昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第二部~ (七十) ひとつご教示願おうかと

2013-11-12 20:15:37 | 小説
(九)

「なになに、美人の女将のお誘いだ。
断ったりしたら、罰が当たると言うものです。

実は女将を呼び立てしたのは、他でもない。
当地の特産品についてね、ひとつご教示願おうかと思って。

道々でお話したとおり、東北の特産品を扱うことに決めたのです。
そこまでは良かったけれども、とんと物が思い浮かばない。
それにもまして、一体全体どこに行けば良いのかと思案中です。

最悪役所に駆け込もうかと考えてはいるのですが、ちとみっともないのではないか…と。
軽く見られるのも、性分からして許せないし。

今回は勇み足だったかと、後悔の念が湧いてき始めているんです。
助けてもらえませんか、是非に」

“なあに、目星は付けてあるんだよ。
でもまあ、女将と話がしたくてね。

それで呼んだけれども、さてとどうするか? 
仕事のことは早めに切り上げて、艶っぽい話でもしようや”


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