foejapan.org/infomation/news/110610.pdf

1次締切:6月20日、2次締切:6月30日、最終締切:7月5日
*いただいた署名は、原子力災害対策本部、福島県、文部科学省、厚生労働省宛
に提出します。
*署名・住所は、日本政府宛の要請文書に記載させていただく以外は公開されません。
賛同団体募集
本署名の呼びかけに協力いただける賛同団体を募集中です。随時、ホームページ
等の案内に団体名を表記させていただきます。こちらのフォームよりお申込み
ください。
>団体賛同用フォーム
https://spreadsheets0.google.com/spreadsheet/viewform?hl=ja&hl=ja&formkey=dFRTekVtcE9PWklUcVBqNjhtMXp3eHc6MQ#gid=0

【要請書 内容】
原子力災害対策本部長 菅 直人様
福島県知事 佐藤 雄平様
文部科学大臣 高木 義明様
厚生労働大臣 細川 律夫様

避難・疎開の促進と法定1ミリシーベルトの順守を

福島の父母たちの訴えおよびそれを支える市民運動によって、文部科学省は5月
27日、今年度の学校における被ばく量を「年1ミリシーベルトを目指す」としました。
しかしこれは、学校外の被ばく、事故直後の3月の被ばく、内部被ばくを考慮した
ものではありません。

既に、子どもたちの被ばく量は1ミリシーベルトの数倍にも達しており、福島県内でも、
早急に避難・疎開、夏休みの前倒し等の被ばくの低減を、行政が主導して行う
べきだという声が高まっています。

私たちは政府および福島県に対し、以下の措置を速やかに実行するよう求めます。

1.特に放射線量が高い地域において、避難・疎開・夏休みの前倒しを促進すること。
とりわけ、子ども、乳幼児、妊婦の避難・疎開を実施すること。

福島県内外の多くの地域で、積算線量が年間の線量限度である1ミリシーベルトを
大きく超えています。空間線量が高い状況は一向に改善されないため、これらの
地域に滞在し続ける市民は、内部被ばくを含めて、今後もさらなる被ばくが
強いられます。

被ばくの影響を最小限に抑えるためにも、そのリスクが十分知らされた上で、線量が
低い地域への避難が急がれます。とりわけ、放射線に対する感受性が高い子ども、
乳幼児、妊婦の避難・疎開、夏休みの前倒しを最優先に実施すべきです。
文科省は、夏休みの前倒しは学校長の判断により行われるものとしています。
すみやかに実行すべきです。

2.子どもを含む県民の内部被ばく検査(ホールボディカウンターによる検査)を
実施すること。

現在の国および行政の対応は、内部被ばくをほとんど考慮に入れていません。
実際には、食物の摂取やほこりの吸引等に由来する内部被ばくの影響はかなり
あると考えられ、県民の間に不安が高まっています。
希望する県民には誰でも、自らの内部被ばくの実態を知るためにホールボディ
カウンターによる検査を受診できるようにし、詳細な検査データを本人に開示
すべきです。

3.低線量被ばくのリスクを軽視する山下俊一・長崎大学教授を、現在の福島県の
放射線リスク・アドバイザーおよび県民健康管理調査検討委員会から解任すること。

現在、福島および関東圏における子どもたちの安全を確保する上で、もっとも注意
を払うべきなのは、長期的な低線量被ばくの影響です。山下俊一・長崎大学教授は、
低線量被ばくのリスクを軽視し、「100ミリシーベルトまでは、妊婦も含めて安全」と
の言動を福島県内で繰り返しています。

原子力安全委員会は、20ミリシーベルトを安全とする委員や専門委員はいないと
述べていますが、山下氏の言動はこれに反しています。国際放射線防護委員会
(ICRP)も含め、低線量被ばくであっても線量に応じて影響が出るとするモデルが
国際的な常識であるのにもかかわらず、同氏は、それを無視しています。

山下氏は医師向けの文書では「10~100ミリシーベルトの間で発がんのリスクを
否定できない」と全く異なることを述べています。低線量被ばくを軽視する人物が、
県民の健康をあずかるリスク・アドバイザーであることは、非常に問題です。
県民のリスク・アドバイザーなどには、低線量の被ばくリスクを認識する立場を
とる科学者が求められます。

4.現在の法定の年1ミリシーベルトを順守すること。内部被ばくも含めた事故
直後からのトータルな線量を含めること。年20ミリシーベルト(毎時3.8マイクロ
シーベルト)基準を撤回すること。食品の暫定規制値に関しては、年1ミリ
シーベルトが可能な値とすること。

現在、福島県も含め、公衆の線量限度は、「放射性同位元素等による放射線
障害の防止に関する法律」などで年1ミリシーベルトと定められています。行政は、
内部被ばくも含めたトータルな線量において、この規定を順守すべきです。

4月19日に、文科省が福島県に発出した校庭利用の暫定目安となっている通知に
記載されている年20ミリシーベルト、校庭において毎時3.8マイクロシーベルトは
撤回すべきです。また、現在の食品の暫定規制値(「飲食物摂取制限に関する
指標」)では、規制を守ったとしても最大で年17ミリシーベルト(注)の被ばくを
受ける可能性があります。食品の暫定規制値は年1ミリシーベルトを順守できる値
とすることを求めます。

(注)今般採用されている食品の暫定規制値の算出根拠については、原子力
安全委員会『原子力施設等の防災対策について』(昭和55年6月制定、平成22年
8月一部改訂)「付属資料14 飲食物摂取制限に関する指標」および食品安全
委員会『放射性物質に関する緊急とりまとめ』(2011年3月)を参照。

●呼びかけ団体
子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク
福島老朽原発を考える会(フクロウの会)
国際環境NGO FoE Japan
グリーン・アクション
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会)
国際環境NGO グリーンピース・ジャパン

●連絡先
国際環境NGO FoE Japan
Tel: 03-6907-7217?(平日のみ)??
Fax: 03-6907-7219  E-mail: finance@foejapan.org
----------------------------------------------------------
<賛同団体>(6月12日現在、申し出順)
エコアクション虔十の会(けんじゅうのかい)
原水爆禁止調布市民会議
日本バプテスト連盟災害対策本部
ハイロアクション福島原発40年実行委員会
STOPプルサーマル!ふくしま
ナマケモノ倶楽部
特定非営利活動法人 日本消費者連盟
ウィンドファーム
原発・核燃とめようかい
岐阜ネパール会
徳山ダム建設中止を求める会
平和・人権・環境を守る岐阜県市民の声
環境エネルギー政策研究所(ISEP)
nonukesとエコ・東濃
もりもりAomori
PEACE LAND
ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン
福島原発の廃炉を求める有志の会
グリーンピースサポーターズクラブ熊本
「脱原発の日実行委員会」
みどりの未来・ふくしま
ピース・フィロソフィー・センター
未来をつむぐ母の会
鎌倉・岐れ路の会
アジェンダ・プロジェクト
七ヶ宿の白炭
ブロックハウス
泊原発を考える北海道民の会
札幌気功会
あおぞら園メーメー会
総合いのち研究所
国際協力NGOソーラーネット
京都生協の働く仲間の会
関西・金子光晴の会
脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会(eシフト)


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明日に向けて(145) 611・京都では640人がウォーク、300人が講演会に参加、その他にも・・・。

2011年06月12日 23時00分00秒 | 明日に向けて6月1~30日
守田です。(20110612 23:00)

6月11日、12日と全国で本当にたくさんの脱原発行動・企画等々が行われました。
さっそくネットに続々と報告が出て来ていますが、今夜、企画を行っているところもあり、
まだ全体を網羅したものはでていません。
(ついさっき、秋田のデモから帰ってきた方から報告のメールが入ったばかりです!)

ともあれ海外を含めると176件の行動が同時に開催されたようです。
いや、これに数えられていない行動もあるようす。一番数の多そうな新宿では
2万人が参加とも伝えられています。とにかく本当に全国各地、世界各地で
行動がありました。画期的ですね!

みなさん。それぞれ集会準備で大変だったでしょうから、もう少し詳しい全体像は
これからだんだんに見えてくるでしょう。それを楽しみにしつつ、今宵は、京都で
僕自身が参加したウォークの報告をします。


すでにお知らせしたように、僕は午後2時集合、2時半開始の「京都ピースウォーク」
に参加しました。予定の2時前から京都市役所前にたくさんの方が集まってきて
いい感じで集会をスタートできました。

共同呼びかけ2団体のあいさつにつづいて、リレートーク。子どもたちもマイクを
握ってくれて、「核のゴミを私たちに残さないで!」とアピールしてくれました。

その後、ウォークに出発。コースは御池通り⇒烏丸通り⇒四条通り⇒河原町通りと
京都の目抜き通りをぐるっと回るコース。ちなみに祇園祭の山鉾巡航と同じ
コースです・・・。

歩き始めて暫くして、僕は数をかぞえるためもあって、前から後ろまでずっと見て
まわりました。数は、デモに出始めた時は580人。一番人通りの多い河原町通りで
640人でしたが、本当に色々な方が参加して下さっていました。

今までになかった例としては、サーフボードを抱えたサーファーの方たちの参加。
この方たちは、リレートークでも「いい波に乗り続けたい」と一言、アピール
してくださった。かっこよかったのなんの。

他に非常に目立ったのは、ベビーカーを押したお母さんたち。これが何十台・
何十人もいました。いやいやすごい。思わず笑みがこぼれてしまう光景です。
雨が止んで良かったなあと心から思った場面でした。

太鼓をたたき、ギターを弾き、踊り・・・というグループも二つぐらいありました。
片方のグループは「みんなウソだったんだぜ・・・」と歌って歩いていました。
もう一つのグループは、リズミカルに踊りながら歩いていたのですが、途中で
主催者の持っていたマイクをお貸ししたら、凄いシンガーの女性がでてきた!

そのまま即興で、迫力満点のメッセージソングを歌い出した。これ、本当にもう
なんといってよいか分からないぐらいの迫力。和製ビョークの出現だ・・・
と僕は思ってしまった。彼女には、最後の市役所前でみんなの前でも歌って
もらいました。

それやこれやの光景の一部を、ウォークの中から撮った方が、さっそく編集して
ネットにアップしてくださったので紹介します。
冒頭のシーンで流れているのが、僕の言う和製ビョークの女性の歌声です。
もう1本、最後の市役所前でのライブ?のシーンもアップされていたので
貼り付けておきます。どうかご覧下さい。

http://www.youtube.com/watch?v=4t5EVDq6zI4
http://www.youtube.com/watch?v=nYWHZfBV9og&feature=related

なおこの日、京都では他にも色々とイベントがありました。一つは石橋克彦さん
講演会。ウォークと時間がかぶってしまいましたが、300人が集まって大盛況だった
ようです。気候ネットワークの方の講演会も行われ、ここにも100人が集まった
そうです。そして私たちのウォークが640人でしたが、実はその少し前、12時からも
ウォークがあり、200人が歩いたそうです。

この他、夕方から関西電力京都支社前での抗議のビラまきが行われるとともに、
観光地・嵐山の渡月橋のたもとでも、15人が集まって、メッセージボードとキャンドル
を持って「ビジル」が行われました。(僕もウォークのあとにかけつけて参加しました)
この行動を、直前に100万人行動に登録したのだそうですが、それをネットでみた
地元の方が参加してくださった。観光客を乗せて人力車を引いている方たちも、
「僕らのもとで人力車を引いていた若者が、今、上関でカヤックにのって工事を
とめるために頑張っているんです」と興奮気味に話をしにきてくださいました。

それやこれや、京都での活動が紹介されている報道記事、テレビ映像なども下に
貼り付けておきます。テレビでは、12時と2時からのウォーク、石橋さん講演会の
様子も映っています。ただウォークの中での圧巻のシーンの一つだった、
ベビーカーが何台もがーっと行進している姿を撮った映像がないのがちょっと
残念だなあ・・・。
京都ではないですが、滋賀県高島市で行動の様子を伝える記事も貼り付けて
おきます。高島市で(たぶん)初の脱原発行動も、大成功だったようです!

今宵はとりあえずこれぐらいを報告としておきます。まだまだ続報が出てくると
思います。僕もネットでもリサーチしますが、みなさんが参加された地域での
行動について、可能でしたら、メールなどでお知らせをください。この場で暫時
紹介させていただきます。


みなさま。611、12全国行動は大成功でした。
脱原発への大きな一歩です。
さらに前へ。
一緒に歩んでいきましょう!


****************************

東日本大震災:発生から3カ月 京都市内各地で反原発イベント /京都

毎日新聞 2011年6月12日 地方版
 東日本大震災から3カ月となった11日、京都市の各地で福島第1原発事故を
考えるイベントが開かれた。研究者は原発事故が人災だと指摘し、NPO関係者は
自然エネルギーへの転換を主張。福井県の原発に近い京都府民に警鐘を鳴らす
デモ行進もあり、参加者はそれぞれの立場から被災地に思いをはせた。
【堀智行、花澤茂人、成田有佳】

◇南区で講演会 「ないことが国民に安全」--石橋・神戸大名誉教授
 京都市南区のホールでは、震災が原発事故を引き起こす「原発震災」の危険性を
早くから指摘してきた石橋克彦・神戸大名誉教授(地震学)が約300人を前に
講演した。石橋名誉教授は、多くの原発が立地する福井県で大地震が起きた場合の
影響を説明し、「地震列島では、原発がないことが国民にとって本質的な安全に
つながる」と訴えた。

 石橋名誉教授は福島第1原発事故が起きた背景について「多くが大地震の
起こりやすい場所に立地している上、地震に対する想定も甘い。07年7月の新潟
中越沖地震で柏崎刈羽原発が停止した際に対策をとるべきだったのに、今もその
場しのぎの対応をしている」と批判した。

 また、若狭湾でマグニチュード7・6の地震が起きた場合、4メートル以上の津波が
発生する可能性があるとの試算を提示。「若狭湾で原発震災が起きれば、琵琶湖の
水が汚染され、京阪神に住む人は水が飲めなくなる。また、どこに避難したらいいか
分からない状況に陥る可能性もある」と訴えた。【堀智行】

◇持続可能な都市へ、自然エネルギー転換を--上京、NPO講演
 上京区の京都社会福祉会館では、新日本婦人の会府本部(下京区)が原発推進
政策の見直しを考えるイベントを開催。地球温暖化防止の活動をしているNPO法人
「気候ネットワーク」(中京区)の田浦健朗事務局長が「原発はいらない。自然
エネルギーへの転換を!」と題して講演し、約100人が聴き入った。

 田浦事務局長は、政府は温暖化対策で原発を推進してきたが、バックアップ電源は
石炭火力発電だと指摘。「原発はコストが安いとされるが、高レベル放射性廃棄物の
処理費の見積もりが過小など疑問があり、火力や水力発電よりも高いという計算も
ある」と話した。そして、「風力と水力、波力をベースとして、日中に太陽光発電で賄う
方向への転換を」と呼び掛けた。

 一方、震災復興に関して「被災地に自然エネルギーの集中投資をすることで、
世界に誇れる持続可能な都市を作ることができる」と提案した。

◇ピースウオーク 中京、下京で640人デモ
 中京、下京両区の繁華街では、平和や脱原発を説くデモ行進「ピースウオーク」が
あり、約640人(主催者発表)が「原発いらない」「今こそ再生可能エネルギーを」など
と訴えながら四条通や河原町通などを1時間半かけて練り歩いた。

 NPO法人「環境市民」などの呼び掛けで、市役所前広場に集合。メンバーが全国
100カ所以上で、脱原発や平和を訴える行事が同時開催されたことを説明した後、
参加者はプラカードや横断幕を持ち、「一緒に歩きましょう」と沿道に声を掛けながら
行進した。

 協力団体「ピースウォーク京都」の守田敏也さん(51)は「関西電力の(福井県の)
原発から近く、当事者性が高い京都から、原発を止める声を上げてきたい」と
話していた。
http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20110612ddlk26040275000c.html

***

「脱原発」訴えパレード 京の中心部

京都新聞 2011年06月11日 19時00分
 脱原発を目指すパレードが11日、京都市中心部であった。東日本大震災から
3カ月たっても福島第1原発事故が収束せず、関西でも電力供給不安が強まる中、
市民ら約600人がエネルギー政策の転換を訴えた。

 全国140カ所以上で開かれた原発問題に関するデモや集会の一環。NPO法人
「環境市民」や市民団体「LIFE FOR LOVE」が呼び掛け、自然エネルギー普及や
環境問題に取り組む団体が協力した。

 京都市役所(中京区)を出発した参加者は「脱原発 地球に原発はいらない」と
書かれた横断幕を先頭に、「子どもたちを被曝(ばく)から救え」「エネルギー政策を
CHANGE」などと記したメッセージボードを手に繁華街を練り歩き、原発に頼らない
安全な未来の実現を街行く人に呼び掛けていた。
http://www.kyoto-np.co.jp/local/article/20110611000101

***

テレビニュース
12時からのウォーク(200人?)と、石橋さん講演会、
2時からのウォーク(640人)の映像があります。
http://www.youtube.com/watch?v=38FT22gdJQM

***

脱原発訴え市民らデモ 滋賀各地で

2011年6月12日 朝日新聞
 東日本大震災から3カ月の11日、「脱原発」を訴えるデモやイベントが各地であり、
滋賀県内でも大津、高島の両市でデモ行進があった。

 原発が多く稼働する福井県と接する高島市では、100人近い市民が参加。「子供
の未来を守りたい」「高島の自然を守りたい」などのプラカードを掲げ、JR近江今津
駅前から今津町の商店街などを約1時間かけて行進した。

 同市マキノ町で農業を営む福井朝登さん(38)ら市内の若者数人が、全国各地で
デモなどが計画されたのに合わせて「さよなら原発、高島の会」を結成し、参加を
呼びかけた。

 大津市から夫と中1、小5の娘と参加した岩崎美智子さん(48)は「25年ほど前に
福井県の美浜原発を見学したが、こんなに身近な生活に影響するものとは思わ
なかった」と話した。

 福井さんの友人で、福島県から駆けつけた安藤英寿さん(35)は「私の住んでいる
中通り地方は福島第一原発から離れているが、土壌汚染されていないか、秋の
収穫が心配です」と顔を曇らせた。

 大津市であった「脱原発 市民ウォーク」には約100人が参加。JR大津駅前から
琵琶湖岸まで約3キロを、「琵琶湖の水を放射能で汚すな」などと訴えながら歩いた。
途中、関西電力滋賀支店に立ち寄り、「これ以上原発に依存するのはやめて
ください」などとシュプレヒコールをあげた。(成田康広、飯竹恒一)
http://mytown.asahi.com/areanews/shiga/OSK201106110150.html


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明日に向けて(144) ドイツで「ダメダメ ゲンパツ(日本語)」シュプレヒコールが!

2011年06月11日 12時00分00秒 | 明日に向けて6月1~30日
守田です。(20110611 12:00)

昨日、京都の京北と和知でのお話会に参加してきました。
どちらも会場いっぱいに近くの方たちが集まってくださいました。

仙台市と福島市からお子さん2人づつと一緒に避難されている女性、
いわき市からお子さん4人と一緒に避難されているご夫妻が一緒に
参加して、それぞれお話をしてくださいました。

また京北には東京から赤ちゃんを抱えて避難してきた女性も駆けつけて
くれて、コメントしてくれました。

和知では、お父さまが、若き日に原爆投下2日後に海軍兵士として
広島市に入られ、その後、何年もしてから突然、白血球が低下、
臓器の機能が次々とおかしくなり、そのまま多臓器不全で亡くなられた
という話をしてくださった方もいらっしゃいました。

・・・大変、盛り上がって、京都市内に戻ったのは午前1時になりました。
とても印象的な話が多かったので、後日、この場で紹介したいと思います。
京北・和知に集まってくださったみなさま。会を準備して下さったみなさま。
どうもありがとうございました。


さて、みなさま。いよいよ6月11日を迎えましたね。
京都は昨夜、激しく雨が降っていましたが、さきほど、ようやく上がりました!
このまま天気がもってくれると良いのですが・・・。
みなさまの地域はどうですか。どうか良い天気に恵まれますように。
雨が続く場合は、どうか濡れないように注意されてください。


さてこの11日向けて、「Atomfree-eastwest事務局」という日本とドイツの脱原発の
動きをつないでいるグループが、ドイツでの集会の模様を紹介してくださっています。
昨夜、メールが届きました。

面白いのは、日本語を使ったシュプレヒコールが行われていること。
「ダメダメ ゲンパツ」などなどです。

また事務局の方が参加して、メッセージをドイツ語でスピーチしていますが、
この日本語訳も末尾に添付されています。それを読むと、僕らが今日、京都で
一緒にウォークをする「環境市民」の方たちや、日本で緑の政治を目指している
「みどりの未来」の方たちからのアピールが中に入っています。

これから、それぞれの町を歩く前に、ちょっと元気をもらうのにいいかなと思い、
ご紹介しておきます。

冒頭に、今日の全国行動のマップもついています。
みなさんの歩かれる地域、あるいは講演会などなど、登録されましたか?
まだの方たちはぜひぜひ。

みんなでいい一日を作り出しましょう!


以下、Atomfree-eastwest事務局からです。

********************

皆様ご周知のことと思いますが、明日6月11日(土)全国100カ所以上で
脱原発デモやイベント、講演会があります。

「6.11 脱原発100万人アクション」
http://nonukes.jp/wordpress/


6月11日に向けて私達も下記のアクションを行いました。
ドイツから日本へ、脱原発の日本語シュプレヒコール「ダメダメ原発!NIPPON
脱原発!」のアクションです。

5月28日(土)ドイツ全国で約16万人の大規模デモがありました。
6月11日を支援するため、私達も旧首都ボンのデモに参加し、日本の脱原発・
自然エネルギー転換・六ヶ所反対の独語スピーチと日独シュプレヒコールを
行いました。その動画を下記のYoutubeにアップロードしています。(日独の
シュプレヒコールは1分05秒から始まります。)

http://www.youtube.com/watch?v=edqvQG_uzXE

なお、このドイツ語スピーチの和訳も添付してあります。もしよければ、上記の
Youtube動画と合わせてご一読ください。


明日(11日のこと、守田注)一人でも多くの人が街に出て、「日本を変える」具体的
な行動を起こすことを願っています。6月20日に私達もドイツ・アーヘン市のデモに
参加します。ここで再び「ダメダメ原発!NIPPON脱原発!」の日独シュプレヒコールを
ドイツの人達と行う予定です。

日独での脱原発を目指して、「DAME, DAME, GENPATS’ !」と「NIPPON DATS’-GENPATS’ !」をドイツの人達の間に、少しずつ広めていこうと思っています。

Atomfree-eastwest事務局
HP http://atomfree-eastwest.com/jp
E-Mail atomfree.eastwest@googlemail.com


P.S. 下記は日独シュプレヒコール呼びかけのフライヤーです。



1) DAME, DAME, GENPATS’ !
(Nein zur Atomkraft!)

2) YAME-YOO, GENPATS ’!
(Hoert auf mit Atomkraft !)

3) AKAHN, GENPATS’ !
(Es geht nicht mit Atomkraft !)

<II.>

1) DAME, DAME, ROKKASHO !
(Nein zu Rokkasho!)

2) YAME-YOO, ROKKASHO !
  (Hoert auf mit Rokkasho !)

3) AKAHN, ROKKASHO !
(Es geht nicht mit Rokkasho !)

<III.>

1) DAME, DAME, GENPATS’ !
(Nein zur Atomkraft !)

2) DAME, DAME, ROKKASHO !
(Nein zu Rokkasho !)

3) JA, JA, DATS’-GENPATS’ !
(Ja zum Atomausstieg !)

4) JA, JA, DATS’-GENPATS’ !
(Ja zum Atomausstieg !)

<IV.>

1) NIPPON DATS’-GENPATS’ !
(Atomausstieg in Japan !)

2) KIBOO NIPPON !
(Hoffnung Japan !)

3) WASSER - SONNE – WIND !

4) KIBOO NIPPON !
(Hoffnung Japan !)

<V.>

1.) GAMBA NIPPON !!
(Steh auf, Japan !!)

WE WILL CHANGE !

2.) GAMBA DEUTSCHLAND !!
(Steh auf, Deutschland !!)

WE WILL CHANGE !


2011年5月28日 ドイツ全国大規模デモ。
旧首都ボンで行った「日独で脱原発を目指すスピーチ」和訳

こんにちは。今日はこうしてお話しする機会をいただき、有難うございます。
私は家族と一緒にドイツで暮らして25年になりますが、日本に(4月中旬から
6週間ほど)帰国しており、ようやく一昨日ドイツに戻ったところです。

私が今日ここに立つ理由は、FUKUSHIMAについて、そして日独両国の脱原発に
ついて語るためです。

私にとってそして多くの日本人にとって、原発は最早、エネルギー技術とか一国の
国益の問題などではないのです。それはまさに人の生命、私達の未来に関わる
問題です。

 今、日本、ドイツ、そして世界全体で私達の前にあるのは、同じ一つの未来です。
原子力に支配された今日の世界で、私達は各国ないし一人一人に切り離された
別々の存在では最早ありません。

原子力政策は今や、一国家の問題に留まるものでありません。現在行われている
日本の原発推進政策は世界全体を危険に晒すものであり、歴史的にも今だかつて
例がないことです。

 ここで、日本から2つのメッセージを読ませていただきます。

最初のメッセージは京都のNGO、「環境市民」という環境活動を行っている 市民
団体からものです。
「私達の命を今後もずっと脅かしつづける原発を最早、許すことはできません。
ドイツの人々が妥協することなく、脱原発の意思を貫徹してくださることを願って
います。私達は互いに協力し合い、市民の力で原発の無い世界を実現しましょう!」

もう一つは、『みどりの未来』(日本の緑の党)からのものです。この緑の党はまだ
そのスタート時点で、約30年前のドイツの緑の党のような状況にあります。彼らは今、
互いに手をつなぎ、国会に議員を送ろうと努めています。つい先ごろ、この組織は
ドイツから緑の党のコッティング連邦議員(原子力政策担当)を招待し、一緒に
福島の避難地域を訪れたり、地震の危険のある浜岡原発にも行きました。

議員は東京や大阪など各地で脱原発に関する講演や記者会見をしました。私も
通訳として日程をほぼ同行しました。コッティング議員の言葉は、多くの日本の人々の
心に訴え、少なからず影響を与えました。

さて、その『みどりの未来』からのメッセージです。
「私たちは、ドイツが行った脱原発の決定に心から賛同し、ドイツの人々と連帯したい
と思います。あなたがたと共に、原発の無い世界の実現に取り組んでいきます。
たとえ、道のりが遠いものであろうとも!」

 皆さん、ドイツの方々にはなかなか想像できないことかも知れませんが、この2つの
メッセージはどう響きましたか。そうです、近来、特に福島の原発事故の後、ドイツは
多くの日本人に将来の可能性を照らし出し、その市民運動にも大きな啓発、刺激を
与えました。脱原発を目指す過去数十年の、ドイツの脱原発・市民運動、そして
緑の政治が、日本の多くの人々にとって一つの規範であり、希望の担い手とも
なっていることは確かです。

2011年3月11日は世界の歴史の分岐点になるかも知れません。日本にとっては既に
それは明らかなことです。日本はFUKUSHIMAの前と後では同じ国ではなくなりました。(
3月11日以降)多くの日本人は今、言葉に言い表せない心の傷を抱いています。
日本で、そしてここドイツでも、話の最中に人々が涙で言葉を詰まらせるのを私は
何度も経験しました。

 しかしながら日本の政府と電力会社は、現在ある原子炉を今後も存続させようと
躍起になっています。日本は従来の原子力政策を基本的には維持する考えです。
その中で原子力エネルギーへの依存性、そして経済的利益ということが、常に
前面に出ています。そこで議論になるのは、原子炉の安全性を高めるということ
だけです。脱原発に関する議論は、未だに政治の場で真剣に取り扱われていません。

 この点から言うと、その硬直性において日本とフランスはまさにその双璧です。
中央集権を軸とした国家体制に基づく原発推進イデオロギーの下では、未来の
希望や生き甲斐のある社会は生まれてきません。これは、私の確信するところです。

 原子力は、ウラン鉱石の採掘から核廃棄物の最終処理に至るまで全てのプロセス
において、人間と生命を脅かす危険なものです。それ故、未来自体を損なうものです。
それは抽象論ではありません。

 福島原発の近くに住む一人の男性が、数週間前に自殺をしました。彼は熱心な
有機農業家で、長い間、畑を入念に管理し、野菜を作ってきました。収穫した作物は、
主に近隣の小学校・子供達に向けられたものでした。原発事故によって畑が
汚染されているのが明らかになり、作った野菜をすべて投棄しなければなりません
でした。長年の苦労や献身、人生の目的がすべて無に帰してしまったのです。
彼には最早、未来も希望も残されていませんでした。投棄した翌日、彼は自殺を
したのです。

 私達はこの悲劇を繰り返してはなりません。無力感に押しつぶされてはなりません。どんなことがあっても希望、未来を信じたいと思います。

そのために、ただここで話し合うだけでなく、一緒に行動しましょう。どうか皆さん、
日本の脱原発を支援する呼びかけを一緒に行い、日本に伝えようではありませんか。
(デモの参加者と、日本の脱原発を呼びかける日本語でのシュプレヒコール開始、
テキストは下記参照)

 福島の事故以来、ちょうど3ヶ月後の6月11日には初めて、日本で全国規模の
大きなデモが予定されています。ドイツからの連帯が期待されています。ドイツからも
私達の運動を応援してください。

以上/ドイツ語スピーチ及び和訳文責 高田知行

(ドイツ語の和訳については今回も、東京在住、田口信子様の多大なるご協力を
頂きました。誠に有難うございます。)
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明日に向けて(143) 611に滋賀県高島でもパレードがあります!

2011年06月10日 08時30分00秒 | 明日に向けて6月1~30日
守田です。(20110610 08:30)

みなさま。6月11日には滋賀県高島市でも
「さよなら原発 高島パレード 6.11」が行われます。
僕の友人も企画立ち上げから参加しています。
お近くの方、ぜひぜひご参加ください。


僕は高島市にはいろいろな思い入れがあります。
実はおよそ6年前ぐらいでしょうか、滋賀県で立ちあがった
某新聞社の編集局にいたことがありました。
編集局創刊準備担当チーフというのが肩書でした・・・。

その頃、滋賀県全域を取材で走りまわりましたが、特に
思い入れ深かったのが高島市でした。
もっともそのころはまだ市町村合併前だった。
だからそれぞれの町が思い入れ深かったですね。

この地域は見事な水郷で有名ですが、それ以外にも
琵琶湖を使ったさまざまな文化の名残を宿しています。
例えば、高島市には近江今津という町がある。
みなさんご存じでしょうか。津とは港を意味します。

なぜこんなところに港が?
実はかつてこの地域は、日本で最も栄えた交通の要所だったの
ですね。何せ日本海側に敦賀の港がある。ここがもの凄く栄えて
いた。ここから大陸のお宝が入ってきて、わずかな陸路を経て
琵琶湖まで持ち込まれる。そしてこの今津から琵琶湖を通じ、
各地にお宝が運ばれたのです。だからここは栄えた港町だった。


そればかりではありません。もう少し、いやもっと歴史を遡ると、
平安時代、いやその前ぐらい、ここは今の朝鮮半島や、中国との
往来の要所だった。そのためここを通って、さまざまな文化が
入ってきたのでした。ほとんど初期の日本王朝はこの経路から
入ってきた知恵で国家を作っていったとも言える。

そのため、高島を起点に琵琶湖をめぐってみると、本当に
たくさんの古の縁のものに出会います。まるで「日本誕生秘話」
に立ち会っているような、目眩すら覚える。そんなあれもこれもが
この街には詰まっていて、それを静かに琵琶湖が見守っています。

穏やかに揺れる湖面を見ていると、何時間も歴史の中にたわむれる
ことができるのがこの地域の特色です。そこに、日本有数と
言われるほどに美しい無数のクリークが走っている。
懐かしさと、歴史の閃きと、幻想とが混じり合っている場が高島です。


・・・しかしその高島は、同時に、もんじゅの直近であり、福井原発
銀座の直近です。


かつてこの国の形を作り出した文化の入り口、敦賀は、その後の
太平洋ベルト地帯を中心とした「成長」の中でさびれていきました。
「裏日本」という差別的な言辞が生まれ、産業は「表」に偏って
いった。街は過疎化し、古の文化の香りにも影がさしていった。
そしていつしかそこに、「原発」が入り込んできたのでした。

かくして、大陸からの文明の入り口であった敦賀は、「もんじゅ」と
「敦賀原発」に占領された街になってしまった。そこには電源交付金が
落ち、異様な駅前商店街ができあがってしまった。

誰も通らない立派なアーケード、誰も渡らない立派な歩道橋、
アーケードの柱には、誰も見ていないテレビが埋め込まれていて
しかも、極めつけに、商店はどこもシャッターが下りている。
…潤沢な電源交付金を前に、ささやかな庶民の商店街など
必要がなくなってしまったのでしょう。

いわゆる原発ジャンキーと言われる町の姿がそこにあるように
僕は思いました。ここが日本にとって文化導入の大拠点だっただけに
何かとても物悲しいものがある。



しかし高島はそんな歴史をひっくり返そうとするエネルギーにも
溢れています。水郷=クリークを大事にして、誇りにかえようとしている。
さらに地元の農業を大事にし、学校が、地元の農家のお米で給食を
作っている。そのためここの農家の方たちは、本当に丁寧にお米を
作ってくれています。(実は今、我が家で食べている玄米もこの地域の
ものです)

お米だけではない。農家と結合した造り酒屋さんの活動も活発で、
地元の農家と契約し、その親父さんの顔写真を酒瓶に貼って売ったり
している。池本酒造の「琵琶の長寿」、吉田酒造の「竹生嶋」など、
ぜひ飲んでみてください。こんなにおいしい、ユニークなお酒があるのかと、
思わず「膝を打つ」こと請け合いです!


そんな高島を守りたい!
歴史の由緒を守りたい!
今の新しい息吹を守りたい!

そのためには、もんじゅにも、原発銀座にも絶対に事故を
起こしてもらっては困るのです。

万が一、ここが汚染されたらどうなるのか。
琵琶湖も同時に汚染されるのです。
推定2000万人を超える人が取水している湖です。
世界最大規模です。

そこへの放射能の入り口もまた高島になってしまう。

もう本当に汚染はご免だ!
あんなに美しく、由緒があるところに、放射能がまかれてなるものか。
高島を守りたい。琵琶湖を守りたい。そうしてこの国の由緒、歴史、
その他さまざまなものを守り、次世代に、確かに渡したいです。


だから、そのために、高島で、611が行われる。
僕も飛んでいきたいところですが、そんな思いをおさえつつ、僕は予定通り、
京都市内を歩きます。
歩きながらきっと高島のことを思います。
いやそうやって、色々な思いを胸に歩いている、日本中の人を、
思うのでしょうね。そうやって互いに互いを思い合うのでしょうね。


みなさま。
6月11日は雨だそうです。全国的に雨だそうです。
雨の中。一緒に歩きましょう。

私たちの大切なものを守るために。


******************

「さよなら原発 高島パレード 6.11」 

震災からちょうど3ヶ月にあたる6月11日に、全国で100万人の参加を目指した
「脱原発100万人アクション」が行われます

原発銀座と言われる福井から20-30km圏内の高島に暮らす私たち

お隣、敦賀に「今、最も危険な原発」と言われる「もんじゅ」もあり、
今回の福島での惨事はとても他人事には思えず、政府の対応にも不安や怒りを覚えます。

「さよなら原発」に向けて、それぞれの想いを込めて一緒に歩きませんか?

みんなで、自然豊かな高島の大地、琵琶湖の水を守りましょう!


【日時・場所】 2011年6月11日(土) 雨天決行
 14:00 近江今津駅前(琵琶湖側) 集合 
 14:30 パレード出発  15:30 解散予定

【コース】 JR近江今津駅→ 名小路商店街→Aコープ前→辻川通り→
 ヴォーリズ資料館左折→平和堂前の大通り→平和堂裏の浜辺(解散)
                            (解散後、浜辺でうだうだ) 
※プラカードなどご持参ください(なくてもOK) 楽器、鳴り物 歓迎!

【主催】 さよなら原発、高島の会 http://nonuke-takashima.blogspot.com/
      (ツイッターアカウント http://twitter.com/nonuke_takasima) 

【連絡先】 nonuke.takashima@gmail.com

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明日に向けて(142) 保安院の事故解析の裏を読む・・・後藤政志さんの解説に触れて

2011年06月09日 23時30分00秒 | 明日に向けて6月1~30日
守田です。(20110609 23:30)

6日に保安院は、1~3号機の事故解析結果を発表しました。それによると当初、
保安院は、大気中に放出した放射性物質の量を、37万テラベクレルと発表して
いましたが、今回の計算では、その倍以上の77万テラベクレルと考えられるとの
ことです。

現在、原発サイトにある放射能汚染水の量が、72万テラベクレルと概算されて
いますので、この二つを足しただけでも約150万テラベクレルになってしまう。
これは海に流れ込んだ量を含んでいませんから、これらも勘案するならば、
福島原発で放出された放射性物質の量は、少なくともチェルノブイリ事故の時の
3分の1にはなることになります。

ついこないだ、とうとう4分の1になってしまったと書いたばかりなのに、またも
訂正発表。ともあれ本当にチェルノブイリ事故での放射能の放出に近づいて
いることだけは間違いないようです。あるいは実際にはもう越えてしまっている
のかもしれない。それだけに私たちは、ますます放射線からの防護を、固めて
いかなくてはなりません。


当時に保安院は、1号機の圧力容器が、地震5時間後に破損していたとする
見解も同時に発表しました。これは東電が5月23日に出した試算よりも、事故が
もっと急速に進んだことを示すものです。つまり保安院が当初解析した倍近くの
放射性物質が飛び出し、なおかつ、東電が発表したよりも、もっと急速に炉内の
崩壊が進んだことが明らかにされたことになる。

・・・この情報を一体、どう読み解けばいいのでしょうか。一見すれば、前の
誤った情報を丁寧に訂正しているようにも見えますが、反対に、後から後から
「これが真実だ」と事実を重ね、無理難題を押し通していく狡猾な手段である
ようにも見えます。

ただ、いずせれにせよ、この新聞記事を読んだだけの側は、もううんざりというか、
後から後から、実はこんなにひどかったと聞かされても、もう疲れるだけだとも
思うのではないでしょうか。時間が経てば経つだけ、事故がこうひどかった、
放射能がこんなに漏れていたと言われても、だから何を主体的に考えればいいか
ここからは見えてきません。

この情報の出し方の裏に潜むものは何なのだろうか。この状況の中で何を
つかむことが必要なのだろうか。そう必死になって情報解析を行っているときに
少し久々になりますが、後藤政志さんが、原子力資料情報室で行った会見を
見ることができ、非常に目が開かれる思いがしたので、紹介したいと思います。


後藤さんは、そもそも東電が先に出した事故報告書から、丁寧な分析を
行っています。そしてそこに書いてあることから、実はこの東電や保安院の
解析が、実際のデータに基づくものではないこと、事故直後に計器も記録装置も
壊れてしまっていて、信頼に足るデータは残されておらず、そのため、シミュレー
ションによって解析しているのが今のデータであることを指摘しています。

つまりどこまでいっても推論に過ぎないのです。まずこのことがおさえられなければ
ならない。ようするにシミュレーションするときに、どのような数字を代入するのか
あるいは、どのように条件づけるかによって結果は変わってくる。だから現在の
放射性物質の放出量も、5時間後に格納容器が壊れたと言うのも、一つの推論
の域を出ておらず、データに裏付けされた「確からしきこと」と言える段階ではない
のです。これもまた、入力によっては変わりうるもので、あくまでも推論です。

にもかかわらず、東電の報告書にも保安院の報告書にも共通して使われている
断言があると後藤さんは指摘する。それは何か。事故が津波によって起こったと
言うこと、地震の時には、安定的に停止したものの、その後の津波で電源を喪失
し、メルトダウンにいたったということです。推論でしかありえないのに、ここだけが
断定になっている。後藤さんはその点に焦点をあてています。


なぜここが問題なのでしょうか。現在あるデータを細かく解析したとき、すでに
3月末の段階で田中三彦さんが解説してくれたことですが、1号機ではどうも
津波の前に、配管破断などの重大事故が起こり、冷却材が喪失していた可能性
がうたがわれるのです。これも断言はできませんが、そう読み取れる数値が
確かに存在している。

ところが推論に基づいたものでしかないのに、東電も保安院も、事故は津波に
よる電源喪失によって起こったと断言している。どれぐらいの時間が経ってから
メルトダウンしたのか、東電と保安院の見解には大きな開きがあり、そのため
あたかも保安院は、東電の発表を訂正しているようにうつるわけですが、しかし
この、おそらくは東電と保安院にとっての最も重要な点である、「津波のよる被害」
という点だけは見事に一致させ、しかも断定口調で報告されています。


後藤さんは語ります。
「津波の前にどこかが損傷していたとすれば、津波対策だけではダメだということ
になる。だから地震の影響がなかったとわかるまではそんなことは言っては
ならないのだ。
今の段階で、シミュレーションによって、津波のせいに限定するのはあやまりだ。」


まとめましょう。
東電の発表と保安院の発表は、数字の面で一見、大きな隔たりがあり、一方が
他方の見解を修正しているようにも見えます。しかし実はそれらはデータが
乏しい中での推論の結果であることが、はっきりとしめされていない。まずここに
発表の仕方のまやかしがあると言ってよいと思います。

第二に、数値が違っても、実は東電と保安院の発表は、事故が地震ではなく
津波で起こったと言う点で一致していること、乏しいデータに基づく推論に過ぎない
のに、ここは断定されていることに特徴があるということ。つまり東電や保安院は
事故が、津波以前の地震そのものによって起こった可能性の隠ぺいを図ろうと
していることが濃厚に疑われるということです。

より重要なのはこの第二の点です。なぜならこの断言を貫けば、原発は耐震構造
の見直しを行わなくてよいことになりうかねないからです。
事実、今日、玄海原発の運転再開にむけて、保安院が地元自治体を説得に
訪れているのですが、そのときに述べたのも、玄海原発は津波対策がなされている
ので、現時点での運転再開に問題はないという点です。

これに対して、耐震構造に問題があるとするのなら、実は日本の原発全てが
これまでの想定を見直さないといけなくなる。つまり運転できなくなる可能性が
高いのです。その意味で事故要因を、津波に限定するか、地震そのものによる
ものと捉えるかで、原子力政策の展望が大きく変わっていくことになる。


しかし、実際に1号機では、地震そのものによって、冷却材喪失事故が起こった
可能性がある!あの大津波が来なくても、少なくとも1号機は壊れていた可能性
が極めて高い!このことが明らかになるならば、日本中の原発が、法的にも、
道義的にも直ちに止めねばならないことは明らかです。

その意味で、私たちは、是非この点を追求し続ける必要があります。
後藤さんたちの活躍をも含めて、情報ウォッチを続けます!


********

以下、後藤さんのお話のノートテークをお届します。
今回も守田が粗く聞き取った内容を書き込んでいます。引用などされる場合は、
あくまでも「守田が聴き書きしたもの」と一文を添えてください。

なお実際の会見の様子は以下から見ることができます。
http://www.ustream.tv/recorded/15223495

末尾に朝日新聞の記事も添付しておきます。

***

福島原発事故解説 後藤政志さん

後藤です。
ここに保安院と東電の解析がある。
東電のものは以下のような長い名前がついている。

「東北地方太平洋沖地震発生時の福島第一原子力発電所運転記録
及び事故の記録の分析と影響評価について」平成23年5月23日
東京電力株式会社

6日に保安院が独立に解析したものがでた。
若干、保安院の方が厳しい。
1号機について5時間前後で圧力容器の破損が起こっている。
東電は15時間後とみている。二つはこの点が違うが、実は
他はそれほど違わない。

これをどう見るか。
東電が1号機から3号機までメルトダウンがありうると解析結果を出した。
これはどういうものか。圧力容器や格納容器にどれだけの水があり、
熱がどうなっているか。そういう流れ、熱の移行をシミュレーション
していった。それで一定の温度に達すると、炉心が解け始める・・・と、
計算でおっかけた。

これは過酷事後時のソフトの、幾つかのタイプのうちの一つを
使っている。(解析ソフトのことか?守田注)

しかし与えられる条件はどのようなものか。
原子炉の容量なども入るが、物理的にどこかが壊れたとか、スプレ
ーが作動したとか、そうしたものをインプットする。
なのでこれは、プラントの状態が全部分かっていないと意味をなさ
ない。推測にすぎない。

ある値を入れて、故障を起こすと炉心が露出してきて、燃料が
損傷するなどと、計算して追いかけていくので、配管が壊れたとか、
壊れてないとかは、インプット条件になる。

それを考えると、これは創造力逞しくく計算したものの一つであって、
これをもって事実と考えることはできない。
なぜかというと、ここでやっていることは、プラントの中で
圧力も温度もデータが欠けている中で、推測しているに過ぎない
からだ。


ここにはかなり細かいことも書いている。
直接データがないところは、運転員がどう判断したかも含めて
書いているのだが、いずれにしても推測の域をまだでない。
そうでありながら、一部に断定的な表現があるのが、この
報告書の特徴だと思う。

数百ページあるが、一部、どんな感じかをみてもらいたい。

とくに報告書の初めを見てみると、はじめにが書いてあり、
「5月16日に提出した福島第一原子力発電所の運転記録、事故
記録のデータを踏まえ、事故解析コードを用いて福島第一原子力
発電所1号機~3号機についてプラントの状態を推定した」と
書かれている。

続いて1号機のプラントのデータが出てくるが、こう書いてある。
「1号機のチャートは、地震時、津波襲来時のデータを記録して
いるが、津波による浸水の影響と思われる電源の喪失や信号
自体の喪失により、ある一定時間動作後停止している。警報
発生装置は、スクラム発生直後、約10分間の記録を出力
しているが、何らかの理由で印字を停止しており、データ収録
機能を有していないため以降のデータは不明となっている。」

スクラムとは、制御棒が入ったことだが、その後10分間の
記録しかなく、一番肝心なところのデータがない。
「データ収録機能を有していないため以降のデータは不明」
となっている。つまり最も大事なところが分からないままに
シミュレーションで考えている。

これらから分かることは、一番大事なデータは、スクラム後10分しか
ないこと、運転員の記録がホワイトボードに少しあることだけだ。

あと「過渡現象記録装置」というものがある。再循環ポンプ
といって、原子炉から外に水を出して中にいれて循環させて
いるわけだが、その上部の軸受けがある一定の振動が加え
られると、トリガー(引き金)が入り、自動で記録を始める。
それが30分動いている。
トリガーは地震か、何らかの損傷で入ったのかもしれない。

続いてプラントの挙動が長く書かれている。
気になるところを説明すると、1号機はスクラム直後に圧力が
低下しているが、「主蒸気隔離弁が閉鎖したことにより
原子炉圧力が上昇した」となっている。

この弁は、通常ならばタービンに蒸気を送っている配管に
あるもので、非常時に閉じてタービンに蒸気を送らなくするため
のものだが、これがなぜしまったのかが問題になる。
一般的には、冷却材喪失事故など、事故が起こると隔離弁が
閉まるので、それがなぜかが検証される必要がある。

また「主蒸気隔離弁閉鎖に前後して主蒸気配管破断等に関連する
隔離信号が打ち出されている」とある。つまりここでは冷却材
喪失事故が起こったと思わせる信号が入っているわけである。

しかし続けて「過渡現象記録装置に記録されている主蒸気流量の
記録では、主蒸気隔離弁の閉鎖により蒸気流量は0になっており、
この過程において配管破断による蒸気流量の増大等は見られて
いない。このことから、主蒸気配管の破断等々に関連する警報は、
地震による外部電源の喪失に寄り計器電源が失われ、フェール
セーフで閉鎖信号が発されたものと考える」としている。

いわんとすることは、電源が失われたので、自動的に閉信号を
出したけれど、ただそれだけだと言っている。

問題はこれが正しいかだ。
次を見ると、14時52分に非常用復水器が原子炉圧力高により、
自動起動となっている。10分間は動いていたとされる。

続いて「非常用復水器の操作については、手順書では原子炉圧力容器
温度降下率が55度/時間を超えないように調整することを求めており、
作動時には急激な温度低下をしていることから、操作は妥当であると
考える」とあるが、非常時にそんなのんきなことを言ってられたのか。
ここは疑問が残る。

次を見ると、配管破断はおきてないという。蒸気逃がし安全弁が
作動したからだという。ところが同じ状況のときの2号機を
見てみると、水位が大きく揺れ動いている。

これは蒸気逃がし安全弁が作動した証拠だ。これと同じものが1号機
にはない。つまり1号機は逃がし安全弁が作動しないまま圧力が低下して
いる。これはどこかが漏れているという兆候だ。その可能性は極めて濃厚
だとここから感じた。

東電は要するに地震が起こった時は全ての機能は正常に働いたけれども、
津波が来てダメになったと断言しており、保安院の方も追認している。

それは現時点で、そういうことを言う根拠はどこにあるのか。データそのもの
は欠落していて、シミュレーションをしている。しかもそれで合理的な説明が
できていない。データと説明に齟齬がある。

そうしたことをおいたまま、断言している。しかし津波の前にどこかが損傷
していたとすれば、津波対策だけではダメだということになる。だから地震の
影響がなかったとわかるまではそんなことは言ってはならないのだ。

今の段階で、シミュレーションによって、津波のせいに限定するのはあやまりだ。
そもそも東電は、事故直後には、メルトダウンなどしてないと言いきっていた。
燃料の一部が損傷しているだけだと言っていた。ところが事故から2カ月
たったら、みんなメルトダウンしていたといいだした。

言うことが急激に変わる。それは仮定した上での計算だからだ。
圧力容器にこういう穴があいているとしたら、こうだという
具合で、直接のデータに基づいていない。

以上

******************

1号機の圧力容器、地震5時間後に破損 保安院解析

2011年6月6日22時7分 朝日新聞
 経済産業省原子力安全・保安院は6日、東京電力福島第一原発の事故で大気中
に放出された放射性物質は77万テラベクレル(テラは1兆倍)とする解析結果をま
とめた。また1~3号機とも溶けた燃料が原子炉圧力容器の底にたまる炉心溶融
(メルトダウン)を起こし、1号機は東電の解析よりも急速に事故が進み、地震5時
間後には圧力容器が破損していたとする分析もまとめた。

 1~3号機でメルトダウンを起こしたなどとする東電の解析について、保安院が
検証していた。この結果、放射性ヨウ素換算で77万テラベクレルとなり、保安院の
これまでの推算の37万テラベクレルや、原子力安全委員会が周辺の観測値から
求めた63万テラベクレルを上回る数値になった。

 数万テラベクレル以上になると国際的な事故評価尺度(INES)で「深刻な事故」
とされる。チェルノブイリ原発事故(520万テラベクレル)と同じ最悪のレベル7に
相当することに変わりないが、より厳しい状態だったことを示した。

 保安院は2号機の格納容器で温度が設計の上限値の138度を超え、格納容器
に50平方センチ、圧力抑制室に300平方センチ相当のすき間ができたと想定。
このため、放出量が大きくなったという。

 またメルトダウンを起こし圧力容器が破損した時間は、東電の解析結果より1、
2号機で早まった。1号機は地震が発生した3月11日午後2時46分から約5時
間後の午後8時ごろ(東電の解析では12日午前6時ごろ)と10時間早まり、2号
機は14日午後10時50分ごろ(同16日午前4時ごろ)と29時間早まった。

 一方、3号機の破損は13時間遅く14日午後10時10分ごろになった。保安院
は「東電の解析より圧力などの挙動が再現できている」としている。

 1号機で炉心の露出が始まったのは11日午後5時ごろで、午後5時50分に中央
制御室の白板に書き込まれた線量上昇の記録や、その後原子炉建屋が立ち
入り禁止になり、タービン建屋で線量が上がった記録とも整合するという。この
結果、建屋内に水素ガスが漏れ出たとした。(佐々木英輔、小堀龍之)
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201106060515.html
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明日に向けて(141)福島県内11か所からストロンチウムを検出

2011年06月09日 22時30分00秒 | 明日に向けて6月1~30日
守田です。(20110609 22:30)

このところ、放射能汚染について、福島原発事故の推移について、注目すべき
ニュースや見解が次々と出ています。今夜は可能な限り、これらをフォローして
おこうと思います。

まず紹介するのは、「ストロンチウム検出」の報です。国が福島県内の11か所で
行った検査に基づくもので、すべての地点から検出されていることに特色があり
ます。

検出されたストロンチウム90は、ウランの核分裂によって生成される放射性物質
の一つで、半減期が29年と比較的長いものです。ベータ線を出して崩壊していく
特徴を持っています。

このストロンチウムを、生物は、必須ミネラルの一つであるカルシウムと認識し、
体に取り込んでしまいます。そのためストロンチウムは骨に貯まりやすく、長い
間、放射線を出し続けて、骨髄腫や白血病を引き起こす可能性を持っています。

原子力安全委員会の班目委員長は、9日の会見で「検出量は放射性セシウムの
1000分の1を下回り、ごく微量で、健康上の問題があるレベルではない」と述べた
そうですが、これはいつものように、内部被ばくを無視した言い方に過ぎません。

ただ同時にこのようにも述べています。「ただ、土が浮遊して吸い込んでしまう
リスクなどを含め、影響を評価する必要がある~詳しい影響調査が必要だ」・・・。
斑目委員長もさすがに、危険性を無視しえなくなってきているのでしょう。

記事にもありますが、ストロンチウムは、もっと広範に出ている可能性が濃厚です。
それは、繰り返し述べてきたことですが、他の核種の存在も十分に推測させます。
ここからき出すべき答えは一つ。より徹底した検査を求めねばならないということです!


****************************

11か所でストロンチウム検出

NHK 6月9日 4時24分
東京電力福島第一原子力発電所の事故で、国が福島市や浪江町など福島県内

11か所で骨に蓄積する性質のある放射性ストロンチウムの土壌調査を行った結果、
すべての地点で検出されました。専門家は「量はごく微量だが、もっと観測点を
増やして飛散の実態を解明すべきだ」と指摘しています。

文部科学省は、ことし3月下旬から5月中旬にかけて福島市や南相馬市、それに

二本松市や浪江町、飯舘村など福島県内10の自治体の11か所で土を採取して
分析を行いました。その結果、11か所すべてから放射性物質のストロンチウム
90が検出されました。

ストロンチウム90は、原発の燃料のウランが核分裂するときに出来る放射性物質
で、放射線の量が半分になる「半減期」が29年と長く、カルシウムと性質が似ていて
体内に吸い込むと骨に蓄積し、がんを引き起こすおそれがあるとされています。

検出された値は、最も高かった浪江町で土壌1キログラム当たり250ベクレル、
飯舘村では1キログラム当たり120ベクレルでした。

そのほかの地点では2ベクレルから18ベクレルで、原子力安全委員会は「検出
された値は各地で検出されている放射性セシウムに比べて、ごく微量で、土の中に
あることなどから、健康に直ちに影響するものではない」と説明しています。

また、原発からおよそ60キロ離れた福島市内でも検出され福島県内の広い範囲に
飛散し、ほかの放射性物質と同じように原発の北西方向で高い値になる傾向に
あることが分かりました。

これについて放射線の影響に詳しい福島市の医療生協わたり病院の齊藤紀医師は
「検出された量は、ごく少ないが、ストロンチウム90は骨に蓄積するなど健康影響
がある放射性物質だけに、観測点をもっと増やして、飛散の実態を解明した方が
市民の不安解消につながる」と指摘しています。

今回の結果を受けて文部科学省は観測点を増やす方向で検討するとしています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110609/k10013409671000.html

***********

安全委 ストロンチウム調査を

NHK 6月9日 20時30分
東京電力福島第一原子力発電所の事故で福島市や浪江町など、福島県内の11か

所の土壌から骨に蓄積する性質のある放射性ストロンチウムが検出されたことに
ついて、国の原子力安全委員会は、量はごく少ないものの、土が浮遊して吸い
込んでしまうリスクを含め、詳しい影響調査が必要だという考えを示しました。

福島第一原発の事故を受けて、文部科学省が行った土壌調査で、浪江町や飯舘村

など福島県内の11か所でストロンチウム90が検出され、原発からおよそ60キロ
離れた福島市でも検出が確認され、県内の広い範囲に飛散したことが分かりました。

ストロンチウム90は放射線の量が半分になる「半減期」が29年と長く、体内に吸い
込むと骨に蓄積し、がんを引き起こすおそれがあるとされています。これについて
原子力安全委員会の班目春樹委員長は、9日の会見で「検出量は放射性セシウム
の1000分の1を下回り、ごく微量で、健康上の問題があるレベルではない」と
述べたうえで「ただ、土が浮遊して吸い込んでしまうリスクなどを含め、影響を評価
する必要がある」と述べ、詳しい影響調査が必要だという考えを示しました。

ストロンチウム90が検出されたことを受けて、文部科学省は、今後、調査地点を
増やすなど詳しい調査をするとしています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110609/t10013430291000.html
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明日に向けて(140) 6月11日、脱原発にむけて京都でも歩きます!

2011年06月09日 00時30分00秒 | 明日に向けて6月1~30日
守田です。(20110609 00:30)

611に全国で本当にたくさんの行動が予定されていますが、前にもお知らせしたように
京都でもピースウォークを行います!お近くの方、ぜひご参加ください。
なお同じ時間帯で、石橋克人さん講演会もあります。そちらを聞いてみようと
言う方は、以下をクリックしてください。下の方に案内があります。
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/c0e1de5240bada77d5efe19f83265d48

今回は、京都ピースウォークにむけた、共同よびかけ団体のひとつ、
「LIFE FOR LOVE」作成のフライヤーを転載します!

*****************

LIFE FOR LOVE 611京都ピースウォーク

子どもたちは種、未来の希望。
わたしたちの希望の種を守りたい。
この国とこの星の未来に繋がるすべての命を想い歩きます。
原発はもう止めよう。
さぁ大仕事が待っている。
声を出しつづけよう。歩きつづけよう。
これから私たちが歩く道が平和で祈りあるものでありますように。
よき道でありますように。


6月11日 土曜日 (雨天決行)
集合場所 京都市役所前広場
集合時間 14:00


ピースウォークコース

14:00 京都市役所前広場集合
主催者あいさつ・ピースギャザリング
14:30 出発

烏丸御池

四条烏丸

四条河原町

16:30 京都市役所前解散


*アフリカンドラム(ジャンベ)やギター ハーモニカなどなど楽器の持参、
またスケボーでの参加、サーファーの方は、サーフボードの持参での参加も
お待ちしています。

*メッセージボードやプラカードをもつと効果的です。
LIFE FOR LOVEのフライヤーをA3の台紙に両面テープなどで貼付けたら、
あら!ステキ。プラカードの出来上がり。
フライヤーは3種類。お好きなものをどうぞ。
伝えたいメッセージがあれば手作りメッセージボードやプラカード、
フラッグも是非お持ち下さい。

*ご家族連れでのご参加もお待ちしています。お散歩がてら、楽しく
ピースウォークしましょう。
京都らしく着物も大歓迎!!当日とびきりおめかししてきてね。
611ピースウォークへ参加されるすべての皆さまへ
当日は交通整備とエスコートしてくれる警察官のみなさんにもありがとうとスマイルを!

(*このフライヤーに関するすべての表現や文章のいっさいの責任は
LIFE FOR LOVE一団体のものであることをご了承ください)



変わることで変えていこう。
もう一度、もう少しだけ、面倒臭いことをやっていこう。
美しい街、美しい国、美しい星。
原発?
もう古いわ。
 Sol 森田大剛


もう奪い合うのは終わり。だまってるのも、終わり。
次の世界にみんなで行きたい。虹の先に。分け合える世界に。
 フォトグラファー 中川正子


原発を日本で止めるための京都の行動は、肝心要の1つです。
なぜなら、京都は世界で類がない原発密集地に近い大都市だからです。
地震の専門家は、浜岡の次に若狭が危険だと言っています。
若狭を止めることは、京都のためにも、日本のためにも、世界のためにもなるのです。
 グリーン・アクション アイリーン・美緒子・スミス


流れを変えよう。
他者を犠牲にする「豊かさ」から、すべてもの生きもの・人々が、いきいきと
いつまでも暮せる豊かさに。
生命の星・地球に原発はふさわしくない。そのためには、まず行動から。
ぜひ、一緒に。
 NPO法人環境市民 本育生


原発さん、今までありがとう。
お世話になりました。
そしておつかれさまでした。
例え不便な暮しになったとしても、私たちは新しい美しい未来を作って
行かなければなりません。
どうなるかわからないけど、やってみないとわからないでしょう?
空があって、海があって、山があって、魚がいて、鳥が飛んで、
動物がいて、虫がいて、
そして同じように人間が生きているのですから。
尊ぶ心を力に変えて、声をあげて地球に恩返しを。
 ミュージシャン 中納良恵


日本の原発の数は55基。
そして、あなたの頭の中にもう1基。
『原発は必要』って思ってる限りなくならないよね。
頭の中から解体しよう。
原発がいらない世界をソウゾウしよう。
ちょっとずつ暮らし方を変えていったらいい。
みんなの「ローカルな」ちょっとずつは、
大きなひとつの力「エネルギー」になるから。
 ピースウォーク京都 橋本なおき


地球について、人間について、環境について、日本について、考える時がきました。
意思をひとつにする時がきました。自然エネルギーにシフトする時がきました。
一歩一歩前に進みましょう。
 リベルタ 中村哲良



共同呼びかけ
LIFE FOR LOVE http://lifeforlove.info
NPO法人環境市民 http://www.kankyoshimin.org/

協力団体(順不同)
ピースウォーク京都 http://pwkyoto.com/
認定NPO法人きょうとグリーンファンド http://www.kyoto-gf.org/
NPO法人気候ネットワークhttp://www.kikonet.org/
多目的カフェ かぜのねhttp://www.kazenone.org/
グリーン・アクションhttp://www.greenaction-japan.org/modules/jptop1/

参考初めてのデモ http://ceron.jp/url/www.scribd.com/doc/52603091/はじめてのデモ-PDF-ver-1-0

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明日に向けて(139)原発敷地外でプルトニウム検出

2011年06月06日 23時00分00秒 | 明日に向けて6月1~30日
守田です。(20110606 23:00)

原発敷地外からのプルトニウム検出の報が出てきました。原発から1.7キロの
道路脇から、北海道大学の木村真三非常勤講師らによって採取された土から
検出されたものです。NHKドキュメントの取材の一環として行われたもので、
NHKはこれを昨夜と今朝の番組の中でも報道しました。

今回、検出された量自身は微量です。しかし福島原発由来のプルトニウムが
ここで検知されたということは、他の多くの放射性核種が、原発から漏れ出して
いる可能性も強く裏付けるものです。ヨウ素と、セシウムだけを測っているのでは
あまりに危険なのです。

同時に、今回、検知されたプルトニウムの主なものは239と240とされていますが、
このうち、プルトニウム240は、プルトニウム同位体の中でも、最も自発核分裂
しやすいものであり、他の放射性物質に変わって、検知までに減った可能性があり
ます。事故当初に放出された量は、もっと多かったと推論されるのです。

ではそれは主にどこにいっているのか。一つには海に入っていったのではないかと
思われます。そこでは冷やされて自発核分裂しないままに存在してるのでは
ないだろうか。その点で、海底の泥などのプルトニウム検知をぜひ行って欲しい
ものです。

二つに、この1.7キロ地点が、飛散した限界だとはとても考えられない。もっと
広範囲に飛んでいる可能性が濃厚だということです。根拠にあげられるのは、
アメリカ環境保護局(EPA)の観測で、ハワイ、カリフォルニアなどで、福島原発
事故由来と考えられる超ウラン元素が計測されていることです。

この場合、プルトニウムそのものは、値が小さくて、誤差の範囲を出ていないの
ですが、他のウラン同位体などが有為な値として検出されており、「プルトニウム
は重い元素だからあまりとばない」と言われてきた説を覆す根拠となっています。
ウランがそこまで飛びうるのならば、プルトニウムの飛散も十分ありうるからです。

ではどうしてウランのみが有為に検出されたのか。単純明快で、燃料棒には
ウランの方が圧倒的に多くあるからです。そのウランも微粉末となって飛び
散った。おそらくは3号機の爆発がこの粉末を空高く舞い上がらせて気流にのせ、
太平洋を越えさせて、アメリカで観測されたのだと思われます。

これらを考えるとき、やはりプルトニウムや他のさまざまは放射性核種が、相当量、
原発から飛び出している可能性が高まったといえます。これまでここで繰り返して
きた推論が確かめられることは、まったく嬉しくないことですが、ともあれただちに
もっと広範囲な地域で、さまざまな核種の調査をすべきです。


*************

原発敷地外からプルトニウム検出

NHKニュース 2011年6月5日 19時33分
東京電力福島第一原子力発電所からおよそ1.7キロの道路脇の土から、原発から
放出されたと見られるプルトニウムがごく微量検出されました。今回の事故で
プルトニウムが原発の敷地の外で見つかったのは初めてで、専門家は「人体への
影響はないが、汚染の実態をより詳しく調査すべきだ」と話しています。

ごく微量のプルトニウムが検出されたのは、福島第一原発の正門から西におよそ

1.7キロの大熊町の道路脇で採取した土です。NHKの番組取材で、北海道大学の
木村真三非常勤講師らが警戒区域に設定される前の日の4月21日に採取し、
金沢大学低レベル放射能実験施設に分析を依頼していました。その結果、3種類の
プルトニウムがごく微量検出され、このうち多かったプルトニウム239と240は、
1キログラム当たり、合わせて0.078ベクレルの濃度だったということです。

これは過去の核実験で国内に降ったプルトニウムと同じレベルですが、3種類の
プルトニウムの割合が異なることから、原発から放出された可能性が高いとして
います。今回の事故で、プルトニウムが原発の敷地の外で見つかったのは初めて
です。分析にあたった金沢大学低レベル放射能実験施設の山本政儀教授は
「ごく微量なので人体への影響はないが、放射性物質が飛び散るメカニズムを
考えるうえで貴重なデータになる。原発に近い場所では、汚染の実態をより詳しく
調査すべきだ」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110605/t10013327841000.html

******

福島第1原発:ごく微量のプルトニウム検出 事故で放出か

毎日新聞 2011年6月5日 23時21分
東京電力福島第1原発の正門から約1.7キロの福島県大熊町内の土壌に、今回
の原発事故で放出されたとみられる放射性物質のプルトニウムがごく微量含まれて
いることが5日、山本政儀金沢大教授の分析で分かった。

プルトニウムは文部科学省の調査でも、原発敷地外でごく微量検出されているが、
過去の大気圏内核実験によるものとされており、事故の影響とみられる検出は
初めて。

山本教授によると、この地点のプルトニウムの濃度自体が、過去の核実験の影響
で検出される国内の平均的なレベルよりかなり低く、「人体への影響は心配ない」と
している。

山本教授によると、土壌は原発周辺20キロ圏内の警戒区域が設定される4月
22日より前に、北海道大の研究者らが採取。プルトニウムの3種類の同位体の
比率から、核実験ではなく今回の事故が原因と考えられるという。
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110606k0000m040120000c.html
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