人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

新国立オペラ「カルメン」に申し込む / HIKARI監督「37セカンズ」を観る 〜 出生時に37秒間呼吸できなかったために脳性麻痺になった女性を巡る人間ドラマ:佳山明の演技力がすべて!

2021年05月03日 07時17分23秒 | 日記

3日(月・祝)。新国立劇場から「オペラ公演『カルメン』特別先行販売のご案内」が届きました 本公演は7月3日から19日までの間に6公演上演されます いつも通り、プルミエ(初日)公演=7月3日(土)のA席を申し込むことにしました この公演をもって2020/2021シーズンの先行販売は終了となるので、これからは公演のたびにいちいち申し込む必要がなくなります 10月から始まる「2021/2022シーズン」については、すでに年間指定席(19年前から継続しているS席)を申し込み済です

ということで、わが家に来てから今日で2305日目を迎え、東京の在日中国大使館は4月29日、米国を死神になぞらえて批判する風刺画を公式ツイッターに投稿したが、批判が相次いだことで5月1日までに削除する騒動となった  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     死神って言うけど  じゃあ武漢はどうなんだ と批判されるのがオチだと思うけどね

 

         

 

昨日、神楽坂のギンレイホールで HIKARI 監督による2019年製作日本・アメリカ合作映画「37セカンズ」(115分)を観ました

貴田夢馬(佳山明)は、生まれた時に37秒呼吸が出来なかったため脳性麻痺になり、手足が自由に動かない身体になってしまった    彼女は異常なほどに過保護な母親(神野三鈴)のもとで車椅子生活を送りながら、漫画家のゴーストライターとして空想の世界を描き続けていた    自立するためアダルト漫画の執筆を望む24歳のユマだったが、漫画雑誌編集者から リアルな性体験がないと良い漫画は描けないと言われてしまう ユマが偶然知り合った障がい者専門の娼婦で 新しい友人の舞(渡辺真起子)は、ユマに外の世界を見せる それを知ったユマの母親は激怒して「あなたは外に出たら一人では何もできないのだから、言うことを聞きなさい!」と罵倒する しかし、ユマは「何も出来ないのではなくて、ママが出来ないと思い込んでいるだけ」と反発して家出してしまう

 

     

 

【以下、ネタバレあります。ご注意ください】

この映画は、主人公のユマと同じように出生時に数秒間呼吸が止まったことによる脳性麻痺を抱えながらも、社会福祉士として活動していた佳山明(かやま めい)が、オーディションで見いだされ主演に抜擢されました 佳山明の存在感がすべてだ、と言いたいくらい感動的な演技をしています 車椅子に乗って、か細い声でゆっくりと話す彼女を前にしたら、誰でも優しい心になって、彼女のために何かをしてあげたいと思うに違いありません それだけに、障がいを持って生まれた彼女を過保護なまでに世話をしようとする母親の気持ちが良く分かります それでもユマは自分の力で生きようと今まで出来なかったことにチャレンジしようとします ハラハラしますが、その勇気に拍手を送りたくなります

実は彼女には双子の姉ユカ(芋生悠)がいて、タイで学校の先生をしています 舞の友人でホームヘルパーの俊成(大東俊介)とともにタイに渡ったユマは、生まれて初めて姉ユカに会います 今は亡き父親がユカを育て、母親が障がいを持ったユマを育てたのでした ユマは俊成に「もし私の方がユカさんより一瞬早く生まれていたら、私は普通の生活を送ることができて、代わりにユカさんが不自由な生活をするようになっていたかもしれない。でも、私は私で良かった」と語ります 帰国して、ユマは母親に「ユカさんが会いたがっていたよ」と伝えると、母親は涙を流し、2人はお互いを許し合うのでした

この映画は、車椅子生活の障がい者であっても、過剰なまでに干渉し過ぎると本人の自己発見と成長を妨げることになる、本人の心に寄り添いながら 生きる”手助け”に徹すべきだ ということを言いたいのではないかと思います

この作品は、第69回ベルリン国際映画祭パノラマ部門で観客賞とCICAEアートシネマ賞を受賞しました 受賞に値する価値のある映画だと思います

コメント
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