守田です。(20120417 23:30)
震災当初、気仙沼に繰り返しボランティアに赴き、その後につながって
折々に一緒に行動してきたアビスさんが、「東北に住み、住んでいる
地域が汚染されてしまった俺たちから、国の愚策で、瓦礫の焼却処分で、
今後、放射能汚染が懸念される土地に住んでいるみなさんへのメッセージ」
を発信してくれました。彼が指摘するのは、「今のうちに土壌の放射能
測定をしておけ!」という鋭いアドバイスです。
もちろん、そんな必要がないように、がれきの持ち込みを食い止めること、
焼却をさせないことが第一です。しかしそれがされてしまう可能性も確か
にあるし、他の原発の大小の事故で、放射能が流れてくる可能性だってある。
その場合、実際に、その立場にたった東北の人々が直面したのは、もともと
の値が極めてわかりにくいという現実でした。
まったくわからないのではない。実は文科省の測定データなども残っていま
す。しかしなかなかそれを市民が自由に使うことができない。それを考える
ならば、確かに今のうちに、日本のあらゆるところで、土壌の調査を行なっ
ておくことは重要です。
ただしその場合、土壌調査にはまだフォーマットがないことも踏まえておく
必要があります。端的には地表の何センチまでをとって測るのかなどです。
またその場合、採取した土を十分に混ぜ合わせることなども必要です。
(そうでないと上の方と下のほうで、放射線値がかなり違ってしまう)
なので、どういう条件で、どのように採取し、測ったのかまできちんと記録
しておく必要があります。アビスさんが言うように、これは確かに貴重な
データになります。
ちなみに、すでに全国の土壌調査を積極的に行なってきた、木下黄太さんらの
放射能防御プロジェクトでは、採取方法として「表面から5㎝を採取。砂場は
表面から15㎝を採取」という基準を採っています。すでに一定のデータが
蓄積されているので、これに合わせるのも良いかと思います。
さらに言えば、がれき搬入と焼却を食い止めるためにも、こうした調査を
積極的に行い、マスコミに発表するなどして、「汚染前の状況を市民が測っ
たぞ」という態度を示すことには、大きな意義があるということです。
焼却場に関する現状のあらゆるデータも集めておくと良いですね。
それやこれやを通じて、市民の側が、科学的な知恵と手段とデータを持って
いること、だからおおいそれと騙されやしないことをあらかじめ明示し、
焼却処分に睨みをきかせていくとよい。これをもって、直接的な反対運動へ
の側面支援がきます。
そのためにぜひ、それぞれの地域で稼働しはじめた市民測定所を使いましょう。
ただし、土壌の測定はさまざまな困難を伴うことへの留意が必要です。一番
やっかいなのは、ひとつ間違うと、測定器を汚染してしまい、大変な労力を
かけて除染しなければならないこと。このため、測定所によっては、土壌の
測定を避けているところもあります。この辺のことを頭に入れ、各地の測定
所と連絡を取りましょう。
以下、アビスさんの言葉に耳を傾けてください!
************
放射性を帯びているかもしれない瓦礫の各地での焼却処分は、
国がいくら推し進めようとしても、断固阻止しなければならない。
その阻止行動と同時に、一つの最悪なシュミレーションを想定して、
燃やされてしまった時のことも考えておいても、いいのではないだろうか。
その観点から、焼却が予定されている地域の方に、
焼却以前の土壌の現状を、放射性物質を測定し、
記録しておくことを、おすすめしたい。
俺は、岩手県一関市室根町に住んでますが、
福一事故後、我が家も汚染されてしまいました。
東北に住んでいると、同じように自分の住んでいる地域が、
汚染されてしまった人と出会うことも、よくあります。
野外でのイベントなどに出かけると、そこに集まっている何人かが、
ガイガーカウンターを持っていて、5台や6台のガイガーカウンターが集まり、
そこで、みんなで同じ地点を測定し、
自分の持っているガイガーカウンターと、
人がもっている機種の示す数値を見比べ、
自分の機種の特性を把握するのに役立てたりしています。
そんな時に、よく出る話題ですが、
事故前の数値の記録がないということは、比較する対象がなく、
想像するしかない状況です。
この現状を踏まえて、海外の原発がある国の人に、
「事故が起きる前の記録は貴重だから、
事故を経験した日本人からの忠告として、
事故前の測定結果を記録しておくべきだと、
メッセージとして伝えたいね。」
という会話を、何度かしたことがありました。
そんな会話をしたのは、去年の夏ごろの話です。
当時、まさか政府が、放射能災害のセオリーに反して、
汚染された物質を国内に拡散するような、
愚かな行為をするとは、夢にも思いつきはしませんでした。
東北に住み、住んでいる地域が汚染されてしまった俺たちから、
国の愚策で、瓦礫の焼却処分で、
今後、放射能汚染が懸念される土地に住んでいる
みなさんへのメッセージです。
汚染される前の土壌などの現状を、ちゃんと測定し、
しっかり記録しておきましょう。
その記録は、今後、今の私たちにとっても、
次の世代にとっても、重大な意味を持つデーターになる、
可能性があると思われます。
震災当初、気仙沼に繰り返しボランティアに赴き、その後につながって
折々に一緒に行動してきたアビスさんが、「東北に住み、住んでいる
地域が汚染されてしまった俺たちから、国の愚策で、瓦礫の焼却処分で、
今後、放射能汚染が懸念される土地に住んでいるみなさんへのメッセージ」
を発信してくれました。彼が指摘するのは、「今のうちに土壌の放射能
測定をしておけ!」という鋭いアドバイスです。
もちろん、そんな必要がないように、がれきの持ち込みを食い止めること、
焼却をさせないことが第一です。しかしそれがされてしまう可能性も確か
にあるし、他の原発の大小の事故で、放射能が流れてくる可能性だってある。
その場合、実際に、その立場にたった東北の人々が直面したのは、もともと
の値が極めてわかりにくいという現実でした。
まったくわからないのではない。実は文科省の測定データなども残っていま
す。しかしなかなかそれを市民が自由に使うことができない。それを考える
ならば、確かに今のうちに、日本のあらゆるところで、土壌の調査を行なっ
ておくことは重要です。
ただしその場合、土壌調査にはまだフォーマットがないことも踏まえておく
必要があります。端的には地表の何センチまでをとって測るのかなどです。
またその場合、採取した土を十分に混ぜ合わせることなども必要です。
(そうでないと上の方と下のほうで、放射線値がかなり違ってしまう)
なので、どういう条件で、どのように採取し、測ったのかまできちんと記録
しておく必要があります。アビスさんが言うように、これは確かに貴重な
データになります。
ちなみに、すでに全国の土壌調査を積極的に行なってきた、木下黄太さんらの
放射能防御プロジェクトでは、採取方法として「表面から5㎝を採取。砂場は
表面から15㎝を採取」という基準を採っています。すでに一定のデータが
蓄積されているので、これに合わせるのも良いかと思います。
さらに言えば、がれき搬入と焼却を食い止めるためにも、こうした調査を
積極的に行い、マスコミに発表するなどして、「汚染前の状況を市民が測っ
たぞ」という態度を示すことには、大きな意義があるということです。
焼却場に関する現状のあらゆるデータも集めておくと良いですね。
それやこれやを通じて、市民の側が、科学的な知恵と手段とデータを持って
いること、だからおおいそれと騙されやしないことをあらかじめ明示し、
焼却処分に睨みをきかせていくとよい。これをもって、直接的な反対運動へ
の側面支援がきます。
そのためにぜひ、それぞれの地域で稼働しはじめた市民測定所を使いましょう。
ただし、土壌の測定はさまざまな困難を伴うことへの留意が必要です。一番
やっかいなのは、ひとつ間違うと、測定器を汚染してしまい、大変な労力を
かけて除染しなければならないこと。このため、測定所によっては、土壌の
測定を避けているところもあります。この辺のことを頭に入れ、各地の測定
所と連絡を取りましょう。
以下、アビスさんの言葉に耳を傾けてください!
************
放射性を帯びているかもしれない瓦礫の各地での焼却処分は、
国がいくら推し進めようとしても、断固阻止しなければならない。
その阻止行動と同時に、一つの最悪なシュミレーションを想定して、
燃やされてしまった時のことも考えておいても、いいのではないだろうか。
その観点から、焼却が予定されている地域の方に、
焼却以前の土壌の現状を、放射性物質を測定し、
記録しておくことを、おすすめしたい。
俺は、岩手県一関市室根町に住んでますが、
福一事故後、我が家も汚染されてしまいました。
東北に住んでいると、同じように自分の住んでいる地域が、
汚染されてしまった人と出会うことも、よくあります。
野外でのイベントなどに出かけると、そこに集まっている何人かが、
ガイガーカウンターを持っていて、5台や6台のガイガーカウンターが集まり、
そこで、みんなで同じ地点を測定し、
自分の持っているガイガーカウンターと、
人がもっている機種の示す数値を見比べ、
自分の機種の特性を把握するのに役立てたりしています。
そんな時に、よく出る話題ですが、
事故前の数値の記録がないということは、比較する対象がなく、
想像するしかない状況です。
この現状を踏まえて、海外の原発がある国の人に、
「事故が起きる前の記録は貴重だから、
事故を経験した日本人からの忠告として、
事故前の測定結果を記録しておくべきだと、
メッセージとして伝えたいね。」
という会話を、何度かしたことがありました。
そんな会話をしたのは、去年の夏ごろの話です。
当時、まさか政府が、放射能災害のセオリーに反して、
汚染された物質を国内に拡散するような、
愚かな行為をするとは、夢にも思いつきはしませんでした。
東北に住み、住んでいる地域が汚染されてしまった俺たちから、
国の愚策で、瓦礫の焼却処分で、
今後、放射能汚染が懸念される土地に住んでいる
みなさんへのメッセージです。
汚染される前の土壌などの現状を、ちゃんと測定し、
しっかり記録しておきましょう。
その記録は、今後、今の私たちにとっても、
次の世代にとっても、重大な意味を持つデーターになる、
可能性があると思われます。