カメラファンの方すみません。同じオーナーさんのご依頼なので時計を続けます。またまた、セイコーGS 5626-7041と裏蓋式の後期型です。品の良いブルーの文字盤で針も腐食がありませんので水気の侵入は無い良いコンディションの個体と思います。
しかし、かなりラフに使われていて、ケースの傷は多いですから先に研磨をしておきます。当て板を使って平面に研磨をして行くと、中心部分がへこんでいることが分かります。GSでも研磨精度はこの程度のようです。
ベゼルも傷だらけです。ベゼルはなるべく研磨をしたくありませんが、仕方がありませんので研磨をします。
風防ガラスはオーナーさんからの支給ですが、純正品で外径などの寸法は合っていますが、ガラスの厚みとべセルで抑える鍔の部分の寸法が異なります。ここが違うと文字盤との位置関係に影響します。(右がオリジナル)
いつもの56系ですので作業は同じです。過去の分解修理は1度だけと思われます。
では、香箱から輪列を組み込んでいきます。
飛ばし易いコハゼをセットして角穴車を取り付けます。
ひっくり返して日ノ裏側を組立てて行きます。
この個体も56系の持病であるカレンダーの早送りが出来ませんので、揺動レバーを交換してあります。ちゃんと変わっていますね。
きれいなブルーの文字盤ですが、細い長針や秒針が老眼の目には非常に見えにくいです。
最後に自動巻き機構と回転錘に注油をして取り付けます。
ケースと一緒にヘアーライン再生洗浄をしておいたSSベルトを取り付けて完成。精度的には+2~5秒/日で安定しています。
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