ああ、いますぐにたすけにきておくれ。
ああ、だれか、だれか、、、
闇が、恐ろしい闇が、
このわたしを、
今にも舐め尽くそうとしている。
ああ、あしが、あしが、きえてゆく。
ああ、こんなにもはやく、もろく……
ああ、とうとう、こしにまできた。
ああ、この、このてが、てまでがきえてゆく。
手が消えてゆく。
わたしの世界から、離れてゆく。
おお、やめて、やめてくれえ。
おお、わたしのからだがうごかない。
まるで足に、根が生えたように。
もしかして、闇の手が、
わたしをしっかりと抱きしめているのか?
あ、たのむ、おねがいだ、うごいておくれよ。
おお、とうとうくびまでもが……
ああ、いきが、いきができない
ああ、くるしい、く・る・し・い!
ああ、なんということだ。
ああ、とうとうわたしのせかいは、きえうせた。
お願いだ、誰か 救いの手を!
このわたしを見捨てないでおくれ。
おお、…………
おお、こえ、……までが、……
おお、で・な・く……なるう
ちくしょう! ばかやろう! このやろう!
けど、わたしのこの意(こころ)は
わたしのものだ。
(背景と解説)
「オーバーなことを……」とお思いでしょうが、実際この頃はとても焦っていました。
公私ともに絶不調な心理状態でした。
[連載第一回目の「えそらごと」が不思議な味わいがある。生まれた家庭環境の屈託、ドライバーとして勤める職場の味気無さがよく描かれている。今後が楽しみ。心理と風景描写などを入れるとさらによくなる]
と、「全作家文芸時評・・・文芸評論家 横尾和博」氏に評していただいた作品にその辺りのことを現しています。
残念なことに、後半部分の作品は同人誌に掲載しなかったので、後半部の評はいただけませんでした。
焦っていた……なにに?
とにかく、やることなすこと、すべて空回りの状態でした。
モテ期の反動でしょうか?
ただ、表面ではいつもと変わらぬ己を演じていました。
きつかったです、ほんとに。
もっとも、「いつも下を向いて、なにかブツブツと言ってる感じだったよ」とは、ある後輩女子生徒のことばですが。
これは、彼女の知るわたしの高校生活3年間(定時制:4年間)の間中のことですが。
常に優等生を演じていたわたしの心内を知る者がいないという、その辛さは十分にわたしを痛めつけていました。
なので、時折、意地悪なわたしが顔を出したりしていました。
ただ、身近に居る者に向けられることはありませんでしたが。
友人の彼女宅の猫ちゃん、ごめんな。
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