昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空~(十六)

2015-08-31 08:57:46 | 小説
「あのお、こちらに…あっ、いた、いたあ!」 息せき切って、青年が飛び込んできた。 そして酔いつぶれた女を見つけると、満面に笑みを浮かべて、肩を揺すった。 「まあまあ。ほらっ、水でも飲んで。落ち着きなさい」 「店に迎えに行きましたらこちらだろうと言われたもですから。 どうも、ご迷惑をおかけしまして、すみません。 サチ子、連れて帰ります。帰るよ、起きてよ」 差し出された水を一気に飲み干すと、また女を . . . 本文を読む

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