人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

クァルテット・エクセルシオでベートーヴェン「セリオーソ」,メンデルスゾーン「弦楽四重奏曲第5番」他を聴く/東京・春・音楽祭のチケットを買う

2016年11月28日 08時06分47秒 | 日記

28日(月).わが家に来てから今日で790日目を迎え,キューバのカストロ前国家評議会議長が90歳で死去したというニュースを見て,天国での かつての相棒との会話を想像しているモコタロです

 

          

                  ゲバラ  「急場なことで ビックリしたよ」    カストロ  「チェ! ゲバラか 」

 

  閑話休題  

 

来年3月中旬から4月中旬にかけて上野で開かれる「東京・春・音楽祭2017」のチケットをNetを通じて手配しました 昨日が一般発売開始日でした.すでに4月4日のワーグナー「神々の黄昏」(ヤノフスキ指揮NHK交響楽団)は先行発売でチケットを入手済みなので,それを除くコンサートです

 

          

 

手配したのは次の9公演です

①3月16日(水)「ベルリン・フィルのメンバーによる室内楽」午後7時 東京文化会館小ホール

 ブラームス,ラフマニノフ,シューマンの各「ピアノ三重奏曲第1番」

②3月19日(日)「Voice n' Violin ~アンドレアス・シャーガ-&リディア・バイチ」午後7時 東京文化会館小ホール

 モーツアルト,ワーグナー,ヨハン・シュトラウス2世らの歌劇・喜歌劇からのアリア,クライスラー「ウィーン奇想曲」ほか

③3月20日(月・祝)「東京春祭チェンバーオーケストラ~トップ奏者と煌めく才能が贈る極上のアンサンブル」午後7時 東京文化会館小ホール

 モーツアルト「交響曲第29番K.201」ほか

 

          

 

④3月22日(水)「HORNISTS8『ワーグナー✖ホルン』~N響メンバーと仲間たちによるホルン・アンサンブル」 午後7時 東京文化会館小ホール

 ウェーバー「魔弾の射手」より,ワーグナー/シュティーグラ―「ラインの黄金」幻想曲ほか

 

          

 

⑤3月25日(土)「都響メンバーによる室内楽~メンデルスゾーン『弦楽八重奏曲』」 午後7時 東京文化会館小ホール

 シューベルト「アルペジオ―ネ・ソナタ」,メンデルスゾーン「弦楽八重奏曲」ほか

 

          

 

⑥3月29日(水)「バイロイト祝祭ヴァイオリン・クァルテット~4本のヴァイオリンによる極上の四重奏」 午後7時 上野学園石橋メモリアルホール

 ワーグナー「ニーベルングの指環」組曲ほか

 

          

 

⑦3月30日(木)「偉大な芸術家の思い出に~堀正文,イェンス・ペーター・マインツ,清水和音」 午後7時 東京文化会館小ホール

 ハイドン,メンデルスゾーン,チャイコフスキーの各「ピアノ三重奏曲」

 

          

 

⑧4月11日(火)「トリオ・アコード~白井圭,門脇大樹,津田裕也」 午後7時 上野学園石橋メモリアルホール

 ハイドン,ラヴェル,シューベルトの各「ピアノ三重奏曲」

⑨4月13日(木)「郷古廉&加藤洋之~ベートーヴェン  ヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会1」 午後7時 東京文化会館小ホール

 ベートーヴェン「ヴァイオリン・ソナタ第1番,第2番,第3番,第5番”春”」

 

          

 

以上の他にも,4月14日「ブラームスの室内楽」(竹澤恭子,川本嘉子,ヴィハン・マルディロシアン)をはじめ聴きたいコンサートがいくつかあるのですが,すでに他のコンサートが入っているので諦めざるを得ませんでした

コンビニで料金を支払いチケットを引き取って,家で1枚1枚確認していたら,3月25日の「都響メンバーによる室内楽」が2枚(座席番号は別)ある一方,3月30日の「偉大な芸術家の思い出に」のチケットがありません 何かの間違いだろうと思って,主催者側からの「予約受付完了メール」を再確認したら,確かに3月25日の公演を2枚発注しており,3月30日の公演は発注していませんでした またやっちまった  原因はよくわかりませんが,25日の方は,手続きの途中で座席を変更した覚えがあるので,それがダブルブッキングになった可能性があります 一方,30日の方はまったく分かりません.そうは言っても結果がすべてです.もう一度新たに予約を入れ買い直しました  問題は25日のチケットが1枚余ってしまったことです.当日までに何とか考えなければなりません

 

  も一度,閑話休題  

 

昨日,東京文化会館小ホールでクァルテット・エクセルシオの第31回東京定期演奏会を聴きました  上野公園は紅葉が真っ盛りです

 

          

 

この日のプログラムは①ハイドン「弦楽四重奏曲第81番ト長調 作品77-1」,②ベートーヴェン「弦楽四重奏曲第11番ヘ短調”セリオーソ”」,③メンデルスゾーン「弦楽四重奏曲第5番変ホ長調」です

 

          

 

全席自由だったので早めに並び,D列28番 右ブロック左通路側を押さえました 会場は7~8割方埋まっている感じでしょうか

4人のメンバーが登場します.いつもの通り,左から第1ヴァイオリン=西野ゆか,ヴィオラ=吉田有紀子,チェロ=大友肇,第2ヴァイオリン=山田百子という対向配置をとります 女性陣は デザインは違うものの濃い目のブルーの衣装で統一しています

1曲目はハイドン「弦楽四重奏曲第81番ト長調作品77-1」です この曲は1799年に書いた最後の弦楽四重奏曲です.当時の楽譜の出版習慣は6曲で1セットというものでしたが,この曲はアマチュア室内楽愛好家のロプコヴィッツ伯爵のために6曲セットで書こうとして2曲しか完成しなかったうちの1曲です 第1楽章「アレグロ・モデラート」,第2楽章「アダージョ」,第3楽章「メヌエット・プレスト」,第4楽章「フィナーレ:プレスト」から成ります

第1楽章が行進曲風の明るく伸び伸びしたメロディーで開始されます ハイドンは晩年になって肩の力が抜け,軽やかな気持ちで曲を書いたように思えます プログラム冊子に「エク 大いに語る」というコーナーがあり,ヴィオラの吉田さんが「聴き込めば聴き込むほど味がある」と表現していますが,まさにその通りです  ハイドンの弦楽四重奏曲で私が一番好きなのは「作品64-5”ひばり”」ですが,この最後の弦楽四重奏曲もなかなか魅力があります

この曲は,「クラシック音楽の百科事典」NAXOSレーベルのコダーイ・クァルテットによるCDで予習しておきました

 

          

 

2曲目はベートーヴェン「弦楽四重奏曲第11番ヘ短調”セリオーソ”」です この曲は1810年に作曲されました.第1楽章「アレグロ・コン・ブリオ」,第2楽章「アレグレット・マ・ノン・トロッポ」,第3楽章「アレグロ・アッサイ・ヴィヴァーチェ・セリオーソ」,第4楽章「ラルゲット・エスプレッシーヴォ・アレグレット・アジタート」から成ります

実はこの日の朝,ニュースを見ようとテレビを点けたら,「題名のない音楽会」を放映していて,ちょうど「セリオーソ」を演奏するところでした 第1ヴァイオリン=徳永二男(元N響コンマス),第2ヴァイオリン=五嶋龍,ヴィオラ=須田祥子(東フィル首席),チェロ=向山佳絵子(N響首席)という錚々たるメンバーです 前の曲(ハイドン)はVn,Vn,Va,Vcという並びで演奏したらしいのですが,「セリオーソ」はVn,Va,Vc,Vnという対向配置で演奏しました 演奏後,それぞれ感想を述べ合いましたが,対向配置もなかなか良いという点で一致していました 「演奏する相手によるかもしれない」という感想があったのは,なるほどと思いました

さてエクの演奏です.強烈な弦楽合奏から入ります.「ベートーヴェンの弦楽四重奏曲の中で最もベートーヴェンらしいと思う曲を1曲だけ挙げよ」と言われたら,この曲を挙げるでしょう ベートーヴェンの厳しさが凝縮されています.作曲者本人が「セリオーソ(厳粛)」と楽譜に書き込んでいます

さて,第3楽章が始まろうとした時です.右後方の席で,椅子がバタンバタンと閉じる音が聞こえました 多分,曲の途中で席を移動しようとしたバカ者がいたのだと思います.第1ヴァイオリンからは良く見える位置の席です ベートーヴェンはこの楽章を「厳粛な冗談」と表現していますが,自由席だからといって,曲の途中で席を移動することは「冗談」として許されるはずがありません.こういう人には二度と来てほしくないと思います

 

          

 

休憩後は,メンデルスゾーン「弦楽四重奏曲第5番変ホ長調作品44-3」です この曲は1837年~38年にかけて作曲された3つの弦楽四重奏曲の1つです.第1楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」,第2楽章「スケルツォ:アッサイ・レッジェロ エ ヴィヴァーチェ」,第3楽章「アダージョ・ノン・トロッポ」,第4楽章「モルト・アレグロ・コン・フォーコ」から成ります

第1楽章が特徴あるメロディーで開始されます この楽章はメンデルスゾーンらしさを感じますが,第2楽章はシューベルトを,第3楽章はベートーヴェンを感じます 最後の第4楽章は再びメンデルスゾーンらしさを感じます.溌剌とした曲想です

この演奏を聴いて,もっと頻繁にメンデルスゾーンの曲を演奏してほしいと切に思いました

この曲はパシフィカ・クァルテットのCDで予習しておきました

 

          

 

エクの演奏を聴いていていつも思うのは,大友氏のどっしりしたチェロに支えられて,三人の女性陣が伸び伸びと演奏しているな,ということです この日のプログラムはハイドン,ベートーヴェン,メンデルスゾーンという 私にとっては理想的な組み合わせでした エクには これからも こういうプログラミングで演奏していただけると嬉しいです

 

          

コメント
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