11日(土)。東京交響楽団のホームページによると、8月20日(土)18時から開催予定の「第702回定期演奏会」の指揮者・出演者とプログラムの一部が変更されます
それによると、当初出演予定だった指揮者マティアス・ピンチャーは「主治医からの助言により、しばらくの間、長距離の移動を控えなければならなくなり、来日が出来なくなったため、ペトル・ポペルカが出演する」としています さらに、指揮者変更に伴い、曲目の一部を変更するとしています。新しいプログラムは①ウェーベルン「大管弦楽のための牧歌”夏風の中で”」、②ベルク:歌劇「ヴォツェック」から「3つの断章」(ソプラノ=森谷真理)、③ラフマニノフ「交響的舞曲」です
変更になったのは②のベルクですが、森谷真理は5月24日の読響定期演奏会で上岡敏之の指揮でこの曲を歌っています
破壊力のある歌唱がまた聴けるので、今回の変更は大歓迎です
ということでわが家に来てから今日で2708日目を迎え、ウニやカニを使った期間限定商品を販売できない店舗があるのにテレビCMなどで宣伝を続け 客を誘引したとして、消費者庁は9日、回転すし店「スシロー」の運営会社「あきんどスシロー」に対し、景品表示法違反(おとり広告)で再発防止などを求める措置命令を出した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
全店舗でウニやカニを出して消費者の信頼を取り戻さないと あかんど スシロー!
昨日は娘が外食で、私がコンサートだったため、夕食作りはお休みしました
昨日、サントリーホール「ブルーローズ」でサントリーホール チェンバーミュージック・ガーデン参加公演「アジアンサンブル@TOKYO」を聴きました プログラムは①モーツアルト「幻想曲ハ短調 K.475」、②同「ピアノ四重奏曲第2番 変ホ長調 K.493」、③ブラームス「6つのピアノ小品 作品118」、④同「ピアノ五重奏曲 ヘ短調 作品34」です
演奏はピアノ=ソヌ・イェゴン、ヴァイオリン=郷古廉、東亮汰、ヴィオラ=田原綾子、チェロ=横坂源です
自席はC4列10番、センターブロック右から3つ目です 珍しく自席の左右が空席ですが、全体的には結構入っています
1曲目はモーツアルト「幻想曲ハ短調 K.475」です この曲はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756ー1791)が1785年5月にウィーンで作曲した作品です
この曲は「ピアノ・ソナタ第14番 ハ短調 K.457」と対で出版されており、モーツアルトはK.457の前奏曲のような役割を与えたと考えられています
CDでK.475に続けてK.457のソナタを聴くと、確かに雰囲気が引き継がれているように聴こえます
ピアノ独奏のソヌ・イェゴンは2013年の仙台国際音楽コンクールと2017年のヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝 カーティス音楽院、ジュリアード音楽院で研鑽を積み、現在ベルリンを本拠地として活躍しています
ソヌ・イェゴンの演奏でK.475が開始されますが、会場のどこからか人の声が聞こえてきて気になりました 誰かが客席で囁いているような感じです。いつまで経っても囁きが終わらないので、おかしいな?と思っていましたが、やっとその正体が分かりました
演奏しているソヌ・イェゴンが鼻歌のように口ずさんでいたのです
もっと早く気が付けば演奏に集中できたのに、と残念でなりません
しかし、最後はK.457を続けて演奏してほしいと思わせる終わり方でした
2曲目はモーツアルト「ピアノ四重奏曲第2番 変ホ長調 K.493」です この曲は1786年6月にウィーンで作曲されました
第1楽章「アレグロ」、第2楽章「ラルゲット」、第3楽章「アレグレット」の3楽章から成ります
ヴァイオリンの郷古廉(ごうこ・すなお)は1993年生まれの29歳。2013年ティボール・ヴァルガ国際ヴァイオリンコンクール優勝の実力者で、今年4月からN響のゲスト・アシスタント・コンマスに就任した若手のホープです ヴィオラの田原綾子は東京音楽コンクール弦楽部門第1位及び聴衆賞を受賞、ルーマニア国際音楽コンクール全部門グランプリを受賞しています
チェロの横坂源はミュンヘン国際音楽コンクール第2位ほかの入賞歴があります
4人の演奏で第1楽章に入りますが、モーツアルト特有の推進力に満ちた愉悦感を感じさせる演奏が展開します 第2楽章を経て、第3楽章では再び愉悦感に満ちた軽快な演奏が繰り広げられます
ピアノと弦楽合奏とのアンサンブルが見事です
プログラム後半の1曲目はブラームス「6つのピアノ小品 作品118」です この曲はヨハネス・ブラームス(1833ー1897)が1893年夏にオーストリアの避暑地バート・イシュルで作曲しました
第1曲「間奏曲 イ短調」、第2曲「間奏曲 イ長調」、第3曲「バラード ト短調」、第4曲「間奏曲 ヘ短調」、第5曲「ロマンス ヘ長調」、第6曲「間奏曲 変ホ短調」です
ソヌ・イェゴンの独奏で第1曲から開始されますが、個人的な好みからは、ゆったりしたメロディーの第2曲「間奏曲」と第5曲「ロマンツェ」が抒情的で良かったと思います また最後の第6曲「間奏曲」の前半ではブラームス晩年の寂寥感が出ていたと思います
最後の曲はブラームス「ピアノ五重奏曲 ヘ短調 作品34」です この曲は1861年から64年にかけて作曲されましたが、当初は「弦楽五重奏曲」として作曲され、2年後に「2台ピアノのためのソナタ」版として改作され、最終的に「ピアノ五重奏」として完成され、1865年に出版されました
第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アンダンテ・ウン・ポコ・アダージョ」、第3楽章「スケルツォ:アレグロ」、第4楽章「フィナーレ:ポコ・ソステヌート ~ アレグロ・ノン・トロッポ」の4楽章から成ります
第2ヴァイオリンを弾く東亮汰(ひがし・りょうた)は第88回日本音楽コンクール第1位、反田恭平の設立した「ジャパン・ナショナル・オーケストラ」のコアメンバーです
5人の演奏で第1楽章に入りますが、29歳のブラームスの若さ溢れるパッションがほとばしります ピアノと弦楽器群のアンサンブルが見事です
第2楽章では、郷古、東、横坂、田原の一人ひとりがよく弦を歌わせています
そしてアンサンブルが美しい
第3楽章のスケルツォでは5人の推進力に満ちたアグレッシブな演奏が展開します
そして第4楽章のフィナーレでは、エネルギッシュな演奏によりブラームスのほとばしる情熱が炸裂します
5人の息がぴったり合った素晴らしい演奏でした
満場の拍手によりカーテンコールが4回繰り返され、終演は9時20分を回っていました つくづくブラームスはいいなあ、と思った日韓の俊英たちによるアジアンサンブルでした