昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

蒼い恋慕 ~ブルー・れいでぃ~ (お子ちゃま)

2010-01-10 16:59:51 | 小説
 ドギマギしながら、
「失礼します。」と女に声を掛けて座る少年だ。

しかし女からは、何の反応もない。
壁に寄りかかりながら、目を閉じている。

眠っているわけではないようだ。
かすかに指が動いている。

「何にします?」
「コークハイ、ください。」
「はいよ!コークハイ、ね。」

突然、女の目が開いた。
そして、軽蔑の眼差しを少年に向けた。

「コークハイですって!ふん、お子ちゃまね。」

少年の耳に、女の声が聞こえたような気がした。
しかし少年は無視する。

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