14日(火)。昨日は新聞休刊日でした。新聞を2紙取っているので、朝メールボックスに新聞が入っていないと寂寥感が半端ありません クリープを入れないコーヒーみたいです(古ッ!)。おかげで読書がはかどりました
ということで、わが家に来てから今日で2711日目を迎え、ロシアから撤退した米マクドナルドの事業を引き継いだ新たなハンバーガーチェーン店「フクースナ・イ・トーチカ」(ロシア語で「おいしい」と「それだけ」の組み合わせ)が12日、モスクワなどで再開店した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
まだ15店舗しかないから 「それほど複数ない 遠いから近くに出来てほしい」か
昨日、夕食に「味噌キャベツ」「生野菜とアボカドのサラダ」「冷奴」「エノキダケの味噌汁」を作りました 「味噌~」は初めて作りましたが、それほど難しくありませんでした
昨夕、サントリーホール「ブルーローズ」でサントリーホール チェンバーミュージック・ガーデン参加公演、アトリウム弦楽四重奏団「ベートーヴェン・サイクル Ⅴ」を聴きました プログラムはベートーヴェン①「弦楽四重奏曲第4番 ハ短調 作品18-4」、②「弦楽四重奏曲第8番 ホ短調 作品59-2 ”ラズモフスキー第2番” 」、③「弦楽四重奏曲第12番 変ホ長調 作品127」です
1曲目はベートーヴェン「弦楽四重奏曲第4番 ハ短調 作品18-4」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770ー1827)が1798年から1800年にかけて作曲した作品18の6つの作品の中で最後に完成した曲です 作品18はベートーヴェンの後援者フランツ・ヨーゼフ・ロブコヴィッ侯爵に献呈されました 第1楽章「アレグロ・マ・ノン・タント」、第2楽章「アンダンテ・スケルツォーソ・クアジ・アレグレット」、第3楽章「メヌエット:アレグレット」、第4楽章「アレグロ」の4楽章から成ります
音楽学者・丸山瑤子さんのプログラム・ノートに「作品18-4の調選択は曲集中の1曲を短調にする当時の慣習に沿うもの」という記述がありました そう言われてみれば、モーツアルトがハイドンに献呈した弦楽四重奏曲第14番から第19番までの6曲(いわゆる「ハイドン・セット」)のうち第15番K.421ニ短調だけが短調だし、ハイドンがロシア大公に献呈した弦楽四重奏曲第37番から第42番までの6曲(いわゆる「ロシア四重奏曲」)のうち第37番ロ短調だけが短調です 今まで気が付きませんでした プログラム・ノートはこういう知識を教えてほしいと思います
第1ヴァイオリン=ニキータ・ボリソグレブスキー、第2ヴァイオリン=アントン・イリューニン、ヴィオラ=ドミトリー・ピツルコ、チェロ=アンナ・ゴレロヴァの4人が登場、さっそく演奏に入ります
第1楽章冒頭からデモーニッシュな演奏が展開します この曲を聴くと、モーツアルト「交響曲第25番ト短調」冒頭の衝撃的な音楽を思い浮かべます また、第4楽章では”疾風怒濤”という言葉がぴったりの激しい音楽が繰り広げられます ベートーヴェンが作曲した最初の弦楽四重奏曲作品18の6曲の最後を飾るに相応しい個性が出た作品です 4人はその特徴を余すことなく引き出しました
2曲目は「弦楽四重奏曲第8番 ホ短調 作品59-2 ”ラズモフスキー第2番” 」です この曲は1805年から翌06年にかけて作曲された作品59の3つの作品の一つです 作品59はウィーン駐在ロシア大使アンドレイ・ラズモフスキー伯爵に献呈されました 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「モルト・アダージョ」、第3楽章「アレグレット」、第4楽章「フィナーレ:プレスト」の4楽章から成ります
この曲で一番の聴きどころは第2楽章「モルト・アダージョ」です 私がベートーヴェンの弦楽四重奏曲を聴いて いつも思うのは、緩徐楽章の素晴らしさです 第1ヴァイオリンを中心に美しい旋律を歌い上げました 一転、第4楽章は推進力に満ちたアグレッシブな演奏で、フィナーレを駆け抜けました
会場後方から大きな声で「ブラボー」がかかりましたが、明らかにマナー違反です 気持ちは分かりますが、野球場ではないのですから、すぐ前の席の人の身になるべきです
休憩時間には男子トイレに長蛇の列ができました これまで「マーラーやブルックナーのコンサートでは男子トイレに長蛇の列が出来る」と書いてきましたが、「作曲家 ✕ トイレに関する法則」に一つ加わりました ベートーヴェンの弦楽四重奏曲のコンサートには男子トイレに長蛇の列が出来るという法則です ただし、ベートーヴェンだけの弦楽四重奏曲の公演に限ります これがモーツアルトやブラームスやシューベルト等の作品がプログラムに入っていると、女性客も多くなってきます 嘘だとお思いなら今度確かめてみてください
プログラム後半は「弦楽四重奏曲第12番変ホ長調作品127」です この曲は1824年から翌25年にかけて作曲、1825年3月6日にウィーンでシュパンツィク四重奏団により初演されました この作品から後期の弦楽四重奏曲の世界に入ります 第1楽章「マエストーソ ~ アレグロ」、第2楽章「アダージョ・マ・ノン・トロッポ・エ・モルト・カンタービレ」、第3楽章「スケルツォ:ヴィヴァーチェ」、第4楽章「フィナーレ:アレグロ」の4楽章から成ります
この曲ではチェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリン、第1ヴァイオリンという順番でフーガのように演奏される第2楽章冒頭が印象的です 第1ヴァイオリンがとても美しい演奏を展開します 第3楽章のスケルツォを聴くと、ベートーヴェンのユーモアを感じます 第4楽章では力強いアンサンブルでフィナーレを飾りました
満場の拍手に、第1ヴァイオリンのニキータ・ボリソグレブスキーが「次回の演奏会(16日)で取り上げる第11番『セリオーソ』のアレグロ・アッサイを演奏します」とアナウンスし、弦楽四重奏曲第11番 ヘ短調 作品95「セリオーソ」から第3楽章「アレグロ・アッサイ・ヴィヴァーチェ・マ・セリオーソ」をアグレッシブに演奏、再び大きな拍手を浴びました
本公演をもって、私の「サントリホール チェンバーミュージック・ガーデン2022」も終わりです 例年だと「ベートーヴェン・サイクル」全公演をはじめ十数公演を聴いていますが、今年は腰痛の関係で3公演に絞ったので寂しい限りです 来年は正常の態勢に復帰し、出来るだけ多くのコンサートを聴きたいと思います