部屋に入ると、皆、相当に出来あがっていた。
男たちは顔を真っ赤にし、女性陣も桜色に染まっている。
「さあさあ、駆け付け三杯だあ」と、田口が盃を差し出した。
「ちょっとお、田口君。席に座らせなさいよ、立ったままで飲んでもらうの? ミタライ君、ここにお出で」
和服姿の君代が、田口をたしなめた。
言われるままに、彼は君代の隣に座った。
座を見回してみたが、真理子の姿が見えない。
気にはなったが、反面ホッとする気持ちもあった。
「久しぶりね、元気そうじゃない? 木君の話だと、お正月の三日過ぎに帰ってくると、聞いてたけど」
「うん、ちょっとね。予定が変わったんだ」
「彼女に振られたんだな、淋しい正月になったんだ。そうそうモテられたんじゃ、俺の立つ瀬がないゃ」
盃を渡した田口は、軽い悪態を吐いた。
「ハハハ、そうじゃないよ。
そうそう。広田君、照子さん。婚約したんだって?
おめでとう。日取りが決まったら教えてよ、祝電を送るから」
盃を少し上げながら、上座の二人に軽く会釈した。
はにかみながらも、満面に笑みを浮かべる二人だった。
男たちは顔を真っ赤にし、女性陣も桜色に染まっている。
「さあさあ、駆け付け三杯だあ」と、田口が盃を差し出した。
「ちょっとお、田口君。席に座らせなさいよ、立ったままで飲んでもらうの? ミタライ君、ここにお出で」
和服姿の君代が、田口をたしなめた。
言われるままに、彼は君代の隣に座った。
座を見回してみたが、真理子の姿が見えない。
気にはなったが、反面ホッとする気持ちもあった。
「久しぶりね、元気そうじゃない? 木君の話だと、お正月の三日過ぎに帰ってくると、聞いてたけど」
「うん、ちょっとね。予定が変わったんだ」
「彼女に振られたんだな、淋しい正月になったんだ。そうそうモテられたんじゃ、俺の立つ瀬がないゃ」
盃を渡した田口は、軽い悪態を吐いた。
「ハハハ、そうじゃないよ。
そうそう。広田君、照子さん。婚約したんだって?
おめでとう。日取りが決まったら教えてよ、祝電を送るから」
盃を少し上げながら、上座の二人に軽く会釈した。
はにかみながらも、満面に笑みを浮かべる二人だった。
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