明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(886)批判の集中で安倍政権が動揺開始!さらに抗議を!(下)―キリスト教界平和声明特集

2014年07月08日 06時00分00秒 | 明日に向けて(801)~(900)

守田です。(20140708 06:00)

今回は、安倍政権による集団的自衛権行使の動きに対するキリスト教界からの抗議声明を特集します。
早速、それぞれの声明を見ていきたいと思います。
なお抜粋はあくまでも僕の主観によるものですので、可能ならばぜひ全文を読んでいただきたいです。
いずれも憲法の平和主義を聖書のもとに読み込んでこられたことを感じさせる名文です。

***

日本カトリック正義と平和協議会

続いてキリスト教界の声明を紹介します。
はじめは日本カトリック正義と平和協議会が6月27日に出したものです。
声明にあたっては1981年に来日された当時の教皇ヨハネパウロ二世の言葉を引用しています。
「戦争という人間がつくり出す災害の前で『戦争は不可避なものでも必然でもない』ということをわれわれはみずからに言い聞かせ、繰り返し考えてゆかねばなりません。」
力のある素晴らしい言葉だと思います。

安倍晋三内閣の集団的自衛権の行使容認の閣議決定に反対します
日本カトリック正義と平和協議会 2014年6月27日
http://www.jccjp.org/jccjp/home_files/Prot.SC-JP%2014-02%202014.6.27.pdf

(抜粋)
「集団的自衛権行使の容認は、経済利益重視の日本による、国際紛争への武力参加の意思表明と見るべきであり、日本国内と周辺国を恐怖に陥れ、東アジアを一層不安定にするものです。
世界の恒久平和を訴える日本国憲法に背き、これまで積み重ねられ形成された、立憲国家としての日本に対する国民、および国際社会からの信頼を覆し、踏みにじる行為です。
 1981年に来日した教皇ヨハネパウロ二世は、広島を訪問した際行った「平和アピール」において、次のように訴えました。
「戦争という人間がつくり出す災害の前で、「戦争は不可避なものでも必然でもない」ということをわれわれはみずからに言い聞かせ、繰り返し考えてゆかねばなりません。
人類は、自己破壊という運命のもとにあるものではありません。イデオロギー、国家目的の差や、求めるもののくい違いは、戦争や暴力行為のほかの手段をもって解決されねばなりません。
人類は、紛争や対立を平和的手段で解決するにふさわしい存在です。」
 わたしたち日本カトリック正義と平和協議会は、いかなる条件下においても集団的自衛権の行使を断じて容認できません。集団的自衛権の行使容認の閣議決定には断固反対します。」


日本バプテスト連盟

続いて日本バプテスト連盟理事会の声明です。7月1日に出ています。
戦争放棄をうたった日本国憲法の理想は「戦争・紛争の防止にとって最も現実的な道であり、世界に拡げ、世界の人々と共有できる有効な手段です」と説いています。
集団的自衛権だけでなく、あらゆる戦争と武力行使に断固反対と書かれています。僕もまったくそう思うのです!!


安倍晋三内閣による「集団的自衛権行使容認」の閣議決定に抗議します。
日本バプテスト連盟理事会 2014年7月1日
http://www.bapren.jp/uploads/photos/709.pdf

(抜粋)
「戦争の放棄」を宣言した日本国憲法の理想は、決して非現実的なものではありません。
戦争・紛争の防止にとって最も現実的な道であり、世界に拡げ、世界の人々と共有できる有効な手段です。今こそ、日本国憲法の平和主義を生きるべき時なのであり、また平和憲法の力を生かすべき時代なのです。
日本が引き起こした悲劇的な戦争からわずか70 年にも満たない歴史にあって、日本国民自らが、これを捨て去ることはゆるされません。
私たちは、キリストの平和に立脚します。『暴力、武力によっては平和を生み出すことはできない』という聖書の指針に堅く立ちます。
私たちは、『集団的自衛権の行使』にとどまらず、あらゆる戦争とすべての武力行使に断固反対します。」


日本キリスト教婦人矯風会

つぎに日本キリスト教婦人矯風会の声明を紹介します。7月1日のものです。この会は「戦争を阻止できなかった反省に立って、戦後は日本国憲法の三原則と女性の人権確立のために活動してきた団体」だそうです。
「政府がすべきことは外交的に、アジア諸国との信頼関係を促進し、武力によらない平和の創造に力を注ぐこと」と説いています。これもその通りですね!

安倍晋三内閣の憲法解釈変更による集団的自衛権行使容認に反対する声明
日本キリスト教婦人矯風会 2014年7月1日
http://kyofukai.jp/wp-content/uploads/2014/07/430e831c7cc5fee6a78176d267aba2d0.pdf

(抜粋)
「これまで日本政府は60 年にわたり、憲法の原則である平和主義を具現化した憲法9条のもと、自国への攻撃がないのに武力を用いることはできない、と集団的自衛権の行使を禁じてきました。
集団的自衛権の行使にひとたび道が開かれれば、「戦争をする国」へと突き進み、次世代へ禍根を残すこととなります。政府の提示例は常識的にありえない事例をこじつけ論理的に破綻しています。
政府がすべきことは外交的に、アジア諸国との信頼関係を促進し、武力によらない平和の創造に力を注ぐことです。」


日本キリスト教協議会(NCC)

続いて日本キリスト教協議会の7月2日の声明です。
「剣をさやに納めなさい。剣を取る者は皆、剣で滅びる」という聖書の言葉を力強く響かせてくれています。
「剣をさやに収めなさい!」・・・なんと良い響でしょう。世界のあらゆる紛争の場にいる人々の心の中に響かせたい言葉です。

憲法九条についてのNCC議長声明
日本キリスト教協議会 20140702 11:47:59
http://ncc-j.org/modules/bulletin/

(抜粋)
「◎剣をさやに納めなさい。剣を取る者は皆、剣で滅びる。(新約聖書:マタイによる福音書26章52節)
このイエスのみ言葉は、単なる理想や教訓ではなく、ましてや政治的スローガンなどではない。「天と地の一切の権能を授かっている」(マタイ28章18節)お方の施政方針、すなわち現実の世界の歴史を貫いている真理です。
憲法第九条はまさに「剣をさやに納める」誓いです。この誓いを守り続けることが、世界を「剣で滅びる」ことから救い出す最も現実的な道です。」


日本基督教団 西東京教区

日本基督教団 西東京教区の6月20日の声明です。
「日本国憲法も聖書の教えのもとで十分に従うことができるものとして尊重し、大切に守っていかなければならないものと考えています。
しかし、立てられた権威が自ら、従うべき憲法からはずれていくことを見過ごすことはできません」と説いています。日本国憲法の平和主義を聖書の教えの下に読み込んできたことがよく伝わってくる声明です。

集団的自衛権の行使容認に反対する声明
日本基督教団 西東京教区 2014年6月20日
http://www.uccj-wt.org/wp-content/uploads/2014/07/集団的自衛権の行使容認に反対する声明.pdf

(抜粋)
「私たちキリスト者は、聖書の教えによって、神が立てた世の権威に従い、地の塩・世の光として神と人とに仕えることを日々祈り求めています。
日本国憲法も聖書の教えのもとで十分に従うことができるものとして尊重し、大切に守っていかなければならないものと考えています。
しかし、立てられた権威が自ら、従うべき憲法からはずれていくことを見過ごすことはできません。」
「我が国が、この度の集団的自衛権行使容認案の採用へと踏み出すことは、世界の平和への道を遠のかせるばかりか、我が国が戦争のできる国となる道を開くことになります。
それは、キリストの平和に反することであり、神の御心に反することです。
どうか、一方的な解釈変更を行い、集団的自衛権の行使容認へと踏み出すことは止めてください。
私たちは、このような集団的自衛権の行使容認に断固反対します。」


カンバーランド長老キリスト教会日本中会

カンバーランド長老キリスト教界日本中会の6月26日の声明です。
憲法の平和主義、中でも9条に基づいて武力によらない平和を追求する道の中でこそ「世界の先端をゆく名誉ある地位を占めることができる」と説いています。同感です。

集団的自衛権の行使容認に断固反対します
クリスチャン新聞 20140626
http://jpnews.org/pc/modules/mysection/item.php?itemid=871

(抜粋)
「他国が武力攻撃を受けたことをもって攻撃した国に日本が反撃することは、武力攻撃した国に対しては日本の先制攻撃となり、日本は敵国となって反撃を受けることは必至であり、戦争状態に入ります。
安倍首相は「国民の命を守る」ことを強調されますが、根強い対話による解決を放棄して集団的自衛権を行使することは、日本国民の命だけではなく、世界の人々の命さえ危険にさらすことになります。
日本が進むべきは、人間の命が戦争によって失われることがないよう、憲法の平和主義、中でも9条に基づいて武力によらない平和を追求する道であり、それでこそ世界の先端をゆく名誉ある地位を占めることができると考えます。」


日本カトリック司教協議会 常任司教委員会

日本カトリック司教協議会の7月3日の声明です。
「対話や交渉によって戦争や武力衝突を避ける希望を失ってはなりません。たとえ、それがどれほど困難に見えても、その道以外に国際社会に平和をもたらす道はないのです」と説いています。
そうです。戦争を避ける希望を失ってはならないのです!

集団的自衛権行使容認の閣議決定についての抗議声明
カトリック新聞オンライン 2014年7月3日
http://www.cathoshin.com/2014/07/03/s-committee-statement/

(抜粋)
「わたしたちは集団的自衛権の行使容認の閣議決定に断固として抗議します。
安倍内閣がこの不当な閣議決定をもとに、集団的自衛権行使を前提にして同盟国との協力を約束するようなことは絶対にあってはなりません。即座に閣議決定を見直し、撤回してください。」
「わたしたちカトリック教会は、現代世界の状況の中で、軍備増強や武力行使によって安全保障が確保できるとする考えは誤っていると確信しています。
それは国家間相互の不信を助長し、平和を傷つける危険な考えです。また今ここで、平和憲法の原則を後退させることは、東アジアの緊張緩和を妨げ、諸国間の対話や信頼を手の届かないものにしてしまいます。
平和はすべての人間の尊厳を尊重することの上にしか築かれません。また、過去の歴史に対する誠実な反省と謝罪、その上でのゆるしがあってこそ成り立つものです。
対話や交渉によって戦争や武力衝突を避ける希望を失ってはなりません。たとえ、それがどれほど困難に見えても、その道以外に国際社会に平和をもたらす道はないのです。」


宗教者九条の和

最後に仏教を含むさまざまな宗教者が集まって作っている「宗教者九条の和」の6月19日の声明です。
今回の閣議決定が「米国主導の戦争への事実上の参加」であることを的確に指摘し、「犠牲を伴わない戦争はありません。若者の犠牲の上にある平和的生存権などありえません」と説いています。
深く共感できる言葉ばかりです。

“時代はまさに戦前” 宗教者九条の和、「集団的自衛権行使は戦争」と警告
Christian Today, Japan  2014年6月19日01時43分
http://www.christiantoday.co.jp/articles/13537/20140619/interfaith-article-9-japanese-constitution.htm

(抜粋)
「憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使には、1. 立憲主義に対する挑戦、2. 専守防衛に徹するという日本の基本政策の変更、周辺諸国との関係の不安定化、3. 米国主導の戦争への事実上の参加、という重大な3つの問題が指摘されています。
私たち宗教者は、今日、あらゆるいのちを尊ぶものとして、とくに第3番目の問題について、断固反対の声をあげなければなりません。
犠牲を伴わない戦争はありません。若者の犠牲の上にある平和的生存権などありえません。
加えて、日本国憲法の前文がうたうのは、全世界の国民の平和的生存権であって、自国と自国の利害に一致した国だけのそれでもありません。私たち宗教者が望むのもまた、敵味方の対立のない、絶対普遍の世界平和です。
私たち宗教者は、安倍政権の戦争参加の決断である集団的自衛権の行使容認をすべての人々と協働し、全力で阻止します。私たち宗教者は、さらなる祈りと行動で、いのちと憲法9条を守り抜きます。」

以上

 

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明日に向けて(885)批判の集中で安倍政権が動揺開始!さらに抗議を!(中)―仏教界平和声明特集

2014年07月07日 21時30分00秒 | 明日に向けて(801)~(900)

守田です。(20140707 21:30)

77年前の今日は盧溝橋事件があった日、日中戦争が開始された日です。この日以降、旧日本軍は中国侵略戦争を本格化させ、全面展開に移り、何千万人もの方を殺害しました。
現中国政府はこの77年目の7月7日に際して安倍政権批判を行い、今後旧日本軍人の侵略に関する証言45人分を、毎日一通ずつ公開することを明らかにしました。重要な内容です。
公開が進んだ段階で検討し、この場で日中戦争の振り返りをしたいと思いますが、今日のところは「明日に向けて(884)」で行った各界からの集団的自衛権行使の動きへの批判の紹介の続きを行いたいと思います。
今回は仏教界からの声明を取り挙げます。

前回と同じように、声明のタイトルとアドレスを記し、本文の一部を紹介するか転載しますが、記事を作りながらそれぞれの声明を読んでいて、深く感動し、かつ心を温められました。
僕が一番、共感したのは、ほとんどの宗教団体が、仏教界、キリスト教界を問わず、集団的自衛権行為への抗議にとどまらず、あらためてここで戦争放棄こそが私たちの国の進むべき道であることを主張していることです。
すべての戦争は悪であり、戦争をもって日本の平和を守ろうとすることが間違いであると批判をしているのです。その意味で「個別的自衛権」に対する明確な批判にもなっています。
そうなのです。そもそも「個別的自衛権」なるものの放棄をうたったものこそ、私たちの国の憲法なのです。「陸海空軍およびその他の戦力はこれを保持しない」と書いていあるのですから。

ところがいつしかアメリカの強い要請の下に「自衛隊」という言葉の遊びのようなネーミングの部隊が生まれました。明らかに「陸海空軍およびその他の戦力」なのに「軍」という名を使わないですり抜けようとしたのです。
これを強引に行ってきたのが歴代の自民党政府だったのであり、自衛隊の存在を認めぬ道を歩もうとしたのが、これまでの日本の平和運動の歩みでした。
日本の多くの宗教団体が、今もこうした非戦の心を非常に強く示してくれています。そうです。この原点に私たちはすべての「集団的自衛権反対」の声を合流させていく必要があります。個別的自衛権の放棄に立ち戻る必要があります。
この点で創価学会という仏教の教えに支えられた人々に支えながら、公明党が安倍自民党に屈してしまったことは象徴的です。なぜそうなってしまうのか。公明党が「個別的自衛権」を認めてきたからです。自分を守るためなら戦争をしても良いとしてきたからなのです。

こうした点をしっかりと学ぶためにも、それぞれの声明から抜粋を行いましたが、あくまで僕の主観で行ったので、大事なところを抜いてしまっているかもしれません。どうかぜひ全文を読んで欲しいと思います。
私たちの国で宗教者として祈りを続けられてきた方たちが、平和憲法を信仰の中に深く取り込み、条文の間に熱を宿そうとしてこられたことが温かく伝わってきます。私たちの国にこうした豊かな祈りがあることはすべての私たちにとっての幸いであると僕は思います。
これを日中戦争開始から77年後の今日、7月7日にご紹介できるのは喜ばしいことであり、何かの縁を感じるものでもあります。
以下、まずは仏教界からの声明をご紹介しますが、まだ網羅できてないものもあると思います。他にもこんな声明があるよという方、ぜひご連絡ください。

*****

全日本仏教会

先頭は「全日本仏教会」です。齋藤明聖理事長の談話です。
「このたびの集団的自衛権の行使を容認する閣議決定には、人間の知恵の「闇」を垣間見るがごとき、深い憂慮と危惧の念を禁じ得ません」と結ばれた声明です。
人間の知恵の「闇」・・・その通りだと思います。

集団的自衛権の行使を容認する閣議決定に関する理事長談話
ニュースリリース 2014(平成26)年7月1日
http://www.jbf.ne.jp/news/newsrelease/1495.html

(抜粋)
「本日、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定がなされたとのことでありますが、これが実行されれば、日本人が国外で人を殺し殺されるという事態が起こり得る可能性があり、日本国憲法に示される戦争放棄を捨て去ることになりかねません。
戦争は最大の暴力であり、無辜(むこ)の人々に犠牲を強いる愚行そのものであります。いかなる理由であれ、自己を正当化して、かけがえのない「いのち」を武力で奪いとることは、何人にも絶対に許されることではありません。
この厳粛なる事実こそ、平和に生きようとするすべての人々にとっての燈火であり、寄る辺であると、私たちは教えられてきました。主張や利害の対立は、武力行為によってではなく平和的な話し合いによって解決されなければなりません。
仏陀の「和の精神」を仰ぐ者として、このたびの集団的自衛権の行使を容認する閣議決定には、人間の知恵の「闇」を垣間見るがごとき、深い憂慮と危惧の念を禁じ得ません。」


東本願寺

続いて東本願寺の声明です。6月10日に出されています。
非戦の願いをかなえるためには「『人のいのちを奪う戦争を絶対に許さない』と言い切るところからしか始まりません」と説いています。
なお昨日7月6日夕方か5時から、京都では降りしきる雨の中、秘密保護法や戦争に反対するデモが行われましたが、たくさんの東本願寺の法衣を着た僧侶の方たちも参加し、雨に濡れながら歩いてくださいました。

集団的自衛権の行使容認に反対する決議
東本願寺 2014年6月1日
http://www.higashihonganji.or.jp/news/declaration/6054/

(抜粋)
「私たち念仏者は、地獄・餓鬼・畜生という三悪道に他ならない現実に立ちながら、浄土を願うものです。
その私たちに対して、「仏の遊履したまうところ(中略)、国豊かに民安し、兵戈用いることなし」と不殺生を呼びかける教えの言葉は、三悪道たる現実に対する悲痛な叫びであるとともに、非戦への深い願いであります。
その願いに応えることは、「人のいのちを奪う戦争を絶対に許さない」と言い切るところからしか始まりません。
親鸞聖人は、念仏を誹謗する人々に対して、「念仏せんひとびとは、かのさまたげをなさんひとをば、あわれみをなし、不便におもうて、念仏をもねんごろにもうして、さまたげなさんを、たすけさせたまうべし」と述べられております。
さまざまな意見、立場の人たちと丁寧に対話していくことをいとわず、私たちは「不戦の誓い」の具現化に努めてまいります。」


立正佼成会

念仏門の東本願寺に対し、法華三部経に立脚する立正佼成会も声明を出しています。
真の平和のためには、「寛容と互譲の精神で相手の違いを受け入れ、認め合い、信頼を醸成し、他者と共に生きる基盤を整備していかねばなりません」と説いています。

閣議決定「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」に対する緊急声明
立正佼成会平成26年7月1日
http://www.kosei-kai.or.jp/infomation/070/post_493.html

(抜粋)
「人類の歴史を顧みるとき、諸国民の間での疑惑、不信そして猜疑によってしばしば戦争が引き起こされました。私たちは、武力と戦争では「国民の命と平和な暮らし」を守れないことは学んだはずです。
今こそ、この歴史の教訓を想い起こさねばなりません。真に平和と安全を構築するためには、寛容と互譲の精神で相手の違いを受け入れ、認め合い、信頼を醸成し、他者と共に生きる基盤を整備していかねばなりません。
今、私たちに問われているのは、宗教はもとより、政治、経済、産業、メディア、学問、教育、文化、観光など多様な分野で信頼醸成の基盤を強化し、これを世界の平和と安全を実現するための最大の戦略目的とすることであり、ここにこそ日本の国際的役割があると信ずるものです。」
「本会は、これまで仏教の説く「不殺生」「非暴力」そして「慈悲」の精神を平和実現の第一義とし、国内外の諸宗教者はもとより、国境や地域の別を超え、あらゆる分野の人びととの交流と対話を深め、世界平和の実現に努めてまいりました。
私たちは、今後ともこの努力を重ねるとともに、日本国憲法のもつ平和の力を信じ、世界に向けて発信していく決意を新たにしております。」

続く・・・次回はキリスト教界からの声明の特集です!

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明日に向けて(884)批判の集中で安倍政権が動揺開始!さらに抗議の輪を繰り広げよう!(上)

2014年07月06日 08時30分00秒 | 明日に向けて(801)~(900)

守田です。(20140706 08:30)

安倍政権の憲法違反の閣議決定の強行に対し、各界からさまざまな批判が巻き起こっていますが、さっそく安倍政権の動揺が始まっています。
さらに抗議の輪を広げるために、各界からの批判の声をまとめておきます。それぞれの記事のアドレスを示し、内容については一部のみご紹介しますので、余裕があればリンク先をご参照ください。。
まず安倍政権の動揺ですが、読売新聞の以下の記事がよく表しています。

***

内閣支持率、5割切る…政府・与党に衝撃
読売新聞 2014年07月04日 07時17分
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20140703-OYT1T50197.html

読売新聞社は2~3日、集団的自衛権の行使を限定容認する新たな政府見解の閣議決定を受け、緊急全国世論調査を実施した。
安倍内閣の支持率は48%で、前回調査(5月30日~6月1日)の57%から9ポイント下落し、2012年12月の内閣発足以来、初めて5割を切った。
不支持率は40%(前回31%)。政党支持率は自民党40%、民主党6%、公明党4%などの順だった。

安倍内閣の支持率が初めて5割を切ったことに、政府・与党はショックを受けている。
集団的自衛権行使の限定容認に関する国民への説明が不十分だったとみて、「国民に理解をいただく努力をしていく」(高市自民党政調会長)構えだ。野党は「反転攻勢の機会が訪れた」(民主党)と勢いづいている。
菅官房長官は3日のBS11の番組収録で、報道各社の世論調査について「(集団的自衛権行使に関する)閣議決定をすれば、それなりに支持は下がると思っている。
だが、一番大事なのは、国民の生命と財産、国の安全に責任を持つことだ」と述べ、安全保障政策の転換の必要性を強調した。
自民党の萩生田光一総裁特別補佐は記者団に「ネガティブな報道をされたのが影響した」と語った。

***

何か失笑してしまう記事でもあります。あれだけ正当性を欠いた強引なことを行いながら、批判が集まらないと思っていたのでしょうか。
いや「政府・与党に衝撃」とありますから、実際に思っていたのでしょう。この政権を担う人々が、いかに主観的で対話不能なのかがよくあらわれてもいます。

政府が衝撃を受けた理由は、政府べったりの姿勢でいつも政府が有利になるように世論調査を行ってきた読売新聞の集計でも、支持が5割を切ってしまったからでしょう。
集団的自衛権行使を批判している朝日新聞では、6月の段階で内閣支持率が43%まで下落したという記事も出ていましが、安倍政権は批判者の声には無視を決め込んでしまいます。
ところが「お友達」のはずの読売新聞にこのような結果が掲載されたので「衝撃」を受けたのでしょう。

地方190議会

しかし批判は世論調査とどまりません。6月28日までの集計で、全国で190議会が集団的自衛権に「反対」「慎重になどの声を上げています。この点は東京新聞の以下の記事が詳報しています。

地方190議会批判 集団的自衛権 広がる「反対」「慎重に」
東京新聞 2014年6月29日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014062902000124.html

この記事によると、都道府県レベルでは長野、岐阜両県議会が六月に「慎重審議を求める意見書」を可決。
また福島県南相馬市では、自民党系会派を含む全会一致で「震災と原子力災害で助けられた自衛隊員が海外に出て武力を行使することは容認できない」との訴えが6月19日に発せられたそうです。
記事には「反対」「慎重に」という意見書を可決した議会の一覧も載っています。ぜひご自分の住まう自治体が載っているかどうかチェックしてみてください。

全国の首長からも声が上がりだしています。その中で最も鮮烈な声をあげているのが三重県松坂市長です。NHKの報道を紹介します。

松坂市長

集団的自衛権 松阪市長が反対行動へ
NHK WEBNWES 7月3日 22時37分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140703/k10015729731000.html

記事では市長が閣議決定に対して「抗議をしたい。憲法前文、9条、13条に基づく平和的生存権が侵されているという基軸において、国を提訴していく、または国の違憲状態を直していく行動に結びつけていきたい」
と述べたこと、憲法9条への違反に対して違憲確認を求める訴えを起こすことも検討していることなどが紹介されています。

静岡県知事

静岡県知事もはっきりと安倍政権を批判しました。静岡新聞の報道を紹介します。

<集団的自衛権>川勝知事「国民に信問うべき」
静岡新聞NEWS 2014/7/ 2 08:42
http://www.at-s.com/news/detail/1093603124.html

記事では知事の「世界に例のない平和主義を掲げる憲法9条の理念にもとる決定で、基本的に主権在民を忘れている。
国民的議論が十分に尽くされていないというのが、多くの国民の気持ちだ。ワンイシューとして直ちに(解散総選挙で)国民に信を問うべき」という言葉が紹介されています。

札幌市長

この他、札幌市長も批判を鮮明にし、北海道での5000人集会に参加して声をあげています。同集会の自治労北海道のサイトによる報告を紹介します。

集団的自衛権行使容認反対!戦争はさせない!5500人が結集!=戦争をさせない北海道委員会大集会
自治労 北海道 2014年07月01日(火)
http://www.jichiro-hokkaido.gr.jp/archives/4072

記事の中では上田文雄札幌市長の「安倍政権は当初、憲法96条改正を掲げて取り組んだが、多くの国民の反対にあい、解釈変更方針に転換した。
武力で国際紛争は解決できない。行動を阻止するために立ち上がらなければならない」との発言が紹介されています。

各地の新聞も社説で批判を掲げています。これらを集計したブログ、「ニュース・ワーカー2」を紹介します。

地方新聞社説

ブロック紙、地方紙社説は批判が圧倒~集団的自衛権容認の閣議決定の報道
ニュース・ワーカー2 2014年07月04日
http://d.hatena.ne.jp/news-worker/20140704/1404436847

各紙の見出し一覧が載っているのでご覧下さい。
また琉球新報の一部が紹介されていますが、共感したので転載します。

***

「解釈改憲閣議決定 日本が『悪魔の島』に 国民を危険にさらす暴挙」

ベトナム戦争当時、米軍の爆撃機は沖縄から飛び立ち、沖縄はベトナムの民から「悪魔の島」と呼ばれた。米軍占領下にあり、日本国憲法の適用外だったからだ。
米国の要請によりベトナム戦争に加わった韓国は、ベトナム国民から根深い怨嗟(えんさ)の的となった。当時、日本は憲法の歯止めがあったから参戦せずに済んだが、今後は日本中が「悪魔の島」になる。恨みを買えば東京が、原発が、ミサイルやテロの標的となろう。それで安全が高まると言えるのか。
安倍晋三首相は「イラク戦争や湾岸戦争に参加するようなことはない」と強調するが、日本は戦後ただの一度も米国の武力行使に反対したことはない。徹頭徹尾、対米従属だった国が、今後は突然、圧力をはねのけるようになるとは、まるで説得力を欠いている。
運転手がどこへ行こうとしているかも分からず、口出しもできず、助手席に乗るようなものだ。
他国からすれば無数の米軍基地が集中する沖縄は標的の一番手だろう。米軍基地が集中する危険性は、これで飛躍的に高まった。

***

『ニューヨークタイムズ』

報道関係ということでは、海外の新聞も安倍政権の憲法違反の姿勢を激しく批判しています。
少し前(5月8日)ですがニューヨークタイムズに鮮烈な記事が出ました。翻訳されているものを提示したいので”Peace Philosophy Centre”の記事を紹介します。

ニューヨーク・タイムズ社説、安倍首相の解釈改憲への動きを批判
The New York Times Editorial Criticizes Abe's Move to Reinterpret the Pacifist Constitution
Peace Philosophy Centre Friday, May 09, 2014
http://peacephilosophy.blogspot.jp/2014/05/new-york-times-editorial-criticizes.html

ニューヨークタイムズは、安倍政権の憲法無視の姿勢を批判し、次のように述べています。
「[安倍氏を]批判する人たちが指摘するように、憲法の主要な機能は政府の権力を抑制するものであるということを安倍氏は知るべきである。政府の思い付きで変えられるようなものではない。
さもなければ、そもそも憲法などを持つ理由さえなくなってしまう。」

『フォーリン・ポリシー』など

日本に対する海外の反応を紹介するサイト、NewSphereでは、米外交専門誌『フォーリン・ポリシー』の論説などを紹介しています。

解釈改憲は“クーデター”…安倍首相を米誌が批判 国民投票で改憲問うべきと提言
NewSphere 2014年6月27日
http://newsphere.jp/politics/20140627-2/

記事によると、同誌は安倍政権の解釈改憲を「憲法に反した手法」であり「憲法のクーデター」と指摘し、安倍首相を「不正を働く」人物だと規定しているそうです。
この他、『ウォール・ストリート・ジャーナル』や、ウェブ誌『ザ・ディプロマット』での論評も紹介されています。

スイス主要メディア

スイスの主要メディアでの安倍政権批判を掲載しているサイトの記事も紹介しておきます。

スイス主要メディア、日本の集団的自衛権の閣議決定を批判
swissinfo.ch 20140704 11:00
http://origin.swissinfo.ch/jpn/%e3%82%b9%e3%82%a4%e3%82%b9%e4%b8%bb%e8%a6%81%e3%83%a1%e3%83%87%e3%82%a3%e3%82%a2-%e6%97%a5%e6%9c%ac%e3%81%ae%e9%9b%86%e5%9b%a3%e7%9a%84%e8%87%aa%e8%a1%9b%e6%a8%a9%e3%81%ae%e9%96%a3%e8%ad%b0%e6%b1%ba%e5%ae%9a%e3%82%92%e6%89%b9%e5%88%a4/40486374?rss=true

同サイトはまず「スイスのメディアは全体として、安倍晋三首相が閣議決定するに至ったプロセスが民主的ではない点を批判している」点を指摘しています。
その上で、保守派の一流紙NZZが「国民の反対をかわすために、安倍氏は正式な手続きを経て憲法改正することなしに『法的に姑息な手段に出た』と論じた」としています。
また日刊紙のターゲス・アンツァイガー紙で「安倍氏は日本の麻痺した経済を活発化させることが優先事項だと述べているが、それができるかどうかは貿易相手国の中国や韓国との関係によるところが大きい。
憲法9条の解釈を変更すれば、両国を侮辱することになる」と指摘されていることが紹介されています。


安倍政権への批判はもっとさまざまなところから上がっています。
次回は宗教界からの声を特集します。

続く

 

 

 

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明日に向けて(883)これ以上アメリカの理不尽な戦争に協力してはならない!(集団的自衛権の意味するもの)

2014年07月04日 16時00分00秒 | 明日に向けて(801)~(900)

守田です。(20140704 16:00)

今回もまた安倍首相による憲法9条解体、戦争推進政策と対決するための記事を書きます。
前回は、集団的自衛権行使容認の閣議決定後の記者会見にあわられた安倍氏の対話不能の精神構造の分析を行いました。
安部氏が事実関係を無視しているだけでなく、そもそも正視することができない精神構造にあることも明らかにできたと思います。

実際、安倍氏の言っていることと現実がまったく違うことが、他ならぬアメリカからの発言で明らかになっています。
安倍氏は「今回の閣議決定で、日本が戦争に巻き込まれる恐れは一層なくなっていく。日本が再び戦争をする国になるというようなことは断じてあり得ない」と言い放ちましたが、アメリカはより重い軍事負担を日本に担わせることができると喜んでいるのです。

こうしたアメリカの発言を前に、僕は「戦争に巻き込まれるのは嫌だ」という言い方よりも、「これ以上、アメリカの戦争に協力するのはごめんだ」と言う主張を私たちが選ぶべきだと思います。
アメリカの戦争に、実はこれまでも日本が徐々に巻き込まれてきたことをしっかりと自覚し、真の平和を取り戻すために行動することが問われていると思うからです。
こうした点を深めるためにまずアメリカの言っていることを紹介したいと思いますが、安倍政権一連の戦争政策を強烈に支持する報道を続けている読売新聞の記事から参照したいと思います。

***

米、閣議決定を高く評価「地域の平和に貢献」
読売新聞 2014年07月01日 23時36分
http://www.yomiuri.co.jp/world/20140701-OYT1T50142.html

【ワシントン=今井隆】今回の閣議決定を、米政府は高く評価している

国防総省当局者は1日、「米国は集団的自衛権に関する日本政府の新政策を歓迎する。この歴史的な取り組みは、日米同盟における日本の役割を高め、安保協力を強化し、地域の平和と安定に貢献する」とする談話を発表した。
米政府内には、憲法の禁じる「武力行使との一体化」の判断基準を、戦闘現場での行為などに限定したことについて、「日米の作戦検討の幅が広がる」(米軍関係者)などと期待する声が上がっている。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙(電子版)は6月30日、「日本はこれまでより重い軍事的負担を受け入れることになる」と報じた。
アジア太平洋地域の安全保障を維持する責任を、日本に一部肩代わりしてもらうことへの期待感もある。
「法案化作業の過程で、閣議決定の内容よりも協力の幅が限定される可能性もある」(カーネギー国際平和財団のジェームズ・ショフ上級研究員)との指摘もあり、日米防衛協力の指針(ガイドライン)の見直しを通じ、米政府が日本に一層の役割を求める可能性もある。

***

ここにあるように、集団的自衛権容認を、アメリカでは「日米の作戦検討の幅が広がる」こと。また日本が「これまでより重い軍事的負担を受け入れることになる」と報道されているのです。これがアメリカ側の受け取りです。
「作戦検討の幅が広がる」・・・重要なポイントです。なんの作戦でしょうか。単純明快です。アメリカの戦争作戦です。つまりすでにこれまでの段階でも日本はアメリカの戦争に参加しているのであり、今回の決定はその幅を大きく広げることに他ならないのです。
にもかかわらず安倍首相は「今回の閣議決定で、日本が戦争に巻き込まれる恐れは一層なくなっていく。日本が再び戦争をする国になるというようなことは断じてあり得ない」と言い放ちましたが、これもまたまったくの大嘘です。
アメリカ側は「日本はこれまでより重い軍事的負担を受け入れることになる」とも期待しています。どう考えたって、アメリカの戦争政策の一部をより日本に肩代わりさせることが狙われていることは明らかです。

ではそのアメリカが行ってきた戦争とはどのようなものでしょうか。たくさんありますが、今その傷跡がひどい形で表れているのがイラク戦争です。
これまでも繰り返し指摘してきたように、アメリカは「大量破壊兵器を隠し持っている」とのいいがかりでイラクに全面的に侵攻しました。しかも途中で大量破壊兵器などないことが分かると、侵攻目的をフセイン政権打倒に変え、全土を占領してしまいました。フセインは逮捕され、やがて現政権に処刑されました。
その過程でものすごくたくさんのイラクの市民が戦争に巻き込まれて死んでいきました。国内の秩序もめちゃくちゃになってしまいました。あまりにもアメリカ軍の侵攻が不正義だったがゆえに抵抗感は強く、アメリカがバックアップする現政権に対する抵抗も後を絶ちませんでした。
このイラク戦争を日本は全面的に支持し、アメリカ軍の全土占領に自衛隊を出して貢献したのです。直接的戦闘に参加しなかっただけでイラク戦争の一部に自衛隊が参加したことを私たちはしっかりと頭に入れておく必要があります。

イラクはその後どうなったのでしょうか。「国連イラク支援団」は7月1日に、この間の戦闘で、6月にイラク国内で2417人の死者が出たと発表しています。負傷者は2287人。死者数は前の月の3倍で、内戦的事態が激しかったイラク戦争後の2007年の状態に戻りつつあると言われています。
しかもこの死者数には、北方から西方に展開している武装勢力の支配下にあるアンバル州が含まれていません。ここには政府軍が空襲を繰り返しており、もっとたくさんの死者が出ていることが確実です。
死者の内訳をみるとさらに酷い実態が見えてきます。2417人の死者のうち1531人が民間人だからです。兵士たち同士による戦闘での殺し合いよりも、戦闘に巻き込まれた市民の死亡の方が圧倒的に多いのです。
間違いなく両軍ともに市民を殺害しています。抵抗している側も、現政府軍側もです。まったくもってひどい事態です。それがアメリカが起こし、日本が支援したイラク進攻によって生み出された現実です。

アメリカよりの日本の国内報道では、この戦闘がイスラム教スンニ派とシーア派の対立から起こされているように描かれていますが、まったくの間違いです。こういう状態を作り出した最大の責任者は「大量破壊兵器を隠し持っている」といういいがかりで侵攻したアメリカ軍です。
現政権はそのアメリカ軍の全面的バックアップを受けてきたがゆえに、多くのイラクの人々から不信と恨みと怒りを買い続けているのです。
一方ではイラク戦争で「力があれば勝ちだ。戦闘に勝利したら文句を言わせない」という暴力思想をイラクにアメリカが植えつけたがゆえに、暴力にものを言わせて勢力を拡大しようとするグループの台頭も繰り返されることにもなっています。
そうしてアメリカは混迷の中にあるイラクを「コントロール」できなくなっています。不正義に満ちた戦争を繰り返し、秩序を破壊しきってしまったが故です。アメリカは疲弊して兵力を割けなくなっている。アメリカ国内の戦争反対の声も強い。だからこそアメリカは戦争の「肩代わり」を強烈に求めています。

こうした紛争地で求められるのは、和解と相互理解の精神、それを体現できる第三者の存在です。紛争が続くのはとちらもが正義を掲げているから。またその正義に乗っかる形で、武力こそが正義を実現する要だとする人々が幅を利かせているからです。
こうしたところに和平のために介入できるのは、アメリカと距離を置いた第三者だけです。本当に中東の和平を考えるのならば、アメリカの友好国である日本がアメリカを戒め、こうした和平勢力の登場を促すか、自らが担うことこそが必要です。
ところが集団的自衛権行使で、世界からは「日本軍」としか見られていない自衛隊がアメリカ軍とより露骨に共同作戦を行使してしまえば、日本は和平を取り持つ位置などもはや全く持てなくなります。
日本が今なすべきことは、イラク戦争後のアメリカ占領政策への自衛隊の協力を世界に向かって謝罪し、アメリカの非をただし、中東での平和の再構築に協力することです。

このことは日本の私たち自身のためにもなります。私たちの国が高い平和の精神とモラルを示すことで、私たちの国への信頼感が高まるからです。正義と公正と平和を凛々しく掲げるものほど強いものはない。この精神でこそ私たちは歩むべきです。
もちろん、他者の言うことがまったく耳に入らず、イラクの人々の苦しみなどまったく受け止めようとしない安倍首相がこの道を選ぶはずがありません。
だとしたら私たち民衆の側からこのような声を起こしましょう。私たちの国が戦争に巻き込まれるのは嫌だでは弱い。すでに巻き込まれてきたことをこそ自覚し、アメリカの戦争政策への一切の協力を止めることに私たちは力を尽くしていく必要がります。
そのためも私たちは、イラクの人々の痛み、苦しみ、悲しみにもっともっと強く心を寄せていきましょう。日本がアメリカの戦争に加担したことを心の底から反省し、イラクの、中東の、世界の平和を願って行動しましょう。

それこそが私たちが私たち自身をも守る道でもあります。憲法に書いてあるのはそういうことだと僕は思います。
だからこそ今、私たちは憲法の精神、9条の平和精神をもっと輝かせる必要がある。
その努力を重ねながら、国際紛争の解決の手段から戦争と暴力を排除していくこと、陸海空軍およびそのほかの戦力の保持を放棄していくことこそ、これこそが人類全体の向かうべき道であることを私たちはアピールしていきましょう。
世界平和は、この理想が現実に近づきだした時に、切り開かれていくのだと僕は確信しています。そのとき人類は、戦争に明け暮れた前史を終え、新たな歴史を紡ぎ出していくのです。

 

 

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明日に向けて(882)安倍首相の考え方の中にこそ戦争拡大の芽が孕まれている!(首相会見を批判する)

2014年07月03日 08時00分00秒 | 明日に向けて(801)~(900)

守田です。(20140703 08:00)

7月1日、安倍政権は公明党の一部幹部を抱き込んで「与党合意」を形成し、憲法の解釈を捻じ曲げる閣議決定を強行しました。
私たちの国は、このままではアメリカの理不尽な戦争に全面加担させられてしまいます。そんなこと、絶対に認められません。明確な憲法違反であるこの閣議決定を民衆の力で無効化しましょう。
そのためにも安倍首相が集団的自衛権に対してどう語ったのか、閣議決定後の記者会見内容を分析し、この方の再び三度の大嘘をきちんと批判しておきたいと思います。
会見内容の把握は、毎日新聞に掲載された会見要旨から行います。まず記事をご紹介します。

***

集団的自衛権:安倍首相の会見要旨
毎日新聞 2014年07月01日 21時06分(最終更新 07月02日 10時58分)
http://mainichi.jp/select/news/20140702k0000m010110000c.html

安倍晋三首相が1日、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定後、記者会見で発言した要旨は次の通り。

いかなる事態にあっても国民の命と平和な暮らしは守り抜く。内閣総理大臣である私にはその大きな責任がある。その覚悟のもと、新しい安全保障法制の整備のための基本方針を閣議決定した。自民党、公明党の連立与党が濃密な協議を積み重ねてきた結果だ。
抽象的、観念的な議論ではなく、現実に起こり得る事態で現行憲法のもとで何をなすべきかという議論だ。
例えば、海外で突然紛争が発生し、そこから逃げようとする日本人を、米国が救助、輸送している時、日本近海で攻撃を受けるかもしれない。わが国への攻撃ではないが、日本人の命を守るため、自衛隊が米国の船を守れるようにするのが今回の閣議決定だ。
日本国憲法が、こうしたときに国民の命を守る責任を放棄せよと言っているとは私には思えない。この思いを与党と共有し、決定した。

ただし、こうした行動を取る場合でも、他に手段がないときに限られ、必要最小限度でなければならない。憲法解釈の基本的考えは変わることはない。
海外派兵は一般に許されないという原則も全く変わらない。自衛隊が、かつての湾岸戦争やイラク戦争の戦闘に参加するようなことは決してない。
外国を守るために戦争に巻き込まれるという誤解があるが、あり得ない。憲法が許すのは、我が国の存立を全うし、国民を守る自衛の措置だけだ。外国の防衛を目的とする武力行使は行わない。
むしろ万全の備えが、日本に戦争を仕掛けようとするたくらみをくじく大きな力を持つ。それが抑止力だ。

今回の閣議決定で、日本が戦争に巻き込まれる恐れは一層なくなっていく。日本が再び戦争をする国になるというようなことは断じてあり得ない。
閣議決定を踏まえ、関連法案の作成チームを立ち上げ、国民の命と平和な暮らしを守るため直ちに作業を開始したい。国会に法案を提出し、審議いただきたい。私は今後とも丁寧に説明を行いながら、国民の理解を得る努力を続けていく。

***

分析に入ります。この会見は安倍首相の思考パターン、大嘘の連発にいたる政治家としての致命的な欠陥をよく表してもいる会見です。
まず彼は冒頭に「抽象的、観念的な議論ではなく。現実に起こりうる事態で現行憲法のもとで何をなすべきかという議論だ」と説き始めています。
これは集団的自衛権行使に関する安倍首相のこれまでの説明が、「抽象的、観念的ではないか」と言われていることに対する反批判・・・というより「逆ぎれ」です。この方は極めてよく「逆ぎれ」する。
こういうとき安倍首相は、自分が批判されていることには絶対に触れずに、ただ相手に言葉を投げ返すことだけを繰り返します。その結果、冷静に考えれば、かなり滑稽な回答が続くことになります。

安倍首相は語ります。「例えば、海外で突然紛争が発生し、そこから逃げようとする日本人を、米国が救助、輸送している時、日本近海で攻撃を受けるかもしれない。」
・・・その内容自身がこれまで抽象的で観念的ではないのか、あまりにありえない想定なのではないかと批判されているものそのものなのですが、安倍氏は同じことを何の修正も論理的整合性もなく繰り返すことを常としています。
しかもこうした安倍氏への批判には、そもそもアメリカ軍が、危機に際し他国民の救助など行わないと明言していることも含まれているのです。「抽象的、観念的」な話どころか、ありえないと米軍が明言しています。
しかし安倍首相は、自分の主張に都合の悪いものは一切、「ないものとして」しか考えることしかできない。そのため批判にまともに答えていないし答えられないのです。自分の都合に悪いことはまったく考えられないのでしょう。

ここに現れているのは、安倍首相が根本的に対話能力が欠落している人物だということです。相手が「それは抽象的、観念的なのではないか」と指摘しているのに「いやこれこれしかじかだから抽象的、観念的なのではない」と答えることができない。当たり前の対話的な発想が欠落している。
むしろ「そう質問することこそ、抽象的、観念的だ」と言い返すばかりなのです。まさに「逆ぎれ」です。
安倍首相の「逆ぎれ体質」を指摘するのは、この欠点は政治家として、とくに外交を司るものとして致命的だからです。この方を首相の座に付けていること自身が私たちの国の大きな危機です。
何せ安倍氏には相手の批判がまったく耳に入らない。当たり前ですがそんな態度でいれば相手が怒ります。事実、安倍氏が首相になって以降、中国、韓国との関係は悪化するばかり。紛争を収めるどころか拡大することしかこの方にはできないのです。

だから「外国を守るために戦争に巻き込まれるという誤解があるが、あり得ない。憲法が許すのは、我が国の存立を全うし、国民を守る自衛の措置だけだ」などとも言えてしまいます。
言葉を正確にとっていくのなら「戦争に巻き込まれる」というのは、こちらの側が戦争する意図を持っていないのに、相手の側が戦争行為に及ぶ場合のこと、つまり相手が戦争行使の意志をこちらの意図に反して持ってしまう場合のことです。
この時、大事な点は、相手の側がいかにして戦争の意志を持つにいたるかであって、その場合には往々にして双方の意図の誤解もあります。もともと猜疑心を持って、武装して睨み合っているからこそ、こうした衝突は起こりやすいのです。
ところが安倍氏は「憲法が許すのは、我が国の存立を全うし、国民を守る自衛の措置だけだ」などとこちら側の論理だけを言っている。そんなこと、相手がそう思わなければ何の意味もない。「米軍と一緒に攻めてくるのだ」と思われたら、相手の側の「自衛権」が発動される可能性だって十分にあるのです。

安倍氏はこうした「現実に起こりうる事態」の想定がまったくできないし、批判や指摘を受けても、耳を傾けることができない。だから一方的に自分を「善」の立場におき、相手の「悪」の立場においてしまいます。
それが良く表れているのが「むしろ万全の備えが、日本に戦争を仕掛けようとするたくらみをくじく大きな力を持つ。それが抑止力だ。」という言葉です。
安倍氏にとっては「日本に戦争を仕掛けようとする」のは悪辣な「たくらみ」なのです。しかもはじめから相手を憎悪し、自分が善だと決め込んでしまっている。ここにはこちらが意図がないのに攻めてくるものは悪だ、倒せという恐ろしい発想が現れている。
繰り返しますが「戦争に巻き込まれる」のは、日本によるアメリカなどへの「助太刀」の際に、相手が日本の意図を攻撃的で侵略的なものであると判断し、日本がそうは思ってなくても反撃が開始される場合です。それが「巻き込まれ」なのです。しかし安倍氏はそうした客観的なものの見方ができない。

その上で安倍氏は再び「今回の閣議決定で、日本が戦争に巻き込まれる恐れは一層なくなっていく。日本が再び戦争をする国になるというようなことは断じてあり得ない」と繰り返します。
ここでも安倍氏は、自らが信じている、ないし信じたいことを語っているだけで「戦争に巻き込まれる恐れは一層なくなっていく」根拠を何ら論理的に説明することもできない。
このような根本的に対話のできない体質、自分に都合の悪いことをまったく受け付けられない体質の中で、言われたことを相手に言い返すことしかできないので、結果として次々と大嘘をついてしまうことにもなる。
その典型が「原発は完全にコントロールされている」ではないかと思えます。彼には「原発がコントロールできていない」現実が受け入れられないのしょう。現実の危機に目を向けられない。自分の都合の良いように解釈を変えることでしか心の平静を保てない。

そのために、まともに考えればありえないような支離滅裂なことを語り、破たんした論理を平気で使い、事実を強烈に捻じ曲げても自分の言いたいことを押し通そうとする。その結果、倫理的呵責もなしに大嘘をつく。
このように分析してみると、意図的に嘘をついているというよりは、常に自分を絶対善におき、相手を悪辣な意図を「たくらむ」ものに貶め、「何があろうと自分は正しい」と自分に言い聞かせないと精神が持たない構造にこの方があることも見えてきます。
個人としては哀れでもありますが、このような方を首相の座になどつけていてはまったくいけない。にもかかわらず、これほど政治的資質に欠けた方を交替させられないところに自民党の、機能不全もよく表れています。
私たちの政府はまともな会話もできない組織になってしまっています。それこそが恐ろしい。世界に迷惑をかけ、さらには敵ばかりを増やしてしまいます。安倍首相自身「敵が増えている」妄想に取りつかれて怯えているからこそ、軍備増強に走っているのではないでしょうか。

国と国の争いに軍事を用いることを禁じた私たちの憲法は、このように戦争が猜疑心からも起こり得ることをきちんと踏まえ、だからこそ、諸国民の公正と正義に信頼して、武器を持つ権利=自衛権の放棄をうたったものです。
自衛権を放棄するのは、相手に対して疑いをもつことを止める宣言でもあります。「私たちはあなたたちを心のそこから信頼します」という人間的な豊かな心を持った宣誓です。
また武器に頼ることができないがゆえに、対話力=外交力を磨かねばならないことも、この憲法が私たちにもたらしてきた効果です。そうして日本は実際にこれまで70年近くも、その精神で歩んできたのです。
私たちの憲法は、あれほどの侵略戦争を行った私たちの国に、平和トレーニングをももたらしてくれたのでした。そのことがOECD各国の中で、一番、殺人事件が少ない、穏やかな国へと私たちを成熟させてもくれました。

この平和の奇跡を覆そうとする閣議決定後の記者会見を分析するならば、安倍首相の対話不能のあり方、自分に都合の悪いことには一切、耳を傾けることのできないあり方こそが、諸国とのいさかいを強め、戦争を拡大させる芽であることが分かります。
私たちはこの危険な芽を今のうちに摘み取ってしまわなければなりません。そして中国、韓国をはじめ、諸外国との対話的な関係を回復して信頼を取り戻し、互恵的な発展を目指すことに尽力する必要があります。
そのために今後、集団的自衛権行使を法制化する動きと対決していきましょう。対話不能な安倍氏に退陣を迫りつつ、同時に私たちの国の中でも海外との間でも対話的・互恵的な関係性を復活させ、温めていきましょう。
今日も各地でさまざまな行動が準備されています。連日ですが頑張りましょう!

 

 


 

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明日に向けて(881)閣議決定による憲法改悪など無効だ!怒りの声を高めよう!(全国抗議行動情報に注目を)

2014年07月02日 14時30分00秒 | 明日に向けて(801)~(900)

守田です。(20140702 14:30)

戦争にひた走る安倍政権と、大多数の党員・支持者を裏切った公明党幹部により、昨日夕方、憲法の解釈替えの閣議決定がなされました。
憲法を国民に問うことなく勝手に変えてしまうのはクーデターです。憲法違反であり無効です。民衆の怒りの力で、安倍政権を食い止めましょう。
昨日、全国いたるところで反対のデモや街頭宣伝などが行われました。とても集約できないほどの数です。今日、明日、そして今週末もさまざまな行動が呼びかけられています。
さらに各地で怒りの声を高めましょう!民衆の力でこそ憲法9条を、平和を、守りましょう。

私たちの力を高めるためには、私が互いに、それぞれの場での奮闘に注目しあい、エールを交換していく必要があります。
このための一助として各地のニュースの検索を続けていますが、今回は昨日、行われたデモの動画をご紹介したいと思います。
首相官邸前行動の動画はたくさん流れていますので、地方のものを探して、富山県と岩手県のデモのニュース動画を見つけました。ぜひご覧ください。
なお富山市では、元市長、町長や弁護士など22人のメンバーが「これまで積み重ねられた平和政策を破ることは立憲主義、法の支配を踏みにじるものである」と閣議決定への抗議声明を出しています。

以下、ニュースのアドレスと記事をご紹介します。

***

富山県富山市

富山市で集団的自衛権行使容認反対デモ
KNBニュース 2014/07/01 18:08 現在
http://www.knb.ne.jp/news/detail/?sid=4017

集団的自衛権の行使を認める憲法解釈の変更について、政府は1日夕方臨時閣議を開き、決定しました。

一方、富山市内では1日、市民団体などが反対のデモを行うなど、反対の声があるままでの閣議決定となりました。
「戦争のために憲法を壊すな」「集団的自衛権行使は許さないぞ」
富山市中心部では1日正午過ぎから集団的自衛権行使容認に反対するデモが行われ、およそ80人が参加しました。
参加者は、集団的自衛権を行使した場合、憲法9条の趣旨を踏まえた「専守防衛」の理念を逸脱しかねないと危惧しています。
増川利博代表委員「国民的な議論も十分にされていないと、国民はむしろ反対が多いわけですから、国民の世論を無視していると、ということも非常に大きな問題があると思っています」

こうした中、集団的自衛権の行使容認は、1日夕方の臨時閣議で決定されました。
県内では午後4時から元市長、町長や弁護士など22人のメンバーが、「これまで積み重ねられた平和政策を破ることは立憲主義、法の支配を踏みにじるものである」として閣議決定に抗議する声明を発表しています。
奇しくも60年前の1日は自衛隊が発足した日です。
「専守防衛」を基本方針としてきた日本の安全保障政策は、1日転換点を迎えました。

こうした重要な点を内閣と与党だけで決めるという手続きについて、これまでも問題があると指摘してきました。
政府は今後、具体的な法制化に入りますが、「歯止め」は明確でなく、国民のさまざまな意見を聞いて開かれた場で議論を尽くしてほしいと思います。

岩手県盛岡市

集団的自衛権 盛岡で反対デモ行進
iBC岩手放送 2014年07月01日 19:09 更新
http://news.ibc.co.jp/item_22303.html

そんな中、盛岡市の中心部では集団的自衛権の『行使容認』に反対するおよそ300人が、デモ行進を行い、安倍内閣の対応を批判しました。
きょうは、閣議決定に先駆けて、いわて労連を中心とした集団的自衛権の行使容認に反対する県内の30余りの団体のメンバーが、デモ行進に参加しました。
正午過ぎから県庁前に集まりデモ行進したおよそ300人は、それぞれ幟や、プラカードを掲げ「集団的自衛権を認めるな」「戦争をする国を作るな」と声を張り上げました。
そして、行使容認の範囲を「限定的」としたとしても「武力行使しない」とする従来の政府方針を大きく変更する事に、変わりは無いと安倍内閣の対応を批判しました。
今回、内閣による憲法解釈の変更で、集団的自衛権の行使が、容認された形となりましたが、これは「解釈改憲」に当たると考えている人達から、強い反発を呼びそうです。

集団的自衛権に反対する緊急デモ行進(岩手県)
7/1 19:36 テレビ岩手
http://www.news24.jp/nnn/news8857693.html

政府は1日「集団的自衛権」の行使を限定的に認めることを閣議決定したが、盛岡市でこれに反対する緊急のデモ行進が行われた。
デモ行進には、いわて労連や市民団体などから約300人が参加し、盛岡市の中心部約1.3キロを練り歩きながら、反対を訴えた。
自民・公明両党の1日朝の正式合意を受けて政府は1日夕方、これまでの憲法解釈を変更し、集団的自衛権の行使を限定的に容認することを閣議決定した。
閣議決定を受けて、日本の安全保障政策は大きく転換する事になる。

***

この民衆の抗議の高まりに対するマスコミの報道姿勢にも多くの人々の注目が集まっていますが、「きちんと報道してくれている」という評価の高い「報道ステーション」の6月30日の報道をご紹介します。

【報ステ】首相官邸前のデモ映す 集団的自衛権 閣議決定前の報道 テレビ朝日 最後の抵抗【6/30】
報道ステーション 0630
https://www.youtube.com/watch?v=6GrqnOHzZVM

***

英語でデモについて報道している動画を二つ紹介します。
一つはCNNのもの、もう一つは「デモを報道していない」という批判が集中しているNHKの英語放送(NHK WORLD)です。NHK WORLD、頑張ってます!
ぜひ英語圏の友人に紹介してください。

Protests in Japan over constitution
CNN 2014.07.01 Tue posted at 18:13 JST
http://www.cnn.co.jp/video/13009.html

Protesters rally against new defense policy
NHK WORLD Jul. 2, 2014 - Updated 00:09 UTC
http://www3.nhk.or.jp/nhkworld/english/news/20140701_81.html

***

さてここからは、本日以降の抗議行動の紹介です。
まず次のサイトをご紹介します。かなりたくさんのデモ情報を載せてくれています。
とてもありがたい!ぜひここからご自分のお住いの地域での活動をつかんで参加してください!

デモ・抗議開催情報まとめ(TPP・改憲関連)
http://www57.atwiki.jp/demoinfo/m/

***

この「デモ・抗議開催情報まとめ」から本日の行動等の情報だけ以下にご紹介します。
なおすでに時間が過ぎているものもあります。情報が遅れて申し訳ないです・・・。

宮城県仙台市

仙台平和ビル前
集団的自衛権  反対の街宣予定です
7月2日(水) 午前8時
7月3日(木) 午前8時
https://twitter.com/yoshimimama7/status/482285554998853633

埼玉県越谷市

◆南越スタンディングのお知らせ◆
集団的自衛権行使容認の閣議決定に反対し、抗議のスタンディングを行います。
7月2日(水)13:00〜14:30
南越谷駅と新越谷駅の間(乗り換え通路)
プラカード持参で参加してね。
手ぶらでも大丈夫だよ。^ ^
みんなで抗議の声をあげよう!
https://twitter.com/ppaakkuu/status/482995392456294401

東京都官邸前

官邸前アクション
首相官邸前(東京メトロ千代田線・丸の内線・日比谷線 国会議事堂前駅3番出口すぐ)
7月2日(水)18時30分~20時
時間が18:30からに変更になっています。お間違えなく。
8月は6日(水)におこないます。
http://komacchauhito.blog.fc2.com/blog-entry-74.html

東京都池袋

7・2(水)池袋 被ばくから子供たちを守ろう! 
街宣第32回 19~21時 JR池袋駅西口広場
主催:子どもを守ろう水曜文科省の会
「避難の権利」の確立を。 除染の前に避難! 
国による移住補償、 自主避難者への公的支援を。
http://twipla.jp/events/99224 
https://twitter.com/kobukishinichi/status/482864001013911552

石川県

社民党・石川県連合は、集団的自衛権行使容認の「閣議決定阻止」にむけ「 連続・街頭宣伝行動」を開始する。
■香林坊「アトリオ」前 17:30~  
7月 2日 3日
■武蔵「エムザ」前   17:30~
7月 4日   
https://twitter.com/fumioshimizu/status/483393370107035648

富山県富山市

「与党協議で勝手に決めるな!集団的自衛権行使容認 反対緊急座り込み行動」
◎日時:6月30日〜7月2日、いずれも午前10時~午後4時
◎場所:県庁前公園
※リレートーク、署名活動などやります
https://twitter.com/himitsu_control/status/483766926271737856

京都府京都市

〈戦争する国〉への閣議決定絶対あかん!市民デモ@京都連日行動
自民公明両党は、閣議決定だけで憲法解釈を捻じ曲げ、日本を再び戦争の惨禍に巻き込む集団的自衛権(集団侵略)を強行しようとしています。
市民の力で解釈改憲と集団的自衛権を跳ね返せるか否か、来週1週間が大きな山場となります。
【〈戦争する国〉への閣議決定絶対あかん!市民デモ@京都連日行動】に参加し、絶対阻止の圧倒的世論を作りだしましょう。
◆7月2日(水)
 16:30公明党京都府本部(京都市下京区西七条北衣田町47 )申し入れ行動
◆7月3日(木)
18:30京都市役所集合 19:00より四条河原町までデモ行進
◆7月4日(金)
 18:30より京都タワー前街頭アピール
http://ameblo.jp/harinaosu/entry-11884602672.html

奈良県奈良市

●7月2日(水) 午後6時30分開会 近鉄奈良駅前
戦争する国づくり反対! 安倍内閣打倒!
7.2奈良県民集会
※7時10分よりパレード(油阪~三条通り~猿沢の池)

安倍政権は7月初旬の閣議決定を狙っており、事態は重大な局面に差し掛かっています。国民世論を急速に盛り上げ、戦争する国づくりにストップをかけましょう!

解釈改憲は裏口入学 元内閣法制局長官 阪田 雅裕さん
憲法9条の解釈を変えて集団的自衛権行使をできるようにすることは、日本が普通に戦争できる国になるということで憲法9条が法規範として何も意味がないものになります。
このような裏口入学とも言うべき解釈改憲は、立憲主義の原点に照らしてゆるされません。(6月12日付・しんぶん赤旗より)
主催 :憲法9条守れ!奈良県共同センター
連絡先℡: 0744-21-3101(奈良民医連内) 090-3999-9948(菊池)
https://www.facebook.com/osakademo/posts/665057466921979

兵庫県神戸市

7月2日に6時から三宮マルイ前で街頭宣伝
http://blog.zaq.ne.jp/kpeace/article/927/

山口県

7月2日(水)11時半から山口県徳山駅北口で、集団的自衛権行使容認の閣議決定に抗議する街頭宣伝をします。
お近くの方、ご参加ください。
https://twitter.com/fujiinaokojcp/status/483941702881669120

***

この一覧に載っていない情報を探しましたが、あと二つ把握しましたので載せておきます。

大阪府豊中市

●7月2日(水) 17:30~19時 豊中駅前広場
集団的自衛権行使容認に抗議!街宣
http://ameblo.jp/amebloacchan/

兵庫県川西市

●7月2日(水) 19:00~20:00 阪急川西能勢口アステ歩道橋
集団的自衛権行使容認に抗議!街宣
問合せ:090-2044-6106
主催:秘密保護法廃止をめざす会・川西・能勢
http://ameblo.jp/amebloacchan/

***

デモ情報ではないですが、尊敬する中村哲さんが、集団的自衛権について語った動画をご紹介しておきます。

中村哲氏:集団的自衛権とNGO:民間支援"30年"の現場から
TBS 報道特集 2014年6月21日
https://www.youtube.com/watch?v=mW1L2BuQc-0

***

みなさん。頑張りましょう。今の頑張りいかんで私たちの未来が決まります。
子どもたちを守るため、未来世代を守るため、そして私たち自身のすべてを守るために頑張りましょう!!

 

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明日に向けて(880)「蘆葦(あし)の歌」Song of the Reed・・・こんな時だからこそ観に来てください!!

2014年07月01日 15時00分00秒 | 明日に向けて(801)~(900)

守田です。(20140701 15:00)

今日はもう一つ、投稿します!台湾のおばあさんたちのドキュメンタリー映画を7月4日(東京)と7月6日(京都)に上映します!それぞれのお近くのみなさま。ぜひお越しください。
映画の名は「蘆葦(あし)の歌」。日本軍の性奴隷被害にあったおばあさんたちが、カムアウトして以降、心の痛みを乗り越え、尊厳を回復していく過程を追ったものです。絶対にお勧めです!ぜひご覧になって欲しい映画です。
出てくるおばあさんたち6名のうち上映までに4名が亡くなったため、おばあさんたちの最晩年を写したものにもなりました。「慰安婦」という「言葉」にとどまらない、実際のおばあさんたちの豊かで、お茶目で、素敵な横顔が溢れています。
人間はあれほどの被害をうけながらも、ここまで豊かに回復できるのかと心に強く、温かい風を吹き込んでくれる優しい映画でもあります。

当日は台湾から監督の呉秀菁(ウシュウチン)さんも参加されます。監督さんとおばあさんたちのサポーターの台北市婦女援助会の康淑華(カンシュウフア)さんも参加されます。お二人に発言してもらう予定です。
実は僕もほんの少しですがコメンターの一人として映画に出演しています。インタビューに応えたものです。30秒ぐらいでしょうか?
でも「日本人はこんな風に考えているのかと台湾で評判になった」と監督さんに教えてもらいました。ありがたいことです!

台湾の支援組織=婦援会の素晴らしいところは、もともと女性をケアしてきた団体であっため、性暴力被害者を癒し、痛みからの回復を助けるプログラムを持っていたことです。
それをおばあさんたちに提供し、おばあさんたちもそれを受け入れて、だんだんと自分の尊厳を取り戻してきました。映画はそのためのワークショップの舞台を中心に、おばあさんたちの回復の過程をおいかけています。

この問題、どうしても最初はおばあさんたちの辛い過去を聞くことから始まります。性暴力の場面であり、聴く側も辛く悲しいことが多い。おばあさんたちから少しでも痛みをとるために、みんなで分け持つ場面でもあります。
でもそれが前半だとすると、後半はそこから起ちあがってきたおばあさんたちとの交流の場であり、おばあさんたちが尊厳を取り戻していく場への立ち合いなのです。
とても感動が多い。おばあさんたちの優しさ、温かさ、そしてまた気高さと一方でのかわいさなど、刻々と変化していく中での、おばあさんたちのいろいろな顔を見ることができる場であり、また、おばあさんたちの心の回復力に感嘆する場でもありました。

性奴隷問題を扱った映画の中で、この後半部分に大きく焦点をあてた映画やシーンはあまり多くはないのではないかと思います。
実はそのため、監督さんは映画の感想をとても聞きたがっています。前半があまり登場してなくてある意味では異色でもあるからだと思います。
参加した皆さんに感想を聞きたいそうです。そのためにわざわざカメラマンも台湾からついてきます!ぜひ映画を観て感動された方はその内容を監督さんに伝えて下さい。

実は映画に出てくるワークショップ、もともとはクローズドな場でとくに男性の立ち入りを認めてこなかった場でした。
ところが婦援会と長らく一緒に活動してきた東京の柴洋子さんがおばあさんたちと紡いできた信頼関係の中から、私たち京都の支援グループも参加を認めていただき、やがて僕も何度か参加させてもらいました。
そのころはおばあさんたちの心の回復がずいぶん進んでいたこともあって、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。
中でも予告編の最初の映像に出てくる呉秀妹(ウーシュウメイ)アマととても親しくなり、僕ら夫妻は「日本の娘とその婿」みたいな感じで呼ばれていました。

でもそのシュウメイアマはもういません。映画の完成を待たずに2012年秋に亡くなってしまいました・・・。
そんなおばあさんたちの願いと祈りは「二度と若い人たちが自分たちのような思いをしないこと」です。わざわざ日本に出向いて辛い過去を話してくださったのもそのためでした。
おばあさんたちはそうして、私たち日本の人々、とくに若い人々をこよなく愛してくれました。
ぜひ映画館でそんなおばあさんたちの姿に触れ、おばあさんたちの思いをシェアして、この国の戦争への暴走を食い止める力をくみ取っていただければと思います。

以下、予告編のアドレスと、企画案内を貼り付けておきます。東京、京都の順番で掲載します。
(なお僕自身は京都会場のみに参加します。一言、感想を述べるつもりです)

【 蘆葦之歌 】慰安婦阿嬤的光影紀實 ☆電影首波預告☆
https://www.youtube.com/watch?v=V2lpKsdZi0g

*****

7月4日(東京上映)

台湾の日本軍「慰安婦」被害者たちの回復への道のり
「蘆葦(あし)の歌」Song of the Reed

沈黙し続けた女性たちが語り、笑顔を見せるようになった。
「慰安婦」にされた女性たちが家族に支えられ、台湾・日本の支援者との交流を通しながら歩んできた最晩年の日々を丁寧につづったドキュメンタリー。

■映画とお話■
内容:映画「蘆葦の歌」上映(婦援会制作、上映時間76 分)
トーク
呉秀菁さん(監督)
康淑華さん(婦援会執行長)
渡辺信夫さん(牧師・台湾の元「慰安婦」裁判を支援する会代表)
今回のドキュメンタリー映画でも、元「慰安婦」の実際だけではなく、それに関わるヴォランティアの働きぶりが考察できる。
被害者家族の間にも問題を理解させる婦援会の活動は進み、被害者の家族が、家族であることを隠さないように変化がかなり進んだ。( 渡辺信夫)

■開催日時と場所
日時:7月4日(金)
場所:明治学院大学白金校舎本館1253教室
〒108-8636 港区白金台1-2-37

■主催:明治学院大学キリスト教研究所/ 台湾の元「慰安婦」裁判を支援する会
■後援:明治学院大学国際平和研究所
〈問い合わせ先〉  明治学院大学キリスト教研究所
〒108-8636 東京都港区白金台1-2-37
電話03-5421-5210 FAX03-5421-5214 メールkiriken@chr.meijigakuin.ac.jp
申込不要 参加無料

地下鉄南北線&三田線
白金台駅  2 番出口 徒歩7 分
白金高輪駅 1 番出口 徒歩7 分
高輪台駅  A2 番出口 徒歩7 分
JR 品川駅 高輪口 徒歩17 分/
 都営バス「目黒駅前」行き「明治学院前」下車
JR 目黒駅 東口 徒歩20 分/
 都営バス「大井競馬場前」行き「明治学院前」下車

こちらからチラシが見れます。
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=10203095673531054&set=pcb.10203095677731159&type=1&theater

*****

7月6日(京都上映)

台湾の日本軍性奴隷被害女性たちのドキュメンタリー
蘆葦(あし)の歌」 Song of the Reed  京都上映会
(台湾映画/呉秀菁監督/76分/2013年/婦援会制作)

【台湾の日本軍「慰安婦」被害者たちの道のり】
 台湾ではおばあさんのことを親しみをこめて阿媽(アマー)と呼びます。

長い沈黙を破って語りだした阿媽たちの心の変化には、どんなかかわりがあったのでしょうか。
この映画は監督が、3年がかりで撮影した台湾の日本軍「慰安婦」被害女性6人のドキュメンタリーです。映画に登場する6名の阿媽のうち、上映までに既に4名が亡くなりました。
台北市婦女社会福利事業基金会(通称・婦援会)は1996年から被害女性を支えるプログラムとしてセラピー・ワークショップを行ってきました。
ヨガや絵画、料理、演劇など、年に数回開催され、阿媽たちは1泊旅行も兼ねたワークショップに行くのがが楽しみでした。
そのワークショップの貴重な最後の3年間の様子、阿媽たちを支えた家族との関係、台湾や日本の支援者との交流などが記録されています。
私たち京都実行委は2006年より、阿媽たちとの交流を重ねてきました。尊厳あふれる阿媽たちの姿を、ぜひ多くの人に見てほしいと思います。

2014年 7月6日(日曜日) 18:00開場 18:20開始
ひと・まち交流館 京都  第5会議室 (河原町五条下ル)

京阪電車「清水五条」下車 徒歩8分/市バス4,17,205号系統「河原町正面」下車
参加費 1000円
※台湾より婦援会、監督も参加予定です。
主催 旧日本軍性奴隷問題の解決を求める全国同時企画・京都実行委
welcomeharumoni@hotmail.com
 
こちらからチラシが見れます。
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=10203095675091093&set=pcb.10203095677731159&type=1&theater

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明日に向けて(879)閣議決定による改憲など認められるわけがない!怒りをうたおう!(報道をまとめました)

2014年07月01日 10時00分00秒 | 明日に向けて(801)~(900)

守田です。(20140701 10:00)

人と平和を愛する心を著しく欠落させた安倍政権と、大半の党員・支持者を裏切った公明党幹部により、本日、夕方からの閣議決定による憲法改悪が行われようとしています。
すでに朝7時半から与党協議が行われ、「合意」がなされてしまいまいた。この下でそれぞれに「党内の了承手続き進め」本日夕方に閣議決定が強行されようとしています。
こんなこと、認められるわけがない!みんなで大きな声で怒りをうたましょう!憲法9条を、平和を、守りましょう!

昨夜、東京の首相官邸前には4万人の人々が詰めかけて抗議のデモを行いました。デモは深夜0時を過ぎても続いてたそうです。
今日も緊急行動が呼びかけられています。東京方面の方、ぜひご参加下さい。呼びかけを掲載します。
京都市内での抗議行動の呼びかけも貼り付けます。僕もできるだけ参加します。
その他、各地で同様の取り組みがあると思います。閣議決定などなされたって憲法違反そのもの。私たちの力で覆しましょう!

***

7月1日(火)に臨時閣議で閣議決定!急遽1日も17時から緊急大規模抗議!
解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会 戦争をさせない1000人委員会
http://got.angry.jp/0630/

〈戦争する国〉への閣議決定絶対あかん!市民デモ@京都連日行動
http://ameblo.jp/harinaosu/entry-11885288296.html

***

各地の頑張りを互いに知って自分たちを勇気づけるために、昨日の様子を伝える報道をご紹介します。まずは独立系のIWJから。続いてYouTubeへの投稿を貼り付けます。
マスコミでは毎日新聞が良い写真を提供してくれています。写真特集のアドレスを貼り付けておきます。

***

「戦争反対」「憲法守れ」「安倍はやめろ」 7月1日閣議決定直前、官邸前で集団的自衛権反対の抗議
IWJ 2014/06/30
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/149563

安倍政権による集団的自衛権の行使容認をめぐり、7月1日の閣議決定が迫る中、その前日6月30日、首相官邸前で大規模な反対抗議行動が行われた。抗議は17時半から23時半まで続き、約4万人が「安倍はやめろ!」「戦争反対!」「憲法守れ!」とシュプレヒコールをあげた。
IWJはメインCh5、6、8の3カメラを使い、様々な角度から抗議の模様を中継。記者による参加者へのインタビューを行い、多くの市民の声を伝えた。

【官邸前・集団的自衛権】2014.6.30官邸前抗議の群衆?その1
2014/06/30 に公開
https://www.youtube.com/watch?v=fIFiWwAwCg8#t=110

【写真特集】集団的自衛権:「憲法守れ」…官邸前に押し寄せる人の波
毎日新聞 2014年06月30日
http://mainichi.jp/graph/2014/07/01/20140701k0000m010082000c/001.html

***

テレビニュースで動画が載っているものをご紹介します。TBSが「過去最大の官邸前デモ」と紹介しています。
また昨日のものではないですが、NHKが6月27日にきちんと反対行動を報道していたことを知りました。動画がYouTubeにあがっていたのでこれも貼り付けます。

***

“集団的自衛権”に反対、過去最大級の官邸前デモ
TBS Newsi 2014年7月1日(火) 5時7分
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2238214.html

30日夜、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈の変更に反対する大規模なデモが総理官邸前で行われました。
30日午後6時半ごろから行われたデモには、主催者の発表で1万人を超える人が集まり、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定を行わないよう訴えました。集まった人の中には、『twitter』などSNSを見て参加したという若者の姿もみられ、デモは午前0時過ぎまで続きました。
「憲法は何のためにあったのか、それが守られてないのはおかしい」(デモ参加者)
「閣議決定が行われたとしても、国民は認めてないということを示したい」(デモ参加者)
 警視庁によりますと、30日のデモでけが人や逮捕者は出ていないということです。

官邸前で抗議デモ 集団的自衛権の閣議決定反対で深夜まで【動画・画像】
The Huffington Post
2014年6月30日 23時26分

http://www.huffingtonpost.jp/2014/06/30/jieiken-demo_n_5543404.html

6月30日の夕方から深夜にかけて、首相官邸前で市民団体などによる抗議デモが開かれた。
憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認を、7月1日に閣議決定する方針が固まったことを受けて、市民団体「解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会」と「戦争をさせない1000人委員会」が主催した。「解釈改憲、絶対反対」「集団的自衛権はいらない」などと訴えた。
7月1日にも同様のデモを予定。ネット上には多数の写真がアップされている。

集団的自衛権 来月1日閣議決定
NHK NEWS7 2014年6月27日
https://www.youtube.com/watch?v=3OznKnPERWc
(NHKのリンクがすでに消えているためYouTubeから TBSニュースバード映像もあり)

集団的自衛権 首相官邸前で抗議活動
NHK 6月30日 22時20分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140630/k10015631441000.html

憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認に反対する人たちが、総理大臣官邸の前で緊急の抗議活動を行い、政府に対し、行使を容認する閣議決定を行わないよう訴えました。
30日午後6時半から総理大臣官邸前で行われた緊急の抗議活動には、主催者の発表で、1万人を超える人たちが集まりました。
参加した人たちは、憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を容認する閣議決定に向けて政府・与党内の最終盤の調整が続くなか、「憲法を壊すな」「安倍総理大臣は国民の声を聞いて」などと訴えました。
抗議活動には、若者や学生たちでつくる複数のグループがツイッターなどを通じて同世代の人に参加を呼びかけたということで、若者の姿も多く見られました。
19歳の男子学生は「集団的自衛権の行使容認によって、海外で戦闘するような事態になりかねない。友人に自衛隊員がいるため、ひと事とは思えず、もっと関心が高まるよう声をあげたい」と話していました。
また、22歳の会社員の女性は「友人の中には、集団的自衛権についてよく分からないという人も多い。政治家の言葉だけに左右されないよう、まず事実を知って自分の意見を持って欲しい」と話していました。

***

海外でもどんどん報道が始まっています。
ロイターが記事を流しており、これをマレーシアの独立系ジャーナルが掲載しています。他国でもさまざまに掲載されていると思います。
THE JAPAN TIMESも動画まで掲載しました。英語を使えるご友人にぜひこれらの情報を伝えてください。

Thousands denounce Japanese PM Abe's security shift
REURTERS Mon Jun 30, 2014 1:58pm BST
http://uk.reuters.com/article/2014/06/30/uk-japan-defense-idUKKBN0F519A20140630

Thousands march in Japan to denounce Abe’s military shift
The Malay Mail Online
http://www.themalaymailonline.com/world/article/thousands-march-in-japan-to-denounce-abes-military-shift

Thousands get behind Article 9 in last-ditch rally at prime minister’s office
THE JAPAN TIMES Jun 30, 2014
http://www.japantimes.co.jp/news/2014/06/30/national/politics-diplomacy/thousands-get-behind-article-9-in-last-ditch-rally-at-prime-ministers-office/#.U7IGXcuKB9A

***

その他、幾つかの記事を載せておきます。
新潟で反対集会に80人、奈良駅前で80人の座り込みが伝えられていますが、地方紙を細かく見て行けばもっとたくさんのデモが出てくるでしょう。僕のいる京都でも活発に行われています。
なお、情報量が多くなりますが、これらの記事は一定期間経つとネット上からは消えて行くため、記録のためにも残しておきます。
それぞれで各地の行動に参加しましょう!

***

集団的自衛権 行使容認反対の集会
新潟日報モア 2014/06/30 11:18
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20140630120937.html

政府が集団的自衛権の行使容認のため憲法解釈変更の閣議決定に踏み切ろうとしている中、県内では政府の姿勢に反対や疑問の声が次々と上がる。29日には新潟市中央区で市民が集会を開き、集団的自衛権の問題点を考えた。講演した日本体育大の清水雅彦教授(48)=憲法学=は、行使を容認すれば国内でテロが発生する危険性を指摘し、国民一人一人が政府に対して反対の声を上げるべきだと訴えた。
集会は市民団体でつくる実行委員会が主催し、約80人が参加した。
清水教授は「自衛隊だけでなく、私たちの命も危険にさらされる」と問題視。「集団的自衛権の行使を認めた場合、米国の対テロ戦争に加担する事態につながりかねず、(相手から敵対視され)日本国内でテロが発生する可能性がある」と考える。
戦時のシーレーン(海上交通路)での機雷掃海をはじめ、国連の集団安全保障に基づく武力行使についても政府は限定的に容認する構えだ。清水教授は「国際常識で言えば、どこかの国が機雷をまいて関係ない国が除去したら戦闘行為と見なされる。集団的自衛権の名の下で日本が機雷除去をしても同じ。相手からすれば戦闘行為で、反撃を受ける可能性がある」との見方を示した。
さらに「国権の最高機関は国会。政府が行使容認を目指すなら、選挙の争点にして国民に問うべきだ」と強調した。
講演を聴いた村上市の大学生の女性(22)は「第2次世界大戦前と同じような状況で、怖さを感じた。集団的自衛権について、しっかり考えたい」と話した。

集団的自衛権:「憲法守れ」…官邸前で2委員会が反対集会
毎日新聞 2014年06月30日 20時55分(最終更新 07月01日 06時52分)
http://mainichi.jp/select/news/20140701k0000m010082000c.html

集団的自衛権の行使容認に反対する市民団体「解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会」と「戦争をさせない1000人委員会」は30日夜、東京・永田町の首相官邸前で相次いで集会を開いた。他のグループも両団体に呼応し、官邸周辺の歩道は一時、市民で埋め尽くされた。参加者は声をからして「集団的自衛権いらない」「憲法守れ」とシュプレヒコールを繰り返した。
集会に参加した東京都大田区の会社員、石川由美子さん(56)は「国民的な議論をせず、勝手に憲法解釈を変えて戦争できる国にすることは絶対に許せない」と話した。
両団体は自衛隊発足60年となる7月1日、国会周辺で反対集会や記者会見を開き、抗議の声を上げる。【野島康祐】

地方190議会批判 集団的自衛権 広がる「反対」「慎重に」
東京新聞 2014年6月29日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014062902000124.html

安倍政権が目指す集団的自衛権行使容認の閣議決定に対し、地方議会で反対、慎重な対応を求める意見書を可決する動きが急速に広がっている。本紙の調べで、今月だけで少なくとも百二十超の議会に上り、これまでに可決済みは百九十(二十八日時点)となった。自民党会派の賛同も目立つ。閣議決定を急ぐ政府と、それを懸念する地方の溝はさらに広がった。 (関口克己)
本紙の三月末時点での集計では、同様の意見書は約六十あった。だが、安倍晋三首相が五月十五日、行使容認を検討する意向を記者会見で表明すると、それに抗議する形で議決の動きが勢いを増した。
都道府県レベルでは長野、岐阜両県議会がいずれも六月に慎重審議を求める意見書を可決。市町村議会では三十二都道府県の百八十八に増えた。最多は長野県で、県議会のほか四十五市町村となった。自民党県連が県内市町村に意見書提出要請をした岐阜県は、九市町村となっている。
逆に、全国千七百八十八の自治体で政府方針を支持する意見書は一つもない。
東日本大震災で被災した福島県南相馬市議会は十九日、自民系会派を含め全会一致で容認反対を議決。「震災と原子力災害で助けられた自衛隊員が海外に出て武力を行使することは容認できない」と訴えた。
二十五日には、自民党の石破茂幹事長のお膝元となる鳥取県境港市議会も、行使容認反対の意見書を可決した。自民党の高村正彦副総裁は二十七日、相次ぐ意見書可決に「地方議会も日本人であれば、慎重に勉強してほしい」と反論したが、与党は協議開始から一カ月余りで結論を出そうとしている。

奈良)集団的自衛権の行使容認反対、80人座り込み
朝日新聞 2014年7月1日03時00分

集団的自衛権の行使容認に反対する座り込みが30日、奈良市の近鉄奈良駅前であった。
市民団体「秘密保護法反対県実行委員会」が主催し、約80人が参加した。安倍政権が7月1日にも憲法解釈を変えて集団的自衛権を使えるようにする閣議決定をするのに合わせた。
参加者らは「解釈で9条をこわすな」などと書かれたプラカードを持って計4時間座り込み、「行使容認は日本を再び戦争のできる国にする危険な行為」「自分や家族の問題として考えて」などと訴えた。(浦島千佳)

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