昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

[ブルーの住人]第四章:蒼い友情 ~まーだー~

2023-09-30 08:00:03 | 物語り

(三)コメンテーター

 きのうの早朝、窓の中にどことなく白々としている街並びがあった。
無機な世界がそこに存在している。
がらにもなく早起きをしたわたしは、テレビにかじりついていた。
現在をにぎわしているヒッピー族と称する若者のインタビューに耳をかたむけた。
コメンテーター――文化人と称する、評論家に大学教授に医者――三人が、卑怯にもひとりのヒッピーに対して、矢つぎばやに質問をしている。

 平然とそして冷然と受け答えをしていた若者だが、ものの五分と経たないうちに態度が粗雑になりはじめた。
若者のことばが荒くなり、刺とげしくなる。
コメンテーターたちの質問も辛らつさを増していく。
次第にいらだちはじめた若者。
その光景は、見るも無残なものだった。

 一匹の子羊を、血に飢えた狼と腹を空かせた熊と猛り狂う猪とがいたぶっている。
結局のところ、ヒッピー気取りの若者をこらしめるといったことなのか。



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