今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
(お問合せ)tomytmzk@titan.ocn.ne.jp
 

CP+(シーピープラス)の会場へ行って来ました

2013年01月31日 18時55分57秒 | インポート

Img_2221 天気と体調が良かったので、横浜のパシフィコ横浜で開催されているCP+のプレミアにいって来ましたよ。JP桜木町駅からは、かなり歩きますね。動く歩道は最初だけで騙されちゃいましたね。ということで、やっと会場にたどり着きました。

Img_2220 午前中はプレミアで、会場のこみ具合はそれほどではありませんでしたが、午後の一般入場者の頃は、入場制限をしている盛況でした。海外、特に中華系の来場者や報道関係者の姿が目に付きましたね。

Img_2214 さっそく、JHTジャパンポーツールさんのブースに直行です。シリコン製のカメラカバーが目に付いていましたね。MazKenさんも説明員で頑張っていますよ。

Img_2166 あらら、どこかで見たような、ウチのPEN-FTがありましたよ。

Img_2167 JHTの笹部さんとMazKenさんのツーショット。いつもお世話になります。

Img_2178 ここからは、有力ブースの風景です。新製品もいろいろあったようですが、短時間では理解できないので、さ~っと見てきました。興味のある方は会場まで足をお運びください。なにやら後ろに、きれいなモデルさんが見えていますね。じゃ、寄っていこっと・・

Img_2176 LUMIXは専用のステージを用意して頑張っていましたよ。何を撮りに来たのか忘れつつありますが・・

Img_2212 こちらのモデルさんのドレスは実物の方がきれいでしたよ。

Img_2179 ちゃんと目線をくれるのね。さすがプロですね。

Img_2180 ペンタックスはリコーグループかぁ。こちらも盛況でしたよ。

Img_2213 Q10のカラーバリエーション展示。自分好みが見つかりますね。

Img_2183 ニコンは格調高い雰囲気・・

Img_2186 キヤノンはスピーチに人だかりが・・

Img_2187 おっと、オリンパスさんも頑張っていますよ。

Img_2188 一生懸命に撮影をしている方。。

Img_2197 結局PENってことですか。

Img_2198 ブラックのPEN-FTもありますよ。

Img_2199 勿論PEN-Fだって。

Img_2192 このカメラは防水カメラですか?

Img_2190 プレミアでは、報道関係者が多くて、実際にカメラに触っている方は少ないです。触り放題です。

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キャノンのモデルさん控えめなようで・・

Img_2201 フジフィルムのブースです。X100に人だかりが・・

Img_2202 エプソンはレーシングカーを持ち込んで、キャンギャルスタイルです。

Img_2204 タムロンは私も使っています。18-250をアピール。

Img_2207 ハッセルの新製品でしょうか? 中華系のプロカメラマンが盛んにシャッターを切っていましたが・・

Img_2217 ここら辺に来ると、疲れちゃいましたね。良くわかんない・・

Img_2224 ざっと回って2時間でしたが、体力が無くなって帰路に着きました。日本丸は改装中なのかな? 会場の雰囲気が伝わりましたでしょうか? みなさんも来場の節は、JHTさんのブースにお立ち寄りをしてください。


PEN-FT三兄弟のオーバーホール

2013年01月28日 19時32分11秒 | インポート

Dscf037903 スポーツマチックは風防の到着を待っていますが、次の作業のPEN-FT 3台のオーバーホールを始めます。と、その前に、北海道のINOBOOさんからそそのかされていた戦艦大和を買ってしまいました。「世界の軍艦コレクション」のシリーズ1番目で、1/1100スケールのダイカストモデルとしては、初回価格990円はお値打ち物だと思います。現代は、コンピュータの3D設計ですから、プロポーションも大変良い出来だと思います。特徴的なバルバスバウや46サンチ主砲などの雰囲気も良いですね。しかし、良く見て買わなかったので、マストがまっすぐに立っていました。失敗した・・対空機銃座を増設した、末期の姿を再現しているようです。

Dscf037904 艦橋最上部には電探と日本光学が製作した15m基線長の測距儀があります。艦首に菊の御紋章、艦尾には零式観測機が搭載されています。残念ながら、内火艇は載っていませんね。敵機に対し三式弾発射で初弾命中の精度も対空防御が弱く、戦闘機援護の無い巨大戦艦の末路は悲惨なものでした。すでに、シリーズ2の航空母艦赤城が並んでいましたけど、価格はなんと倍以上。初回は安くしてシリーズを売ろうと言うビジネスモデルですね。欲しい艦種ですが、甲板の日の丸が気に入らないので買いません。欲しい方は本屋さんに急げば大和はまだ手に入ると思います。

http://www.gunkan-collection.jp/

Dscf038203 いつも修理作業用の工具や材料でお世話になっていますジャパンホビーツールさんからご招待状を頂きました。カメラと映像のイベント、CP+(シーピープラス)にJHTさんが出品されるそうです。場所はパシフィコ横浜で、1月31日(木)から2月3日(日)までです。MazKenさんもプロデュースされるJHTさんのブースに是非ご来場ください。(うちからPEN-FTも出ています)くわしくはオフィシャルウェブサイトまで。

http://www.cpplus.jp/aim/index.shtml

Dscf038301 で、FTに戻りますが、まず、#1610XXという、初期型からはじめています。特に致命的な部分はありませんが、古いだけに、汚れの堆積やハーフミラーの劣化など、光学系のダメージが大きくあります。本体を洗浄してモルトを貼ってから組立に入ります。

Dscf038003 ちよっと待った。画像を忘れていました。この画像が無いと繋がらないので・・・分解をしているところですね。今となっては無くても良いけどM接点のリード線が引きちぎられていました。なんと乱暴なことを・・・

Dscf038401_2 で、この画像に繋がります。初期型としては珍しく、シャッターユニットは磨耗も無く良好な状態でした。分解洗浄のうえ組み立ててあります。スローガバナーは改良前ですが、スローは安定しています。電池室とM接点のリード線を交換してあります。ハーフミラーはダメ。しかし、プリズムのコーティングは良好な状態で残っていました。

Dscf038501 しかし、古い個体ですので、ルーペのレンズにはカビが発生していました。カビは清掃出来ましたが、バルサムの外周から剥離が始まっています。ここら辺りが初期型ですねぇ。初期ですから、レンズ押さえはリングネジです。その後、Cリングに簡略化されます。

Dscf038601 で、このように組立はほぼ終了。巻上げも初期型特有の滑らかな軽さで好ましい状態です。露出計の基板は半固定抵抗2個が使われている頃です。後は調整をしながら最終仕上げをします。残り2台の作業がありますので、特に問題の無い組立に就いてはUPを省略させて頂きます。


CITIZEN SEVEN STAR V2 23J のレストア

2013年01月24日 22時58分43秒 | インポート

Dscf036905 今日、明日と定期の検診に出掛けていまして、作業が進んでいません。帰宅してからの作業です。まとまった時間が取れないときには時計をやりますね。この時計は、シチズンのセブンスターV2と言うモデル。なにかタバコの名前みたいですが、シチズンは、スターとかセブンなどが付くモデルが多いです。この時代は、数字、特にセブンがナウい言葉で、テレビのヤング720とか、東芝のトランジスタラジオがヤングセブンだったですよ。ジェリー藤尾がテーマ曲を歌って、海にヨットが浮かぶ、そんなシーンのコマーシャルがあったっけ。♪ヤンヤンヤンヤングセブンは七色の・・というやつだ。お話しが逸れました。で、いつもセイコーの時計を分解している目には、非常に難しい構造ですが、自動巻き機構などはがっちりとした作りで、これはセイコーよりも高級なメカに見えますね。セイコーが、極力、部品点数を減らして、ダレでも組めるように設計されているとすると、シチズンは、技術者がやりたいように設計したような機械かな。とにかく、メーカーによって、これだけ設計思想が違うのは興味が湧きますね。この個体は、どういうわけか、過去にカレンダーのメカが取り外されて欠品しているため、カレンダーが動かないというものです。困ったことに、カレンダーの位置が、文字盤の12時に出る特殊なタイプですので、部品の調達も簡単ではありません。ピンセット先の回転錘のベアリングがかなり磨耗をしてガタが大きいです。

Dscf037002 ピンセット先の日送り車と伝え車も欠品していますので、調達した部品で組んで行きます。

Dscf037103 日車を載せています。こちらの部品とバネも全て失われていました。どこかの部品に不具合が生じたために、関連部品を全て取り去ったということでしょうか? 日車押えのビスも欠品しているところがあります。日車は、12時位置で数字が正立して見えるスペシャルですね。

Dscf037203 裏返し。セイコーとは全く異なったレイアウトです。香箱車の下にも歯車が入ります。

Dscf037304 これで組立は完成です。受けが1枚ものなので、ホゾを入れるのには少々手こずりました。右下部分が自動巻き機構。剛性が高そうで、セイコーの56系とは段違いです。慣れていないこともありますが、シチズンの機械は、非常に高級な作りで、組立の難易度も高いと思います。でも、セイコーを抜けないのですよね。ケーシングは、明日やりますね。

Dscf037702 カレンダーのテストをしてみます。この機械は、日車と曜車共、瞬時に切り替わります。なかなか高級な性能ですが、メカは複雑になります。で、問題が発生。日車の早送りが空回りをする時があります。分解ししてみると、カムの位置が低くて日車の歯と噛み合いません。原因は、カムの下にある歯車と地板が回転摩擦で磨り減って低くなっているためのようです。仕方がありませんので、スペシャルワッシャーを製作してゲタを履かせて対応しています。画像の日車に載っているカムは、この個体のカムより厚みが厚く作られています。たぶん、ここがウィークポイントで改良されているのではないかと思います。そもそも、この個体がカレンダー機構を取り去られた原因は、日車の早送りが出来ないために、用を成さないために撤去されたのではないかと推測します。

Dscf037403 曜車をセットしたところ。SUNDAYの赤が随分と退色していますね。顔料が悪いのか、セイコーでは珍しい劣化具合です。傷も多く、中央のCリングも変形が激しいですから、あまり丁寧な分解は受けていない個体です。

Dscf037804 文字盤を取り付けて針を入れますよ。こちらも、変形をしており、針同士のクリアランスを確保するのが難しいです。

Dscf037902 ケースに収めて、回転錘を取り付けています。ベアリングのガタが大きいので、粘度の高いオイルを塗布してあります。

Dscf038002 で、こんなお顔をしている時計です。12時の位置にカレンダー窓がある、珍しいデザインですね。セイコーの場合は、3時位置にコンビで配されているのが基本ですが(その他もあります)シチズンは、いろいろな位置にデザインをするのがお得意のようですね。手巻き付きで、カレンダーは瞬時の切り替え。ケースの風防もガラスですから、セイコー5よりは高級なメカですね。

最初にお書きしました「東芝ヤング7」の唄をYouTubeで見つけました。50年ぶりぐらいに聞いて感動しましたね。また、作詞は前田武彦氏だったとは知りませんでした。永六輔の土曜ワイドにゲスト出演をするようになってすぐにお亡くなりになったのは残念でした。歌手のジェリー藤尾氏は、いろいろ問題を起こしたのか、最近は見かけませんね。「遠くへ行きたい」は彼でなければピンときません。ソノシート音源の4分ぐらいから聞いてみてください。いまだに記憶に残る良い曲です。

http://www.youtube.com/watch?v=Os1bb1P4OYc

Dscf038102 シチズン・セブンスターは、大阪のご常連さんのお友達の時計だそうで、時計屋さんに修理依頼をしても断られた時計ということです。純正部品が入手出来ない現状では仕方がないのでしょうね。で、ご常連さんからも、いつものセイコー、スポーツマチックのご依頼を頂いていましたので、手持ちの中から文字盤が変わっている珍しい個体を選んで仕上げています。機械の組立は、いつもと同じなので省略。この個体は、機械は、一度のO/Hも受けていないきれいな機械でした。文字盤にインデックスの無い、変わったデザインです。針を取り付けますが、インデックスが無いので、位置が合わせにくいですね。

Dscf038202 ケースは小傷があるのは仕方ありませんので、リューターで研磨してあります。日送りボタンの穴には大量の汚れが詰まっていましたので、超音波洗浄をしてあります。グリスを塗布してボタンを取り付けます。風防ガラスは細かなクラックと黄変がありますので、交換したいところですが、すでに純正部品と社外部品共、入手は不可能でしたので、他の機種の流用品を手配してあります。風防が到着後にケーシングをします。


三光製ではない片耳のPEN

2013年01月21日 22時50分38秒 | インポート

Dscf037202_2 いわゆる三光PENの特徴を有しない、以後の両耳PENとの間の製造と位置づけされる片耳PENですね。古い個体にしては、保存状態は非常に良いと思います。裏蓋に露出換算表が接着剤で貼り付けられています。すでにシボ革の材質は劣化をしており、アルコールであっても変色退色の可能性がありますので、剥離は慎重にしなければなりません。

Dscf0374021_2 ファインダーのミラーが2枚脱落しています。樹脂に対しては長期の接着保持はきびしいのです。駒数ガラスにすり傷があります。これは、駒数針とのクリアランス調整を誤っているためです。↓の部分がへこんでいます。惜しいですね。なるべく修正をすことにします。

Dscf0376011_2 駒数ガラスは研磨してありますが、同心円状の傷は深いですから残ります。完全には、新品と交換するしかありません。下角のへこみは、気にならない程度には修正出来ていると思います。ジィーっと見ちゃダメ。夜目遠目。余談ですが、極初期(或いはプロトタイプ)のトップカバーは、駒数ガラスの外周部分の段差を表現するために別パーツの接合となっているものを見たことがあります。恐らく、プレスがきれいに絞れなかったのでしょう。

Dscf037801_2 本体関係の部品は、殆ど後期の工場製と同じ仕様になりつつあるという構成です。シャッターユニットと本体を留めるビスの頭も、すでに大きく改良されています。

Dscf037901_2

殆ど使われなかった個体でしょうね。レンズは後玉が曇っていました。経験的に、この頃の曇りはまず手遅れですが、この個体は拭き上げできれいになりました。ラッキー!!

Dscf038001 一緒に、単体のセルフタイマーが付いて来ました。私も同じ物を所有していますが、鉄道の踏み切りにある警鐘みたいでユーモラスな動きをします。メンテナンスをしておきますが、腕時計から見ると、ずいぶん頑丈な作りだこと。しかし、PENはレリーボタンのストローク調整が出来ませんので、このピンの長さでは正常に作動しないと思いますよ。

Dscf038101 遅延装置の教材模型のようながっちりとした作り。置時計ぐらいのサイズでしょうか? 洗浄、注油をしておきます。

Dscf0382011 で、こんな具合になりました。裏蓋のシールも剥離してあります。製造過程の変化を知るうえで過渡期的製品ですから資料価値がありますね。


Seiko Sportsmatic 5 DXのオーバーホール

2013年01月18日 22時58分21秒 | インポート

Dscf036803 PEN-FTの作業が続くのですけどね。ちょっと難儀なやつが居ましてね。疲れちゃいましたので、気晴らしに、いつものセイコー・スポーツマチック5DX 25石のオーバーホールをして行きます。この個体の製造時期は1965年10月の製造です。特に美品というわけではなく、年代相応の状態ですが、機械は問題なくよろしいと思います。同じ年月の誕生日の方、或いは同時期のPENを愛機としていらっしゃる方など、機械式腕時計を所有してみたい方の入門用として如何でしょうか? 完成後は、ご希望があればお譲りします。予定価格12.000円。

tomytmzk@titan.ocn.ne.jp

Dscf036904 機械としては保存状態は良好で、特に問題はない個体ですので、いつものように洗浄した後、組み立てて行きます。この機械は、受けのホゾ穴がピタッと決まって気持ちが良いです。

Dscf037001 分解洗浄をしてグリスアップをした香箱(ゼンマイ)を載せて行きます。

Dscf037101 今回は画像が少ないよ。文字盤と針を取り付けています。曜車は部分的に変色がありますが、今回はオリジナル(漢字)をそのまま使っています。ケースと風防は研磨してあります。ラグが太くてがっちりとして、いかにも60年代のデザインです。

Dscf037201 タイムグラファーにより、歩度調整をしています。中々良いところに収まってきました。自動巻き機構と回転錘の取付け、Oリングパッキンは新品と交換しています。

Dscf037301 ケーシングを完了したところ。現在、私が愛用しているスポーツマチックと機械は同一ですが、ケースや文字盤などの仕様が少しずつ異なります。このほかにも沢山のデザインが存在します。精度は、私のものより正確に作動していますね。この後はベルトを装着します。

Dscf037401 ↑の私のモデルはケースのラグ幅が19mmですが、この個体は現在では一般的な18mmなんですね。見かけのデザインは殆ど変わらないのにね。この頃の自動巻きは流行りもあってケースががっちりとしています。防水時計となって金属ベルトが標準の設計ですから、皮ベルトは厚みのあるタイプで無いと似合いません。今回は5mm厚のバイソンをチョイスしておきます。この個体は76系のファイブDXで7619Aというキャリバーを搭載しています。製造は第二精工舎(亀戸)です。

Dscf037302 同じ時代のPEN-Fと2ショット。スポマチを腕に嵌めて、PEN-Fを使うなどは乙なものですね。76系は、カレンダーの日にちを切り替えるボタンが、リューズの隣りに付いているのが特徴です。

Dscf037501 裏側です。裏蓋には防水時計を誇示するため?のイルカのマークがプレスされていますが、使用による摩滅で消えている個体が多いのですが、この個体は残っていますね。7619-7010 「7619」は搭載機械、「7010」はケースの種類を表しています。ご希望の方がいらっしゃいましたらご連絡をお願いします。tomytmzk@titan.ocn.ne.jp

Dscf037102 すべてLM(ロードマチック)左の2つは同じモデルで、昔所有していたセイコー5 DX 21石とイメージ的に近いモデルです。当然、セイコー5より薄型です。

Dscf037701