明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(450)『関西でも小水力発電を!』 公開シンポジウムへ(京都、本日14日!)

2012年04月14日 10時00分00秒 | 明日に向けて(401)~(500)
守田です。(20120414 10:00)

本日、14日に大飯原発再稼働に向けて枝野大臣が福井県庁にやってくると
いうことで、京都からも多く方が急きょ、福井県に向かっています。
現地での行動にエールを送りたいと思います!

僕自身は、午後から行われる「関西でも小水力発電を!」公開シンポジウ
ムに参加します。これもとても大切な取り組みです。直前のお知らせで
すみませんが、末尾に案内を貼り付けます。

僕は原発の稼働をとめることは本来、代替エネルギーの問題とは無関係だ
と思っています。原発はとにかく危険すぎるからとめなければならないし、
同時に、未来にわたる管理・処理費用は天文学的であり、百害あって一利
もないものだからとめるべきなのです。

しかし原発にかえて、火力発電をと考えるとそれがいいとも言えない。大気
汚染の問題があるからです。その点で、現在の火力発電や、大規模ダムによ
る水力発電を見直していくためにこそ、代替エネルギーが必要だと僕は思い
ます。そのためには現在の原発をのぞく発電システムの問題点に着目する
必要があります。

火力発電の問題は、大気汚染とともに、枯渇しつつある化石燃料に依拠して
いる点にありますが、大規模ダムはさまざまな環境破壊の元凶であるととも
に、数十年もたてば川が流してくる土砂で埋まってしまうため、「ムダ」な
代物でもあります。

ではそれに代わるものは何かと考えたときに、実は日本は自然エネルギーの
宝庫であることが目に見えてきます。太陽光、風力、地熱、波力などさま
ざまな自然の力の活用が可能です。

中でも有利なのは小水力の活用です。なぜなら日本は降水量が世界の中でも
抜きん出で多く、しかもたくさんの山地があることで、急峻な流れがあって
エネルギーに不可欠な落差が保証されているからです。さらに森林面積が広
く、山の保水力が高いため、年間を通して安定的に水が流れるという強みも
あります。

さらに重要なのは、小水力は、小規模コミュニティーでの取り組みにむいて
いることです。旧来の発電は、大規模なシステムに依存してきたがゆえに、
政治権力や経済界との癒着構造を生んできました。そこにさまざまな歪みが
生まれたのであり、そうした大権力を作ることのない、小規模な発電への
取り組みを増やすことが、民主主義を豊かに発展させるためにも不可欠です。

・・・それでは電力が賄えない?いやいや、代替エネルギーだけでなく、
私たちはエネルギーの使いすぎにこそ、目を向けなければなりません。とくに
煌々と灯りをともすことで、寝なくなってしまった町、夜のやすらぎを忘れて
しまった私たちの生活をこそ、捉え返す必要があります。何より心身の健康を
私たちは電気依存生活によって大きく損ねてしまっている現実がある。だから
僕のモットーは、「電気使用を少なくして、生活をよくしよう!」です。

その点でも、それぞれのコミュニティーの単位で、必要なだけの電気を発電し、
原発と揚水発電の関係のように、不必要に溜め込んで、無理やり何かに使うこ
とをしなければならないようなシステムとこそ決別していく必要がある。それ
やこれやの新たな可能性をたくさん秘めたものが小水力発電だと思います。

何より、水車の活用は、私たちのご先祖様たちが、つい「昨日」まで行なって
いたこと。だからこそ温故知新で、これに臨んでいくことができる。そんな
小水力の可能性をともにシェアするために、福井現地行動と固く連帯しながら
本日の小水力集会を成功させたいと思います。可能な方、ご参加ください!

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『関西でも小水力発電を!』 公開シンポジウム

再生可能エネルギーの中でも、身近な水の流
れを利用する小水力発電は安定性に優れ、まず
最初に利用すべき資源といえます。しかし、ま
だ、その利点や特徴はあまり知られてはいませ
ん。西日本の小水力利用推進協議会のメンバー
が一堂に会したこの機会に関西でも小水力利
用を広く正しくお伝えします。

2012年4月14日(土)午後2~5時
場所:キャンパスプラザ京都5階第一講義室
http://www.consortium.or.jp/contents_detail.php?co=kak&frmId=593

◇基調講演
『日本の小水力、歴史と現状―全国小水力利用推進協議会の活動を踏まえて―』
小林久氏(茨城大学 全国小水力利用推進協議会理事)
◇最新情報報告
『固定価格買い取り制度と規制緩和の現状について』
松尾寿裕氏(小水力開発支援協会理事)
~ 休憩 ~
◇西日本小水力シンポジウム
出席予定地域、富山県、岐阜県、岡山県、徳島県、高知県、熊本県、鹿児島県

いつ、どこで、だれが、何の目的で、どのような小水力発電を、いくらで、
取り組んでいるのか?やってみてどうだったのか?お伝えします!

※料金無料 お問い合わせ 古谷桂信katsunobu-furuya.1188@ezweb.ne.jp
(090-1899-8900)
※問い合わせはできるだけ携帯メールへの連絡をお願いいたします。
終了後、懇親会あります!
■主催 京都大学東南アジア研究所実践型地域研究室

コメント (1)
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