26日(木)。わが家に来てから今日で1393日目を迎え、日本マクドナルドが昨年夏に販売したローストビーフ関連商品が、商品の半分以上で切り身を加熱処理して形を整えた肉を使っていたのに、ローストされた赤身肉の塊をスライスする映像をCMで放送するなど、ブロック肉が使われているかのように表示していたことに対して 消費者庁は景品表示法違反で再発防止を求める措置命令を出した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
商品のへ信頼を失うという意味では ローストビーフというより ロストビリーブだ
昨日、夕食に「豚バラ麻婆茄子」「生野菜と生ハムのサラダ」「トマト、ニンジン、エリンギ、卵のスープ」を作りました 暑い夏はニンニクを使った料理が良いようです
昨日、新文芸坐で「銀嶺の果て」と「お吟さま」の2本立てを観ました
「銀嶺の果て」は谷口千吉監督、黒澤明脚本による1947年東宝映画(白黒・88分)です
銀行破りの3人組が北アルプスに逃げ込む。そのうちの一人 高杉(小杉義男)は雪崩に巻き込まれてしまう 残った野尻(志村喬)と江島(三船敏郎)は山奥の山小屋にたどり着く。小屋では老人と孫娘(若山セツ子)と本田(河野秋武)という登山家が暮らしていた 野尻は三人の温かい態度に心を動かされたが、気性が激しい江島はなおさら反発するようになっていった 翌日の夜半、拳銃で脅され山越えの案内を強要された本田を先頭に、3人は雪渓を登っていく。途中で江島が足を踏み外したためロープで繋がれた二人も滑落しそうになるが、本田が全力で踏みとどまり三人とも助かる やっと頂上に着いたが、野尻と江島は言い争いを始め格闘の末 江島は命を落としてしまう 野尻は怪我を負った本田を背負って下山する
この作品は、当初は出演を断った三船が谷口に説得されて出演したデビュー作です 共同で脚本を書いた黒澤明はこの作品で三船の才能を確信し、その後多くの作品に主役として抜擢するようになりました
鋭い目つき、猛々しいまでの態度、どれを取っても「役者 三船敏郎」が出来上がっています 同じ強盗でありながら、柔和な顔付きの野尻(志村喬)とは対照的です
この映画の音楽は「ゴジラ」で有名な伊福部昭が担当しています 冒頭のタイトルロールや雪崩のシーンでのオスティナートによる音楽は、ほとんどゴジラの音楽に近いものがあります
また、野尻の心を開いていく音楽としてスティーブン・コリンズ・フォスターの「懐かしきケンタッキーの我が家」が使われています 郷愁を誘う音楽としては良い選択だと思います
「お吟さま」は熊井啓監督による1978年東宝映画(カラー・153分)です この作品は今東光の同名小説を映画化したもので、絶対権力者・豊臣秀吉に抵抗する千利休とその娘・吟の悲劇を描いています
豊臣秀吉の茶頭・千利休(志村喬)の娘・吟(中野良子)は、幼馴染の高山右近(二代目・中村吉右衛門)を一途に思い続けてきた しかし、妻ある右近はキリシタンの教えに背いてまで吟の思いを受け入れることはしなかった 吟は万代屋宗安に嫁ぐが右近のことが忘れられない 一方、茶会で吟を見初めた秀吉(三船敏郎)は大阪城に迎え入れる。秀吉の横恋慕に利休は命に代えても吟を守ろうとする そして、身を潜めていた右近に加賀への同行を頼む。その夜、利休一家は別離の宴を催したが、千家は秀吉の軍勢に包囲され、右近に再会することは叶わなくなる 逃れることが出来なくなった吟は自害する その後、秀吉の命により利休は切腹する。右近はルソンに追放され、マニラで生涯を閉じる
この映画は何と言ってもヒロインの吟を演じた中野良子の存在感が圧倒的です 三船演じる太閤秀吉は足軽上がりのサルには上品すぎる感じです それに反して、自分の信念を曲げない千利休を演じた志村喬は役柄がピッタリです
この映画も音楽は伊福部昭が担当しています 高山右近が琵琶のような楽器(古楽器)を弾きながら歌を歌うシーンがありますが、おそらく伊福部が作曲した曲だと思われます
それにしても、幕府がキリスト教の普及を禁止していなかったら、今ごろ日本はどうなっていただろうか、と考えてしまいました