(二十八)
暫く無言を通すと、職員が訝しげに目を上げた。
「他の医師にしますか?」
今度は目を上げて、私を見た。
「いえ、その岩井先生で結構です。」
「それじゃ、お席でお待ち下さい。」
待合の席に座ろうとした私に、通りがかった看護婦が声をかけてきた。
この間の入院時に世話をしてくれた看護婦だった。
実に気立ての良い娘で、いつも明るく笑う娘だった。
「山本さん、ラッキーでしたね。」
「なんで?」
笑みを返しながら、尋ねてみた。
「良い先生ですよ、岩井先生って。
いつもは予約だけの先生なんですよ。ね、島田さん。」
「今日はね、畑中先生が休みなものだから、急遽ピンチヒッターでお願いしたの。」
「山本さん、ついてるわ。」
うんうんと頷きながら、一人納得して去って行った。
良い先生かどうかは、診察を受けてからだと、あまり期待もせずにいた。
しかしこの先生に会ったことで、私の人生が一変したと言っても過言ではなかった。
暫く無言を通すと、職員が訝しげに目を上げた。
「他の医師にしますか?」
今度は目を上げて、私を見た。
「いえ、その岩井先生で結構です。」
「それじゃ、お席でお待ち下さい。」
待合の席に座ろうとした私に、通りがかった看護婦が声をかけてきた。
この間の入院時に世話をしてくれた看護婦だった。
実に気立ての良い娘で、いつも明るく笑う娘だった。
「山本さん、ラッキーでしたね。」
「なんで?」
笑みを返しながら、尋ねてみた。
「良い先生ですよ、岩井先生って。
いつもは予約だけの先生なんですよ。ね、島田さん。」
「今日はね、畑中先生が休みなものだから、急遽ピンチヒッターでお願いしたの。」
「山本さん、ついてるわ。」
うんうんと頷きながら、一人納得して去って行った。
良い先生かどうかは、診察を受けてからだと、あまり期待もせずにいた。
しかしこの先生に会ったことで、私の人生が一変したと言っても過言ではなかった。
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