今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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ペトリカラー35は久しぶりの巻

2025年03月03日 18時00分00秒 | ブログ

久しぶりのペトリカラー35ですけどね。カメラ市に間に合わせたかったのですけど。汚れ放題でしたけど作業前に清掃をしました。PASSEDシールが貼られたままの輸出向けフィート機のブラックモデルです。

シャッター羽根の張付きで不動が多いシャッターですがこの個体もです。海外帰りのためかレンズは曇りもなくきれい。未分解機と思いましたが良く見るとレンズリングのすり割りが傷になっていますので分解されています。

シャッターの洗浄注油をして行きますが、カム板とシャッターダイヤルとの合いマークがひと歯違っていない?

 

スローガバナーを洗浄して戻します。

 

 

トップカバーを開けます。シューレールが腐食気味、巻き戻しレバー下のリングナットも錆びついて回りません。

 

まず、フィルムカウンターのカバーを外しておきませんと無意識に触って曲げてしまうので取り外しておきます。ファインダーの清掃と各ギヤの清掃注油。

 

対物レンズ2枚の間の清掃は困難ですので前側を取り外して清掃します。

 

その他、各部の清掃注油などでトップカバーを閉めます。ゴムのローレットはピントリングかと思いきやASAダイヤルなんですね。

 

和製ローライ35などとも言われますが、それほど共通点は無いと思いますね。サイズは102X65X44 (397g)だそうですけど、ローライ35の幅は約99mm(ストラップ金具含む)とほとんど同じかと思うと実際にはペトリカラー35の方が完全に一回り大きいです。

レンズのくり出しノブは使用によるギヤの摩耗と複数のギヤを連動させる設計なのでバックラッシュが大きいのが気になる。

 

電池はローライ35と同様で裏蓋を外さなくては電池交換が出来ない。

 

売は1968年7月だそうで、それまでのペトリ標準とは一線を画す意欲作と思います。湿度の低い北米辺りにあったためかレンズやミラーなど光学系の状態は大変良い個体でした。

 

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