末期の水を飲み損ねました

待合で待っているときの、
あの痛み。
水を飲んだだけでも、
激痛が。
「冷や汗が出てますねえ。」
医師の、
何とも言えぬ感嘆のことば。
ほんとに
冷たい汗なんですから。

即入院の羽目に。
ＣＴ検査の結果、
「胃の出口と
十二指腸の入り口に
むくみ」と。
潰瘍の疑いあり、
と言われた時には
正直
「癌とは言わないんだな」と。

翌日、
胃カメラでの再検査。
「うーむ、
消えてますねえ。」
「そりゃないでしょ！」
翌日、
再度ＣＴの検査。
「胆のうが
腫れてますねえ。」

結局、
胆石による
胆のう炎の疑いあり、と。
「だと、
手術ですよ。」
で、翌日に
腹部エコー検査へ。
「胆管に石が入ってます。」
これが、
原因との事。

やれやれ。
でも、
あの高熱（38.7度）は？
腸の感染の疑いありで
抗生物質の投与を。
二日目の夜に、
やっと平熱（35.5度）へ。

三日間の絶食後、
五分粥をいただきました。
「足りるか、
こんなもので！」と
心の中で叫んで。
一週間に及ぶ、
激痛と高熱と、
そして絶食に耐え抜いた、
入院生活でした。

でも、
「さえきさん、
ありがとうね。」
短い間だったけど、
ほんと優しく親切にしてくれて。
退院時には、
詰め所からわざわざ出てきて
階段で、
バイバイと手まで振ってくれて。
おじさん、
勘違いしちゃいそうです。