昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

断絶ということ 六

2011-02-09 21:45:13 | 小説
断絶感からの脱却の方法は、
唯一つ人間との繋がりを作ることだ。
しかし、
一度断絶感に囚われた者が、
再び絆を取り戻すのは容易なことではない。
画家のゴーリキーは、
アルメリヤ民族としての宿命と、
神に呪われての出生という
個人的宿命とに苛まれていたという。
その結果断絶感に囚われ、
その森を彷徨しつつも
途中オアシスで休息をとり
自然の中に安住したという。
妻の暖かい愛情を得て。
が、
残念なことに自殺という悲しい結末だったが。

今、
〔音〕という論文で、
音の素晴らしさを再認識させられている。
何気なく日常生活における〔音〕を、
ごく自然のこととして受け入れている自分。
〔無音〕という状態の恐ろしさに気づかなかった。
今、
自然の音に興味を寄せ、
海・川・山での音を耳を澄ませて聞いている。 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿