昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空~(十六)そして、一ヶ月。

2015-08-08 09:08:56 | 小説
牧子からの手紙は、確かにショックではあった。 しかし不思議なことに、冷静な気持ちで読んでいた。 予感めいたものを感じてはいたのだが、努めて考えないようにしていたのだ。 悲恋に嘆く己を、楽しむような趣きがある。そんな己に酔っていた。 貴子との再会が、それを導き出したかもしれない。 思えば、異性関係に関して挫折を知らない彼だった。 気が付けば、誰かが傍らに居てくれた。 嬉しい時には共に喜び、悲しい時 . . . 本文を読む

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