(二十一)
二十歳になったばかりの時だった。突然に友人の母親から電話が入った。
「実はね、聡が他界しました。
一度目の折には蘇生してくれたのに、今回はだめでした。
もう大丈夫だと思っていたのですけどね。
病状の悪化で入院して…」
最後は涙声になって、聞き取れないまま電話が切れた。
この間見舞いに行った折には、確かに現実と夢の区別が付かないようではあった。
どうにもとんちんかんな会話になってしまった。
自分の都合の良いように話を作ってしまっていた。
「僕の作った『クラスの歌』を、みんなで歌って楽しかったね。」
「へび女、覚えてるかい? 今どうしてるだろう。
元気に暮らしているだろうかね。」
結局、友人との和解は出来ずじまいだった。
そして電話を貰った翌日、私宛の友人の手紙が届いた。
お母さんが、机の中から見つけてくれたものだ。
どうやら、入院する前に書いていたらしい。
二十歳になったばかりの時だった。突然に友人の母親から電話が入った。
「実はね、聡が他界しました。
一度目の折には蘇生してくれたのに、今回はだめでした。
もう大丈夫だと思っていたのですけどね。
病状の悪化で入院して…」
最後は涙声になって、聞き取れないまま電話が切れた。
この間見舞いに行った折には、確かに現実と夢の区別が付かないようではあった。
どうにもとんちんかんな会話になってしまった。
自分の都合の良いように話を作ってしまっていた。
「僕の作った『クラスの歌』を、みんなで歌って楽しかったね。」
「へび女、覚えてるかい? 今どうしてるだろう。
元気に暮らしているだろうかね。」
結局、友人との和解は出来ずじまいだった。
そして電話を貰った翌日、私宛の友人の手紙が届いた。
お母さんが、机の中から見つけてくれたものだ。
どうやら、入院する前に書いていたらしい。
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