「兄貴、
すまねえ。
ちょっと、
雪隠に行って来らぁ。」と、
ちょくちょく席を外した。
次郎吉は、
その中間に
“落ち着きのない男”
という印象を与えた。
そして、
次の博打の場を
屋敷内とすることまでこぎつけて、
別れた。
一週間後の夜、
次郎吉は
屋敷にその中間を訪ねた。
中間は、
“カモが来た” と、
喜んで開けた。
「兄貴、
今夜は勝たせて貰いやすぜ。
負けっぱなしじゃ、
仲間に恥ずかしいってぇもんだ。」
「おうおう、
気合いが入っているじゃねぇか。
ま、
精々頑張りな。
もっとも、
帰りにゃ泣きべそか?
へへへ。」
次郎吉は、
勝ったり負けたりの
退屈な博打を打ち、
“雪隠、
雪隠”と誤魔化し、
まんまと見取り図を完成させた。
“もう用は無い”とばかりに、
わざと有り金全部を
吐き出した。
中間の高笑いを背に、
スゴスゴと退散する次郎吉。
しかし内心では
“シメシメ”と、
ほくそえんだ。
すまねえ。
ちょっと、
雪隠に行って来らぁ。」と、
ちょくちょく席を外した。
次郎吉は、
その中間に
“落ち着きのない男”
という印象を与えた。
そして、
次の博打の場を
屋敷内とすることまでこぎつけて、
別れた。
一週間後の夜、
次郎吉は
屋敷にその中間を訪ねた。
中間は、
“カモが来た” と、
喜んで開けた。
「兄貴、
今夜は勝たせて貰いやすぜ。
負けっぱなしじゃ、
仲間に恥ずかしいってぇもんだ。」
「おうおう、
気合いが入っているじゃねぇか。
ま、
精々頑張りな。
もっとも、
帰りにゃ泣きべそか?
へへへ。」
次郎吉は、
勝ったり負けたりの
退屈な博打を打ち、
“雪隠、
雪隠”と誤魔化し、
まんまと見取り図を完成させた。
“もう用は無い”とばかりに、
わざと有り金全部を
吐き出した。
中間の高笑いを背に、
スゴスゴと退散する次郎吉。
しかし内心では
“シメシメ”と、
ほくそえんだ。
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