ここ数日外出はしていなかったのですが、昨日近くの公園横を通りましたら桜が満開になっていてびっくり。今年はいつまでも寒さが続いて部屋に籠っていると季節の移り変わりが分からないですね。作業は通常作業が続ていてますが、特に書くことも無いんですね。まず、ローライフレックスⅣですが、ローライキンと同じフィルムカウンターが付いていますがオリジナルなのかな? しかし、ボタンを押してもカウンター●が進みません。分解洗浄をしてから点検しています。どうも各部に摩耗があってギヤを押し切らないようです。
注油をしながら組み立てて正常に作動するようになりました。塗料が抜けていた●の色入れを入れ直し、欠落していたボタン部のシボ革を作って貼ってあります。Ⅳ型のシボ革は本革ですけど、適当な革が無いのでビニール製でシボが似ている素材にしました。
シャッターは低速不調ですが、徳の問題はないのでメンテナンスをして終了。
レンズはビュー、テイク共曇りが激しいです。長い時間が経過していますので仕方ありません。前玉も分解清掃をして行きます。
問題はやはりシボ革。Ⅴ型の個体に貼られている本革はしっかりとしているものが多いのですが、このⅣ型のシボ革は油分が無くなってカラカラの状態で、剥離をしようとすると「パリッ」と割れてしまうのです。
私の場合はすぐに剥離をせず、栄養クリームで潤いを与えてから剥離するようにします。何とか再接着が出来ました。作り直すのは面倒ですからね。また、使われている接着剤がニカワのような材質で、溶けにくいため清掃に時間がかかりますね。
ドイツ製のローライ35ブラックで付属品が揃っています。消耗も少ないのですが、過去の修理が気になります。
溶剤でメーターの樹脂ガラスを拭いた? 塗装面にも影響が及んでいます。また、塗装面を拭きすぎて艶消しが光っています。
本来は有るべき樹脂ガラス下の本ガラスが欠落していました。製造後期には本ガラスではなく樹脂ガラスになります。部品取り機から持って来ます。また、メーター感度をいじられているようで針の動きに問題がありますので調整をしておきます。
シャッターとレンズをメンテナンスしました。調整用のシムが入っていますが、個体によって枚数(厚み)は異なります。
前玉を付けて無限調整をしました。距離リングをセットしますが、この材質は溶剤に非常に弱いですから注意をします。(溶けてしまうので)
このドイツ製は非常に良いコンディションですが、受光窓横がへこんでいます。惜しいですね。
出来るだけ修復をしますが、当たったものが硬い材質だったようで、真鍮が陥没している部分は戻せません。
このドイツ製はファインダーのL型アイビースが破損しています。これはドイツ製のウィークポイントで落下の履歴がある個体は割れているものが多いです。接着で修復して使うしかありません。このような作業が続きます・・
この個体はメーターガラスが曇って針が見えなくなっています。この樹脂は硬質でポリカーボネートなどかも知れませんが、キスが付きにくく溶剤にも簡単には侵されません。それがここまで曇るのは何で拭かれたのでしょうね。
表層を削った後、コンパウンドの番手を変えながら磨いていきます。しかし、成形当初のクリアー感を得るのは非常に難しいです。この程度で良しとします。