ご常連さんからPEN-EES-2のリクエストを頂いておりました。中古屋さんを回っても、なかなか見つからないのだそうです。先日、私も新宿の中古屋さんを見て回りましたが、やはり見つけることが出来ませんでした。元々、「S」の生産数は通常のEEに較べて少なかったと思いますが、ファンの方の手元にあって流通量が少ないのかも知れませんね。と言うことで、うちの在庫の中から見つけてきました。いつの間にかEE系だけでも200台程度は在庫していますので、どこに何があるやら・・・新品同様の美品というわけには行きませんでしたが、この個体なら、そこそこきれいでしょ。すでに分解洗浄を済ましていますので、この機種で一番手間の掛かるモルトを貼って行きます。
EE2になると本体の上下にモルトが貼られるようになりますが、裏蓋蝶番式となりましたので当然とも思えますが、裏蓋の構造が、F系のような二重構造ではなく、プレス1枚ものということで遮光性に劣る点も見逃してはいけませんね。まぁ、いいや。苦手なモルト貼りを終えてスプロケット、スプールの2軸と駒数ユニットを組み込んだところ。次はシャッターユニットをOHして行きます。
シャッターの状態は基本的に良好でしたが、絞りユニットやガバナー関係が長期に使用されなかったための固着を起こしていますので分解洗浄をして組立をします。
シャッターユニットが完成して本体に組み込んでいます。レンズはカビやクモリは一切無く、完全な状態です。メーターのEE精度や絞りの具合を見ています。
EEメーターの感度を調整しています。指針カム山位置が僅かに低いため、抵抗を入れ替えます。収縮チューブで絶縁しておきます。
このように完成しています。EE系も急速に個体数を減らしていますので、EES-2などの人気のあるタイプで良好なものは少なくなっています。みなさんも意識的にEE系を保存するようにして行きましょう。
ジャンクから復活したスモールセコンドですが、ケースの状態が最悪です。材質が真鍮のため腐食が激しく多数の孔が開いています。PEN-Wと同じ状況ですね。試しに軽く研磨をして見ました。深いピンホールは取りきれていませんが、材質が真鍮のため研磨は容易ですから磨きを掛けてニッケルメッキ→金メッキにでもしてみようと思います。(針が入手出来た場合ですが)