昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

小説・二十歳の日記  十二月十五日  (曇り)

2024-11-24 08:00:20 | 物語り

きょうは、いい日だ。
It's nice day!

チコからの手紙がとどいた。
24日のイブの日、仕事がキャンセルになったから、こっちに来てくれるってさ。

いっしょにイブを過ごしましょう、だって。
素晴らしい! のひと言だ。

ドアを開けると、まず半畳ほどの土間。
左手に三畳かな? 台所があって右がトイレ。

ひとり用の小っちゃなテーブルに丸イス。
その上に、コップとしょうゆ差し。

ガラス戸を開けると、六畳のへや。
そして小さいながらも、ベランダ付き。

そのベランダに、これまた小っちゃな洗濯機。
洗濯ものはロープを張って、そこに干しっぱなしだ。

清水の舞台からとびおりたつもりで買った、2ヶ月分の給料にあたる30'000円弱のコンポーネントステレオがある。
気のいい電気屋のおじさんが、安物だけどヘッドホンをおまけしてくれた。

アパートの壁がうすくてさ、ふつうに聞いてたら「うるさい!」って怒られた。
分かってたんだね、おじさん。

「ありがとう!」
いつもそのヘッドホンで聴いてまーす。

 



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